あらすじ
だらだら・BAR・オクラ納豆・テイクイージー・のんびり・忘れもの・腰痛・デパートの食品売場・休カン日・漫画・おやすみなさい・一番湯・終電車・ものは考えよう・果報は寝て待て・毎日が日曜日・夕焼け・お祭り感覚・映画館 ――このなかに好きな言葉が5個以上あったら、あなたもきっと「Aの人生」(えーじんせい)を送れます。藤子不二雄A、漫画家生活50周年記念。
●ぼくは「気楽」という言葉が大好きだ。ぼくの田舎では、「あのヒト、キラクなヒトや」というが、“キラクなヒト”とは、のんびりしてそうなヒト、ということだ。“気”を“楽”に持つ、いまの時代には一番だいじなことだと思う。自分が“気”を“楽”に持てば、それはヒトにうつる。すると相手も“気楽”になる。それがドンドン広まっていけば、せちがらい日本の社会も、何か明るく陽気になるのではないだろうか。――本文より
感情タグBEST3
Posted by ブクログ
今からちょうど十年前の2002年の本。氏が68歳の時。
言わずと知れた藤子不二雄A先生の本。自伝、というほど硬くなく、
A先生の懐かしい話や、最近の生活のエッセイで綴られている。
その他に、F先生との50年という文章があり、多くのページが割かれており、この部分は自伝的な部分が多い。
楽天的で、ゴルフ・麻雀・酒好きなA先生というイメージは変わらないんだけど、その酒の飲み方や、世の中の見方はやはり独特だなあと感じた。
世代の違いも大いに関係してるだろう。氏の幼少時代はまだ戦中なのだ。
にもかかわらず、今でも(この本の時分では)新宿で飲み歩き、ゴルフをして回り、時にはマンガを描き、時に仕事と関係ない絵も描く。氏はF先生こそ「天才」と呼んでいるが、A氏も漫画の虫なんだなあ、と改めて思う。漫画というか、絵を描く事が大好きな人なのだ。
それにもまして、色んな事を面白がる事が、そしてそれを記録する事がすきなのであり、そんな「記録好き」な面がなければ「まんが道」も生まれてなかっただろう事は容易に想像できる。
後半のエッセイで、急に妙に細かくなっている部分がある。どの新聞を読んでるか、朝は意外にはなまるマーケットを観ている。その日はサッカーの都波氏が出てて、良い印象を受ける。どんなジュースが好きか、その日の映画館の座席番号はなんであったか...。A先生の思考回路は常にこんな感じなんだろうなあ、と感じた。人生を、自分の一挙手一投足を楽しんでいるのである。非常に羨ましい人生である。
ところで...
氏は今年の2012年の段階で78歳。元気でおられるのだろうか。
連載中の漫画を何とか終わらせて欲しいなあ。
Posted by ブクログ
さらっと読みましたが、
A先生らしさというか、ちょっとだらしない(?)マイペースなお人柄を感じることが出来ました。
藤子不二雄としての活動を振り返る章は本当にお二人が尊重し合っていたんだな、と再確認出来、ちょっとほっこりしました。
(10,02,28)