あらすじ
長く続いた不動産「バブル」が、静かに崩壊しつつある! そして、私たちはどうすればいいのか
膨大なデータを読み込み、現場の声を聴いて、不動産市場の行方を的確に示しつづけてきた著者が「不動産バブルの静かなる崩壊」について語る。
アベノミクス始動以来、長くつづいた金融緩和政策によりバブルが、どのような形で崩壊していくのか、さまざまなデータを駆使してわかりやすく解説する。
人口減少、DXの進展、甚大化する天災や疫病被害など、環境変化が著しい最近において、私たちはどのように不動産に向き合い、行動すべきかも多様な視点で語る。不動産を買う人、売る人、貸す人、借りる人、使う人、必読の1冊。
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Posted by ブクログ
タイトルの通り、日本の現在の不動産市場はバブルであり、それが崩壊しつつあるという内容である。
本書では、数多のデータを掲出しながら、人口動態や不動産市場における需給動向、社会の変容などあらゆる側面から現在の不動産市場はバブルだと捉えている。出版は2024年3月で、既にバブル崩壊の兆候をデータを示して指摘しているが、2025年末の現在でも東京都のマンション価格は上昇を続けており、バブル崩壊は起きてはいない。
ただ、それを以て著者の主張が誤りであると考えるのは早計であろう。書中でも指摘されているが、バブルの崩壊は後々にそうであったと分かるものであり、その渦中にいる際は崩壊しているのかどうかもわからないものである。
実際、著者がデータを以て指摘している需給バランスや販売における在庫状況などを踏まえると現在のマンション価格は説明がつきにくい水準であり、バブルである事を疑のは懸命であろう。問題はいつ崩壊するのかは誰にもわからない事であり、本書のタイトルにあるように静かな崩壊に向かっているのかもしれない。