【感想・ネタバレ】ビジネスエリートが知っている 教養としての発酵のレビュー

あらすじ

発酵とはそもそも何なのか、
なぜ発酵が今世界で注目されているのか、
発酵の歴史や種類、知っていると一目おかれる知識などを、
室町時代から600年続く種麹メーカーの29代当主が、わかりやすく伝えます。

●ロバート馬場裕之氏推薦!
2013年に「和食」がユネスコ世界無形文化遺産に登録されました。
和食に使われる、醤油、みりん、酒、味噌、酢など、その多くが発酵食品です。

今や発酵は世界で注目を集めており、
日本を代表する技術であり文化である発酵について知っておくことは、
ビジネスエリートとして身につけるべき教養の一つと言えるでしょう。

発酵について知り、話せるようになることは、
発酵業界だけでなく様々な分野のビジネスシーンで役に立つはずです。
また、日本について話せることが増えるこにも、大きな武器の1つになるでしょう。

日本の食の根底に関わる麹菌を生産する仕事に携わる幸せと責任を感じるとともに、
より一層、発酵の魅力を多くの方々に知っていただくことが私の願いです。

本書が、少しでも皆様の人生のお役に立てれば、大変嬉しく思います。

■目次

●第1章 なぜ今、ビジネスパーソンが発酵を知るべきなのか
・「麹」の世界カンファレンスの訳88%が海外参加者
・北米の酒造組合とフランスでつくられる伝統味噌
・発行はフードテックの最先端
・日本の発酵を使ったテクノロジー
・世界を度巻する発酵ガストロノミ―
ほか

●第2章 発酵の基礎知識

●第3章 発酵の歴史と日本の発酵食品

●第4章 世界と日本の発酵

●第5章 ビジネスパーソンが知っておきたい日本の発酵業界について

●第6章 発酵を生活に取り入れる

●付録 麹のつくり方

■著者 村井裕一郎(ムライユウイチロウ)
株式会社糀屋三左衛門代表取締役社長・第二十九代当主。
株式会社ビオック代表取締役社長。
1979年、愛知県豊橋市生まれ。
2002年に慶應義塾大学経済学部、2004年に慶應義塾大学環境情報学部卒業。
2006年にアメリカのサンダーバードグローバル国際経営大学院にて国際経営学修士(MBA)取得。
その後、室町時代の創業以来、種麹を作ってきた家業である株式会社糀屋三左衛門、
またその研究開発企業である株式会社ビオックに入社。
以来、得意先である味噌、醤油、清酒、焼酎などの醸造メーカーと関わり「発酵」のプロとして家業に携わる
2016年に家業を継ぎ第二十九大当主に就任。
各種セミナーや執筆など、麹、発酵の魅力を発信する活動にも力を入れる。
2022年には京都芸術大学大学院学際デザイン研究領域修了(芸術修士)。
2023年より公益財団法人日本醸造協会理事
(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

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Posted by ブクログ

何かで見て読みたいな、と思ってBOOKOFFオンラインで購入。私自身、糠漬けを作ってみたりコーヒー滓を微生物発酵させて堆肥を作っていたりするので興味深く読んだ。

発酵とは何かから始まって、発酵の分類、また東洋では湿度が高いのでカビによる発酵が多く西洋ではカラッとしているので酵母による発酵が多いなどの地域の特性の話など。タイトルにもあるとおり発酵をビジネスとして見た場合の今後の展望なども書かれており、非常に面白かった。

巻末に麹の作り方が載っており難しく考えずに作れますよ、とあったのだが、手順を見るとやはり大変そうでそんなに簡単には作れなさそう。

某料理家のレシピを鵜呑みにして柴漬けを作ろうとして全部腐らせた身であれば、発酵に関しては湿度と温度管理は厳密にやらないといけない、ということを知れただけでも読んだ甲斐があった。
とりあえず保温庫みたいなものを楽天で探して見ようと思う(買うかどうかはまた別だけど)。

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2024年08月27日

Posted by ブクログ

確かに発酵食品を知ることは、日本の歴史や文化を学ぶことにも通じると思います。麹菌の声を聞け、は秀逸すぎるほど最高にクールなフレーズと思います。

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2025年02月22日

Posted by ブクログ

お酒、調味料、麹…自分の今の関心どころが詰まっていて面白かった。ビジネスのことはとんとわからないけど、お店ご飯を食べたり、酒屋さんでお酒を買うときに役立ちそうな知識が知れた気がする。
染色にも発酵が関係していることは知らなかった。発酵食品をふつうの生活に取り入れながら、味わっていきたい。

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2024年10月09日

Posted by ブクログ

発酵とは、微生物の活動によって物質が変化すること。発酵と腐敗は背中合わせで、人間にとって有益な発酵と、無益な腐敗。奥深い発酵について深く学んでみたい。

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2024年07月30日

Posted by ブクログ

発酵食品というと身体によい、というイメージがある。それだけではなく、保存にも良いし、味も美味しくなる。良いこと尽くし。更に、発酵食品は身近に多く、敷居が低く親しみやすい。発酵の知識と魅力が詰まった素晴らしい一冊。知れば知るほど奥深さを増すと表紙でロバート馬場さんも言っている。ロバート馬場は、知る人ぞ知る料理芸人らしい。

― 微生物の力を利用するメリットはいくつかあります。まず、微生物の増殖の早さを活かし、人間が工場でつくるよりも効率よく物質を生産できます。また、もともと自然の中に存在している微生物を利用するため、人工的につくられた薬品を利用するよりも環境への負荷が少なく、人間の手や機械ではつくることができない複雑な物質も、微生物によって生産できます。これらのメリットをより強化するため、狙った通りの物質をより効率的に生産できるよう、微生物の遺伝子を操作して活用しようと遺伝子工学の技術も使われています。まさに、微生物を「生きる工場」として、「求める物質」を生産していく技術です。これを「精密発酵」と呼ぶのですが、現在バイオテクノロジーの分野のホットトピックとなっています。これらの技術は、人類の食料生産や自然環境の保護という重要な社会課題の解決にも結びつくと期待されており、その社会的な意義は計り知れないほど大きいものです。

あまりにもトレンディな感じだったので、引用したが、この通り。フードテックは昆虫食やゼロミートもそうなのだろうが、精密発酵も有力候補だ。そして何より、昆虫食などに比べて、圧倒的に受け入れやすい気がする。

お酒や納豆、味噌にキムチ、チーズ。言われてみればという所では、パンもそう。何だかすべてホッとする食べ物だ。既に遺伝子レベルでの郷土料理を思わせる懐かしさ。それだけ発酵とは長い付き合いだという事だろう。そしてそれを全く感じない昆虫食は(イナゴの佃煮とかはあるにせよ)、歓迎し難い感じである。

腐敗ではなく発酵。落合陽一らが、メタファーとして発酵という言葉を用いているが、メタファーではない発酵から、同時に考えさせられるものがあった。

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2025年04月07日

Posted by ブクログ

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発酵という現象から学ぶことは多いのかもしれない。日本、世界を発酵文化という面から改めて知る。

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2024年05月06日

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