あらすじ
航空機の座席の後ろのスペースは誰のもの? Kindleで購入した本は本当にあなたのものか? デジタル資産など所有の概念が拡大する今、モノを持つことの本質を問う。法学者コンビが所有を決める根拠を明かし、また所有をめぐる争いから生まれた新たなビジネスを解説。
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Posted by ブクログ
あんまりメモは残せなかったが、色々と示唆に富む内容だった。エネルギーや環境の分野への学びが後半に出てきてなるほどと思う事多々。
長いけどまた読み直したい。
Posted by ブクログ
所有という概念と、それがどのように形成されたか、変化しているのか。
その中で私たちの社会はどうなって行くのか。望む方向に導くためにどんなことが行われているのか。
アメリカの法律はイギリス系で、ドイツやフランスをベースにする大陸系の日本とはいくらか状況は違っている。また、州ごとに法律が違うというアメリカの特異性もある。
印象的なのは、法的な所有をコントロールすることで社会は良くも悪くも変えられるということ。
金持ちが税金を払わなくていいようにすることで社会の不平等は拡大する。一方で、環境を守るようなインセンティブを設計できる。
裁判所はどんな社会が望ましいのかという観点を含めて法を解釈、運用してほしい。
Posted by ブクログ
所有と言う、すごく簡単そうで間違えるわけないと思ってしますが、実例を交えてそんな簡単じゃないことを紹介している。
所有の根拠として持ち出される6つの格言か、紹介されているが、それぞれ実際はそうではないことを紹介している。
1早い者勝ち
2 専有は9分の勝ち
3自分がまいた種は自分で収穫する。
4私の家は私の城
5私の体は私のもの
6家族のものだから、私のもの
気に入った言葉、
企業は所有権を自分たちの都合をよく設計することができる。これは企業が持ち合わせている能力のうち、歌唱評価されているものの、1つ
法律は誰が主張しているのかだけでなく、何に対して視聴しているかも問題にする
どちらか訴えを起こしたのかは常に注目する価値がある。このような基礎を起こす人は大にして社会の基準から逸脱している。人生は短い無駄にしない方が良い。
何に価値を見出すかは人によって様々だ。遅いもの勝ちはお金に報いることが多い。正確に言えば、他人の時間にお金を出す用意がある人に優位になる。
自分のまいた種は自分で収穫すると言う所有権の主張は、知的労働には当てはまらない
司法は、所有権の設計について介入に気乗り薄である
Posted by ブクログ
有刺鉄線によって、カーボーイがいなくなった。
デューク大のバスケットボールの試合チケットの配分方法は、単に早い者勝ちではない。チケットの抽選に参加するには、36時間キャンプをしなければならない。早い者勝ちではなく、抽選に参加できるだけ。
ディズニーのファーストパスは、滞在時間を増やした。早い者勝ちが唯一のルールではない。その結果、有料のVIPツアーを作ることができた。身障者パスがあったために、身障者を雇う人が出てきた。それに対抗するため、これを廃止してVIPツアーを作った。
所有権のルール=早い者勝ち、占有、労働の報酬、付属(明らかに自分のものに付属しているもの)、自分の身体、家族のもの。
Posted by ブクログ
様々な所有権に関する実例と問題点を知る事ができた。
アメリカの事が大半なので、日本にはそのままは当てはまらない部分もあるが、共通する部分も多い。
腎臓や、卵子の売買については、全体から見て最適なあり方は何か、工夫の余地があると感じる。特に、腎臓を一つ失っている身としては、何かあったら入手出来る可能性が開かれている方がありがたい。
シェアリングについては、確かにマイナス面もあるが、限りある資源の有効な活用は重要だと思う。
Posted by ブクログ
所有、占有について、歴史や法律、家族、人種差別、企業、特許など様々視点から論じた一冊。
不合理との戦いの歴史の様なエピソードは、今も昔も変わらない。
Posted by ブクログ
アメリカの法律と事例を出しながら、所有について考えさせられる内容。ドローンが飛ぶ時、自分の敷地の上はどこまで自分の所有か?なんて考えたこともなかった。そういう意味で、興味のある人にはめちゃくちゃ面白いと思う。法律をわかりやすく一般人に理解してもらうために書かれたというのも頷ける。
Posted by ブクログ
「私のもの!」と主張する様々なことについて、具体的な例を挙げてくれる。例えば航空機内の座席のリクライニング空間。それは座っている人のものか、後ろの人のものか。永久に答えが出ない問題だ。その時の状況、時代によってもその所有権は変わってくる。
ミッキーマウス延命法と呼ばれ、その著作権が延々と守られてきたが、ついに2024年1月に切れたようだ。これも所有権の問題だ。
専有する所有権を主張できるものに「特許」があるが、あえて取らないことで広がりを見せ、その先んじたことで優位に立つという戦略もある。思えばデンソーのQRコードもこの類だろう。所有権を主張するもしないも、それぞれの理由があるのだ。
本書では、具体的な事例も多くわかりやすいが、読みきるには少し疲れるのは補足しておきたい。