【感想・ネタバレ】福島第一原発事故の「真実」 ドキュメント編のレビュー

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Posted by ブクログ 2024年02月24日

改めて読むと、これは天災ではなく人災と感じます。
上層部にキチンと物申すことのできない東電の体質。
無責任で、起訴された旧経営陣。
そして、自分の思い通りにならないと、喚き散らし現場を混乱にした菅直人元総理。
これらの人が落とし前を付けないと、無念の死で亡くなった吉田所長が浮かばれません。

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Posted by ブクログ 2024年04月21日

全電源喪失、連続する水素爆発、中央制御室と免震棟と本店。時系列で丁寧に描かれる恐怖の数日。事故直後には不明だったこと、今も不明なこと、直後に広まった俗説の誤謬等々、あまり一般的な「事実」として認識されているとは思えない事柄の多さたるや。このまま「検証編」も読まねば。

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Posted by ブクログ 2024年04月09日

総じて言えるのは、原発はひとたび危険な状態になると、内部を伺い知ることは至難の業であり、推測を重ねていくしか人間にはできないということ。
幸運も重なり最悪の事態は回避できたものの、ここに出てきたような問題が今解決できているのかと考えると甚だ疑問。

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Posted by ブクログ 2024年03月14日

リアルタイムでニュースにも接していたし、映画、Netflixなど映像化されたものもいくつか観ていたけど、ハラハラドキドキ。そして、知られざる真実も。
ホント、一手、間違えていたら、どんなことになっていたか…

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Posted by ブクログ 2024年03月04日

 NHKメルトダウン取材班の、10年に及ぶ継続・網羅的な取材を基にした貴重写真を含む膨大な情報量‥‥圧倒的でした。これまで報道されていない事実に驚き、時系列で進む緊迫感に引き込まれ、改めて悪寒が走るような恐怖を覚えました。

 事故後10年を経て単行本が刊行され、文庫化にあたり「ドキュメント編」と「...続きを読む検証編」に分冊して刊行。本ドキュメント編は、単行本の第1部を基に、新たに判明した事実を加筆修正したとのこと。

 本書では、東電の中央制御室・免震棟・東京本店と首相官邸に対象を限定し、どう対応したかを再現しています。新事実が出てきて真相が変わるなど、正確な事故像が提示され驚きの連続でした。
 東京を含む東日本3000万人が退避を強いられる最悪シナリオが回避されたのは、幾つかの偶然が重なった公算が強い、とのこと。恐ろしい事実です。

 今更原発事故の諸悪の根源は何?誰?といった不毛な問いを発しても詮ないことですが、喉元過ぎれば‥という国民感覚、変わらない国のエネルギー政策にほ甚だ疑問が残ります。
 「検証編」を読もうか思案中です。何せ、事故後13年経っても核燃料デブリを取り出せない等、まだまだ不明点が多く検証が道半ばだからです。

 この極限の危機において、【人間は核を制御できなかった】ということ、それこそが「真実」であることに異論はないでしょう。
 変化が激しく先が見通しにくいこの時代の想定外の危機に対して、どう備え、どう向き合うべきなのか‥。この問いは、今後も私たちに投げかけられますね。

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Posted by ブクログ 2024年03月28日

これは誰もが覚えておくべき惨禍の検証記録であり、たまたま最悪の事態に進展しなかっただけだったことを明らかにしている。3月11日夜福島第一原発の全電源喪失が伝えられてから、翌日12日土曜日午後3時36分に一号機が爆発するまで、掲示板上で交わされていた危機を伝えるやり取りを思い出す。その日の夜に東京に住...続きを読むむ息子家族に今後も原子炉のメルトダウン、不測の爆発が起こりうると電話で話して、孫たちを4月新学期が始まるまで避難させた苦い思い出がよみがえる。福島第一原発事故が想定されるべき危険として共有されていなかったことがこの事故の原因であり、現在も断層直下にある敦賀原発、そして能登地震断層近くの志賀原発など日本の原発の立地とその危険性について未だに十分に評価されているとは言いがたい。ぜひ多くの人がこの記録を読み、自分の問題として原発の存在する意味を考えてもらいたい。

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