あらすじ
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どのような写真なら東京の魅力を伝えられるのか。40年ほど撮り続け、見つけた答えのひとつが定点写真でした。古写真と同じ場所を新たに撮影する手法は、変化したものとそうでないものを一目瞭然にしてくれます。(中略)この旅に欠かせないのは「空想力」や「妄想力」です。(「はじめに」より)江戸・明治・大正・昭和――。東京はいかに変貌したのか。破壊と創造の首都を徹底比較。写真451点収録!
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Posted by ブクログ
まず言いたいのは、掲載されている写真の多さ。よくこれだけの写真について、それがどこからどういうアングルで撮られたのかを確定し、実際にその現場に行って撮影することができたものだと、その大変な労力と根気には頭が下がる思いがした。
それにしてもつくづく思うのは、昔の東京は空が広かったということ。川や海もたくさんあった。それが高層ビルや埋め立てにあって、すっかり閉塞感に満ちた街になってしまった。空が狭くて、アスファルトで塗り固められた東京は、ストレスフルな現代を象徴している思いがした。
Posted by ブクログ
各所が所蔵する、江戸時代から昭和末期までの東京の風景を写した古写真と、同じ場所を写した現在写真を並べた「定点写真」集。
江戸時代末期に初代米国大使館として使われた善福寺(24-25ページ)や、愛宕神社の石段や大鳥居など(102-103ページ)、時代を超えて変わらないのは寺社なのだということがよく分かる(もちろん再建されたものも多いのだが)。
一方で、海や川のある風景は今昔で大きく様変わりした。かつて東京湾はもっと内陸まで入り込み、そこへ流れ込む川もまたたくさんあった。●●川とか▲▲橋といった地名は都心の至る所に残るけれど、以前は実際に川が流れていた場所が埋め立てられ、地名だけが名残りであることに気付かされる。
定点写真の威力が発揮されるのは、今昔2枚の写真を、あたかも重ね合わせられるほど同じ場所から撮影した場合だ。橋が映る写真はそのような物が多く、たとえば清洲橋から眺めた永代橋の写真(309ページ)などは見ていて面白い。一方で、時代とともに風景が激変している場合は、2枚の写真が同じ場所なのかどうかすら判然とせず、困惑してしまう。
写真そのものではないが、有名な「練馬大根」は生産のピークが明治後期から大正時代で、昭和30年代からはキャベツが生産物の主流に変わったことを、本書で初めて知った。
本書が労作なのは間違いないが、現在の風景に馴染みがないと、見ていてもピンとこないかもしれない。
Posted by ブクログ
東京各地の現在(2023年頃)の写真と、江戸時代・明治・大正・戦前・戦中・戦後の写真を見比べる。関東大震災と空襲の被害の大きさが印象的だった。