あらすじ
危険地帯ジャーナリストであり裏社会に迫るYouTuberとしても大活躍中の丸山ゴンザレスが、旅先の路地や取材の合間にくゆらせたタバコの煙のあった風景と、その煙にまとわりついた記憶のかけらを手繰り寄せた異色の旅エッセイ15編。海外の空港に到着して一発目のタバコ、スラム街で買ったご当地銘柄、麻薬の売人宅での一服、追い詰められた夜に見つめた小さな火とただよう紫煙……。煙の向こうに垣間見たのは世界のヤバい現実と異国の人々のナマの姿だった。ウェブ連載を加筆修正し書き下ろしを加えた待望の一冊。
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Posted by ブクログ
僕は臭いがダメなのでタバコが嫌いだし、喫煙者もあまり近寄りたくはない。なのにこの本を読むと何故か、「ああタバコってなんかいいなぁ」と思ってしまう。ルパン三世観て次元大介の喫煙に憧れるのに似ているのかもしれない。
喫煙者だけ許されているタバコ休憩には不公平さしか感じないけど、そこには確かにその空間にしか存在しないコミニュケーションだったり、大袈裟に言えば物語だったりが生まれるんだろうなという気にさせられる本だった。
あと単純に世界の広さやヤバさ、ディープさ等を教えてくれるこの手のルポが好みなので、とても楽しめた。
Posted by ブクログ
喫煙習慣はないし匂いも苦手なんだけど、香りと煙がもたらす独特の退廃的な雰囲気と喫煙所でうまれるコミュニティの情報量を考えると危険な取材に飛び込む著者の相棒がタバコなのは納得。写真や映像以上にくっきりと印象づくアイテムなのかもしれない。