あらすじ
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本書では、脱炭素に関する基本的な知識から、世界や日本の脱炭素をめぐる動向、脱炭素社会の実現に向けた4つの対策の柱、経済活動を脱炭素へ誘導するための方策、最前線の取り組み、脱炭素社会の未来図までを解説しています。
感情タグBEST3
Posted by ブクログ
脱炭素の全体像を理解する入門書として最適だと思う。必要性、脱炭素のための技術開発、産業や政策の動向など、幅広く扱っている。
化石燃料と内燃機関のテクノロジーで成り立つ社会から、再生エネルギー、水素、蓄電池のテクノロジーで成り立つ社会へと、これから30年かけて大きく転換させていくシナリオを理解できた。
でも、本当にできるの?
Posted by ブクログ
脱炭素に向けたアプローチとして、CO2を排出しない取組(太陽光発電や洋上風力発電、地熱発電、水素、原子力、夢の核融合発電)、CO2排出を減らす取組(廃熱を有効利用するコージェネレーション、内外気温差を冷媒で有効活用するヒートポンプ、パワー半導体の高効率化、シェアリング)、CO2を回収・利用・貯留する取組(化学的に分離回収する方法、回収CO2をメタンに変えるメタネーション、回収CO2を有用な素材に変換するカーボンリサイクル、地下に貯留するCCUS、CO2吸収能の高い若木を絶やさないような適切な植林と森林管理)があり、それらの社会実装を促進するために、カーボンプライシング(炭素税、排出量取引、カーボンクレジット)やESG投資、商品のCO2排出量を表示するカーボンフットプリントなどがあることが体系的によくわかった。
読む前は、再エネが主な脱炭素アプローチだと思っていたが、水素が主たる解決策になることが理解できた。水素は再エネの供給の不安定性を吸収するクッションの役割も果たせる。
そして、食べ残しが脱炭素の面でも環境負荷の高いものである(焼却に大量のエネルギーが必要)ことがわかった。