【感想・ネタバレ】ゲルマニア アグリコラのレビュー

あらすじ

力強く簡潔な文体と精彩あふれる描写で知られるタキトゥスの2つの小品を収める。『ゲルマニア』は、当時ローマ帝国に北方から脅威を与えていたゲルマニアの諸部族に関する民族誌。風土、習俗、制度などについての概説と各部族の記述からなる。野性に満ちて強力なゲルマニア人と、文明化し過ぎ頽廃・衰亡への道を歩むローマ人を対比し、警告を発する。『アグリコラ』はタキトゥスの岳父を描いた伝記。暴君のもとでの貴族の生き方を示すとともに、ブリタンニア(古代イギリス)の地理や民族を詳しく記す。

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Posted by ブクログ

ネタバレ

「ゲルマニア」
ローマ帝国北方の脅威。ゲルマニアの諸部族に関する民族誌。野生に満ち強力なゲルマン人と、文明化し過ぎ頽廃・衰亡へ向かうローマ人を対比し、警告を発する。

「アグリコラ」
タキトゥスを岳父アグリコラの伝記。暴君ドミティアヌスの元での貴族の生き方とブリタニア地理や民族を詳しく記す。

「ゲルマニア」は岩波文庫で読んだけど、こちらの方が読みやすかった気がする。「アグリコラ」ははじめて。ブリタニア征服の歴史など面白い。タキトゥスって歴史家だけでなく、執政官や総督も努めていたのは知らなかった。

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2025年10月01日

Posted by ブクログ

「ゲルマニア」というゲルマン民族の風俗や民族に関する概要をまとめた作品と、「アグリコラ」という岳父(妻の父)の伝記を一冊にまとめたもの。

風俗誌や伝記として史実を坦々と記すというよりもいきなり著者タキトゥス自身の政治的主張が表に出たりしがちな上、異本も多く解釈が分かれる箇所も多いようで、これを読むとカエサル「ガリア戦記」の平易な文章が賞賛されラテン語の教科書となったことが納得できる。

タキトゥス自身もカエサル「ガリア戦記」をよく引き合いに出すけど、必要な箇所はちゃんと引用されているのでこの本一冊でもとりあえず問題なく読める。が、先に解説つきの「ガリア戦記」を読んでおいたおかげで分かりやすかった。

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2011年10月30日

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