あらすじ
太刀川英輔 推薦!(『進化思考』『東京防災』)
荻上チキ 推薦!!(評論家/ラジオパーソナリティ)
トヨタ コクヨ 明治 アシックス アスクル 多様な中小企業 etc……
あらゆる領域で採用が進む「フェーズフリー」とは一体何か?
第一人者による初の解説書!
「地震に備えるべきだ」「災害対策をしなければならない」。誰もがそのように考えているのに、なぜ「災害」は繰り返されてしまうのか?
日常を懸命に生きている私たちにとって、「非常時にしか価値を感じられないもの」に予算や時間を投資することは、簡単ではありません。であるならば、はじめから「備えられない」ことを前提に、あらゆるものを設計してはどうだろうか。
いま、そうした社会状況(フェーズ)を区分しないデザイン、「フェーズフリー」なデザインの採用が、多種多様な業種で進み、メディア等で大きく話題になっています。本書は、そうした「フェーズフリー」にまつわる基礎的な知識から、ビジネスへの活かし方までが学べる、第一人者による初の解説書です。
[本書で取り上げる事例]
・もしもの時は非常用電源になる!プリウスPHEV(トヨタ自動車)
・20年前の商品に再脚光!パワータンク(三菱鉛筆)
アシックス/徳島県鳴門市/愛媛県今治市/豊島区/コクヨ/明治/コスモテック/デベロップ/本田技研工業/青山商事/etc
[目次抜粋]
第1章 「社会課題」としての「災害」
HazardとDisaster/防災ビジネスが難しい理由/「備えられない」から考える/「コスト」から「バリュー」へ/「解決策」から「参加策」へ /etc
第2章 創発の現場から
自由のためにルールを設ける/認証制度導入の葛藤/「日常」はレッドオーシャンになっている/ etc
第3章 フェーズを超えたニーズを探る
定義と原則から視点を得る/社会の状況を問わない価値を作る/5つの原則/顕在化していないニーズを捉える/etc
第4章 フェーズフリーのつくり方フォアキャスティングで考える/「立派な使命」に夢中になりすぎない/カテゴリから発想する/専門家よりも、あなたの方が可能性を秘めている/etc
第5章 誰も取り残さず未来に進むために
地域固有のフェーズフリー/被災者支援に残された課題/災害は、弱い立場にある人を襲う/etc
[ダウンロード特典]
フェーズフリーワークシート
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感情タグBEST3
Posted by ブクログ
「非日常」とは生死に関わる災害級のことばかりじゃない、という前提をふまえたうえで、日常と非日常をシームレスにしていくかがわかる一冊。
フェーズフリーって言葉、いいなぁ。
Posted by ブクログ
縁あって「フェーズフリー」という素晴らしい考え方に出会い、自分が所属する会社でもアクションパートナーとして参加することになったため、タイムリーに発売された本書でフェーズフリーについて学びました。
災害は昔からあり、それに対する備えも進化していますが、備えるためには一定のコスト(お金、時間、苦労)を要します。いつ訪れるか分からない「もしも」のためだけに、日常生活でお金・時間を犠牲にして「備える」「備え続ける」ことが難しい...そうして結局「備えられない」うちに突然の大雨や地震などの危機が訪れ、結果深刻な災害になってしまうという、現実的・根本的な問題を社会は抱えています。
そこで、日常時と非常時という2つの社会的状況(フェーズ)から自由(フリー)になり、「いつも」使うものやサービスを「もしも」の時にも役立つようにデザインしておくことで、日常を豊かにしつつ日頃から無理なく備えていこうという、特に防災分野で着目され初めている新しい考え方やデザイン思想が「フェーズフリー」です。
考え方自体は至極当然・当たり前のことではありますが、「エコ」「フェアトレード」「ユニバーサルデザイン」などと同様に、一つの言葉に集約することで同じ言葉を使って皆で日頃から話し合い・考え・実践していくことが重要だと感じました。説明だけでなく事例も豊富に掲載されているので、フェーズフリーの基本を学ぶ際にはおすすめの一冊です。