あらすじ
社説「関東防空大演習を嗤ふ」で軍部を激しく怒らせた桐生悠々.明治末から日米開戦前夜まで,『信濃毎日』『新愛知』の主筆として,また個人雑誌『他山の石』の発行人として,反戦と不正追及の姿勢を貫いた烈々たる生涯を時代の変転のなかに描き切る.五男による回想「私にとっての〈親子関係〉」も収録.[解説=青木理]
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Posted by ブクログ
名文である。筆者の桐生悠々に対する愛情がひしひしと感じられる。
現在でも、首相と飲食を共にする新聞社の主筆や編集委員がいるという現状を仄聞するにつけ、自分たちの大先輩に当たるとも言うべき桐生悠々が貫いたジャーナリストとしての矜持は、いったい奈辺にあるのかと情けなくなってしまう。
それにしても、特高警察による出版物検閲や差押えの恐ろしさ。そんな時代が二度と来てはならない。たとえ少数といえども、「嵐の夜でも鳴き続ける蟋蟀」の心意気に期待したい。