【感想・ネタバレ】ごんぎつねの夢(新潮文庫)のレビュー

あらすじ

15年ぶりのクラス会にキツネ面の男が乱入し、散弾銃を発砲した。SATにより射殺された犯人は、なんと恩師だった。幹事の有馬に託されたメッセージは「ごんぎつねの夢を広めてくれ」。次第に見えてくる恩師の過去、名作「ごんぎつね」にまつわる哀しい史実、消えたかつての同級生の秘密……。探索の果て、周到な計画と謎の原稿に隠された真相が明らかになる。切なさと希望に満ちたミステリー。(解説・伊与原新)

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Posted by ブクログ

 同窓会に散弾銃を持って乱入してきたキツネの面の男。警察に射殺された男は、同窓会の幹事だった有馬にとって、特別な恩師だった。かつて女生徒を妊娠させた、というトラブルで職を追われた教師が遺した言葉、『埋もれている「ごんぎつねの夢」を広めてくれ』という言葉の謎をめぐって、有馬は新美南吉の、そして先生の人生を辿っていく――。
 ということで、童話『ごんぎつね』をめぐるミステリは二転三転しつつ、最後はしみじみとした余韻とともに幕を閉じていきました。前作の『聖乳歯の迷宮』でも思ったのですが、まったく別々のところにあったふたつの点が綺麗に結ばれて、強い余韻が残るのが魅力的であり、印象的でした。ネタバレの問題もあり、すこしぼかした言い方にはなりますが、〈読者〉だけが見る未来に夢や想いを馳せたくなるような、そんな作品でした。

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2024年05月08日

Posted by ブクログ

誰もが読んだことのある「ごんぎつね」をモチーフに

新美南吉を調べに調べ
愛を持って描かれた作品だと思う

私は宮沢賢治ファンなので
同時代の新美南吉に
がぜん興味が湧いたし

「赤い鳥」についても
そういう経緯があったこと
とても興味深かった

最近
原作と脚本と実写化の問題があったので
改稿することの是非について
とても考えさせられた

鈴木三重吉の改稿がなければ
「ごんぎつね」はもっと違っていたし
ここまで心に残る作品になっていなかったかもしれないし
でもそれは新美南吉にとっては
不本意だったかもしれないし
ファンからしたら
なおさらかもそれない

ifを膨らませた作品という感じ

物語というより
新美南吉に再会させてくれたことに
感謝

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2024年09月03日

Posted by ブクログ

ミステリーでありながら、人の心の様々な面が表されていて、非常に興味深い小説。
本岡類さんの他の本も読んでみたくなる、不思議な読後感を感じてます。
ありがとうございます。

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2024年07月28日

Posted by ブクログ

ネタバレ

ごんぎつね のフレーズが懐かしくて、思わず手に取りました。
本当に、こんな背景があったんじゃないかと思えておもしろかった。
子どもの頃、すごく悲しかった結末。ごんぎつねの夢の結末だったら、少し救われて良いなぁ

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2024年06月30日

Posted by ブクログ

衝撃的な事件を起こした恩師が残した謎を追う物語。
主人公が取材として恩師の過去を追っていく中で、話がどんどん繋がっていく感じが面白く、すらすらと読めた。

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2024年06月27日

Posted by ブクログ

ごんぎつね、懐かしい…
ストーリーも面白かったです。
犯人は原稿の中に隠れていた!という帯が最高です。
読み終えて表紙の奥深さが分かりますね。

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2024年06月14日

Posted by ブクログ

同窓会に狐の面を被り散弾銃を持った男が現れるという、衝撃的な始まり。
ただその後の「ごんぎつね」の童話をめぐる謎解きが遅々として進まず、ちょっと後半がダレ気味に。
最後まで読めばなるほど!となり、モヤモヤは一気に晴れやかに。

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2024年05月31日

Posted by ブクログ

あの「ごんぎつね」にアナザーバージョンがある、あるはずだという導入部は掴みとして充分。読者に衝撃を与えることに100%振り切ったような、あのラストに救いがないのは確かで、しかもそれは新美南吉のオリジナルではなく、鈴木三重吉によるものだと言われれば、南吉ヴァージョンがあってもおかしくないなと言う気が確かにしてくる。主人公のライターによる探索行はリアル。ただ、その分ミステリ的なケレンには乏しい。情報の方からライターの方へやってくる感じで、もう少し自力で謎を解く的な過程が欲しいかな。

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2024年05月15日

Posted by ブクログ

作者の新見南吉への愛が沢山詰まってる気がした。
ゴン狐って結局どうなったんだっけ?といつも思ってたけど、この小説で結末が覚えられそう。

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2024年05月12日

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