あらすじ
たった20分で誰でもプロ並みの分析ができる!
「決算書を読み解いて、企業の経営実態を把握したい」
「でも、そんな時間ないしなぁ」
本書は、こんな悩みに応えるノウハウを紹介する本です。
決算書速読のスキルは、ビジネスのみならず、株式投資や就職活動にも大いに役立ちます。
本書は、「証券会社」「監査法人」「ITベンチャーCFO」「コンサルタント」という4つの立場から決算書を分析し続けてきた著者が、有価証券報告書を使ってわずか20分でプロ並みの分析ができる速読術を、誰でも理解できるよう平易な言葉で解説します。
有価証券報告書を使って決算書を読み解くポイントは、必要な情報だけを抽出し、それ以外の情報を捨てること。最低限の知識とちょっとしたコツ、そして多少の慣れがあれば、誰でもスピーディーに決算書を読み解けるようになります。
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Posted by ブクログ
15-20分で1社の有報を読むコツを説明。同書によると(少し意訳しています)、有報でザクッと会社を知るには、以下の7ステップを踏む:
①冒頭の「第一部【企業情報】 第1【企業の概況】 1【主要な経営指標等の推移】」で直近5期の売上推移と利益率、ROE推移で過去の業績を把握。
②沿革で会社の歴史をチェック。このとき、「設立時期」と「新規事業の開始時期」、「M&A」に注目する。
③P/Lからもう少し詳しく利益構造(粗利>営業利益>経常利益>税引前当期純利益>当期利益)と分解する。
④「セグメント情報」と②の「新規事業の開始時期」から、現在の「稼ぎ頭」と各事業の事業ライフサイクルにおける位置合い(「黎明期」「成長期」「成熟期」「衰退期」のいずれか)を把握する。
⑤冒頭「第一部【企業情報】 第1【企業の概況】 1【主要な経営指標等の推移】」で、自己資本比率をチェックして、おおまかな安全性を把握。
⑥B/Sから資産・負債・純資産の構成割合を把握する。特に、純資産に占める利益剰余金の割合は、これまで利益を蓄積できてきたのかを見るのにチェック。
⑦3つのキャッシュフロー(営業、投資、財務)それぞれの符号の組み合わせから、会社の状況を推理。
これらで会社の大体の状況がつかめるとのこと。体感値からしても確かに個社の状況をざっくり理解するには十分かな。