あらすじ
金髪王子とアラフィフ刑事の異色バディは、不可能トリックを解き世界を救えるか――
超絶怒濤のアクション・ミステリ―!
都内で起きた密室殺人。北欧のプリンスがなぜか事件現場に現れた。
協力を命じられたベテラン刑事・本郷馨は、北欧の小国・メリニア王国のミカ第三王子と共に捜査に乗り出すが、
連続する不可解な事件の裏には予想外の黒幕が……!?
【目次】
Prologue
Case 1 嫌われる人は恨まれない
Case 2 胡乱ろんな不在
Case 3 二つの檻
Epilogue
あとがき
装画/サイトウユウスケ
感情タグBEST3
Posted by ブクログ
刑事王子というタイトルと表紙からポップなミステリーを想像していましたが、がっつり殺人事件に、スケールの大きなトリック、派手なアクションは、さすが似鳥鶏作品!
北欧小国の王子・ミカが、とある人物を追うため来日。捜査官と身分を偽り、通訳としても活動しているベテラン刑事・馨とバディを組んで事件を解決するストーリー。
プロローグから心臓鷲掴みにされ、最後まで夢中で読んでしまった。
しかも王子が主人公かと思ったら、似鳥作品には珍しい、王子と無理やり組まされるおっさん刑事の方が主人公でした。新鮮すぎる。
でも、それが心地良い。
ぶっきらぼうだが真面目で優しい刑事と、小国の王子の可愛らしさとズレた真剣さが、見事にマッチしている。おっさん刑事のツッコミも面白い。
2人の関係がどんどん深まっていき、バディとして(まるで親子のように?)成立していくのを見守るのも楽しかった。
ただアニメと漫画ネタが多いので、全く知らない人が読むと楽しめない部分があるのは難点。あと簡単な横文字も多いが、読めなくても成立するようになっているので気にすることはない。読み辛いだけである。
そして、ラストの第三章は少々切なかった。
王子の苦悩…一生分からないけど、辛いだろうなぁ、と同情してしまう自分もいた。好きなものを好きでやれる庶民の自由の有り難さを感じた。
しかしこのまま終わってしまうのは不完全燃焼気味だし勿体なく、個人的には続くと信じたい。それくらい魅力的な2人でした。
シリアスなプロローグに対して、ほのぼのしたエピローグだったのも似鳥さんらしくて良かったな。
続編に期待したい。というか出して下さい!!
Posted by ブクログ
王子で刑事ってどういう・・・と思ったら、うーん、見事。
軽いタッチなのにがっつりミステリー。最高。
全然関係ないけど、実在の作品が出てくるとちょっと楽しい。ブララグとか。
あと作者作品によくある、欄外の注がすきです。
Posted by ブクログ
人間を操り犯罪を唆す毒薬を使い、日本で「治験 」をして回っているのは、北欧のある国の第一王子だった!?
よくこんなバディの組み合わせを思いつくものだと感心するが、今度の相棒は「衰えを感じてきた中年刑事」と「ミリニアの第三王子(16歳)」!
人間の犯罪へのハードルを低めてしまう薬を使って主に殺人をさせて回り、その際に自分で考えたトリックを使う……という愉快犯「ジョン・スミス」の正体は、なんとある国の第一王子だという。この「王室スキャンダル」の真相を掴むため、弟(第三王子)のミカは日本にやってきた。そして、通訳ができる本郷薫刑事(50代)と、警察庁の不思議系美女・敷島(フェミニンな格好に拳銃を持っていたりする)とともに真犯人を追い詰める。
キャラの情報が多すぎるのも似鳥鶏作品の通常運転。国家規模の連続殺人事件を、得意のトリックと漫画の台詞の引用を多用して攪乱する真犯人は本当に第一王子なのか!?真犯人のキャラまで濃すぎないか!?
相変わらず脚注多め、100%楽しめるミステリ。あとがきも是非読み忘れのないように。
Posted by ブクログ
王子っぽいキャラかと思ったがまさかの本当の王子!
かき氷や牛丼に喜ぶ王子かわいい。しかし特殊部隊引き連れてるのがやはり本物。
トリックのスケールが大きくて楽しい。
Posted by ブクログ
バディものはいいぞ!!おじさんとおうじさまがオタクと戦うお話(語弊)
ツレない方が相棒を認める瞬間は、俺はこういうのが観たくて来たんだよ!!となってよき。
トリック自体はあまり読者が考えるタイプではないようなのでバディに集中できるのも良き。
Posted by ブクログ
うろ覚えだけど...
ブグログで紹介されていたのを見て読んでみました。
私自身があとがきから読むこともあるのですが
こちらもなぜかあとがきから読んで
そのあとがきが「かたつむりとなめくじ」についてで・笑
そっちの方が小説よりも印象的でした。
でも、やはりあとがきに「かたつむりとなめくじ」について
書いてる著者だけあって、小説内でもそういった類いの内容がちょこちょこ盛り込まれ、注釈までつけられ...
ましてや外国の王子が日本での事件を解決していくという設定もありで横文字もありで、さささっーーと読めないのが難点でしたが内容は面白かったです。
またいつか続きがありそうな予感もしますね^^
Posted by ブクログ
そうだった、似鳥鶏さんは密室とかトリックとか大好きな人だった。トリック先で物語が出来ていくんだ、きっと。忘れかけてた。
シャーロック・ホームズの不均衡/十字架を思い出した。
Posted by ブクログ
もっと軽いお話かと思ったら意外としっかり黒幕に迫っていく話でした。
某国の第三王子が秘密裏に日本にきて捜査します。相棒はおじさんの英語が話せる刑事。なかなか今までにいない感じでした。
続編がありそうな終わり方で楽しみです。
Posted by ブクログ
【目次】Prologue/Case I 嫌われる人は恨まれない/Case Ⅱ 胡乱な不在/Case Ⅲ 二つの檻/Epilogue
北欧の小国であるメリニア王国の第三王子・ミカ(金髪王子)と英語に堪能なアラフィフ刑事・本郷の異色バディもの。
タイトルとあらすじから、ユーモア系の脱力ミステリかと思ったら、いい意味で違った。
味方に裏切り者が出ないとか、マフィア相手のわりには邪魔も入らないとか、ご都合主義ではある。
挑む謎は、密室、アリバイ、凶器の二重密室。
ただ、CaseⅠやⅢは鑑識を軽視しているし、CaseⅡは実際やろうとするとたいへんだろう。
キーになっているドラッグは、現実にあったら怖い。