あらすじ
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「えっ? 最初の人類はアウストラロピテクス」じゃないの?」。あなたの教養は30年前の常識かも! ノーベル賞受賞で注目の集まる進化人類学。急速に発展するこの分野の最新成果をコンパクトな一冊に。11万部突破、新書大賞2位(2023年)の篠田謙一著『人類の起源』(中公新書)の要点を直感的に理解できるようにビジュアル化。30万年前にアフリカで誕生したホモ・サピエンスは、どのように全世界に広がったのか? 日本人のルーツとは? 巻末には落合陽一氏と監修者のスペシャル対談を収載。
1章 サルからヒトへの長い道のり
2章 ホモ・サピエンスの誕生と世界展開
3章 独自の発達を遂げた!? さまざまな「地域集団」の成立
4章 日本人とは何者なのか?
5章 人類の未来
Special 対談 人類の未来、人類学の未来(落合陽一〔メディアアーティスト〕+篠田謙一〔国立科学博物館館長〕)
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Posted by ブクログ
初期猿人は700万年前、200万年前に原人グループ(180万年前に出アフリカ)、複数のホモ種、ホモ・サピエンスとネアンデルタール、デニソワとの交雑。
ホモ・サピエンスは30万年前にアフリカで誕生、6万年前に本格的に世界に拡散(20万年前から一部は拡散)。
P66-人類の旅路。4-3万年前に日本に。
6万-1万年前に狩猟採集民が世界拡散(初期拡散)。後期旧石器時代は気候変動が激しい。
出アフリカ、ユーラシア基層集団とヨーロッパ系統、東アジア系統。
すべての集団は異なる集団との合流や離散、交雑や隔離を経て成立してきた。
アウトオブ台湾モデル。台湾の初期農耕民が6000-5000年前にポリネシアへ。
ヨーロッパの狩猟採集民は1万年前ぐらい、アナトリアの農耕民の進出。
5000年前に大きくゲノムが変化。ヤムナヤの牧畜集団がヨーロッパの農耕社会に影響。
東アジアでは、内陸部を北上する集団と分離し、南東部沿岸を狩猟採集民が北上。
中国の古代人は南北で異なるゲノム集団。
日本の二重構造モデルの限界。
先島・沖縄本島、本土日本、北海道の3つの異なる文化系統。
4万年前後期旧石器時代、台湾・琉球ルート、朝鮮半島・対馬ルート、シベリアルートの3方向から流入。
縄文人のゲノムは、大陸集団から早くに分岐し、列島内で独自の遺伝的特徴を獲得、地域による分化の方向に進んだ。
現代日本人のゲノムは10%が縄文人、90%が弥生時代以降。
稲作農耕は長江中流域で始まり拡散し日本へ、青銅器は北東アジアから日本へ。
渡来人のルーツは西遼河流域の雑穀農耕民、稲作農耕民の一部と朝鮮半島で合流し日本へ。
約6000年前、朝鮮半島南部と九州北部の縄文人集団はほぼ同じ。
弥生時代、古墳時代と継続的に渡来人が流入。
アイヌは北海道縄文人をベースにオホーツク文化人(5c-10c)の遺伝的影響を受け成立(縄文人由来のゲノムを70%保有)。13cにアイヌ文化が成立。
沖縄の港川1号の旧石器人は現代につながらず消滅、その後九州から流入した縄文人がベースに。12c前後のグスク時代に農耕社会に転換し急激に人口増加。
琉球列島の現代人は縄文人由来のゲノムを30%保有。
縄文以降の本土からの移住、7300年前の鬼界アカホヤ噴火による吸収との連絡途絶。
鳥取の青谷上寺地遺跡のDNA分析。血縁関係ほぼなし、多くの人が流入や離散を繰り返す古代都市多数の創傷、倭国大乱の時期。
世界中に展開したホモ・サピエンスは遺伝的にはほとんど同一。すべての文化は同じ起源から生まれ、文明の違いは環境の違いや歴史的な経緯、人々の選択の結果である。
地域集団を加えていくとSNP解析では、連続していくので、人種的な区分は人為的に基準を設けないと区分できない恣意的なもの。
民族という概念は生物学的な実体を失っていく。
連続的に変化していくため、地域集団の遺伝的な構成は常に変化する。
Posted by ブクログ
名古屋市科学館で特集が組まれていて、その繋がりで買いました。
現在解っている人類史の最新が分かり易く解説されており、勉強になりました。
もう少し詳しく知りたいなと思った位です。