【感想・ネタバレ】―新書で入門―西鶴という鬼才のレビュー

あらすじ

一日で二万句を詠み、十年で三十の人気作を著した元禄の鬼才・井原西鶴。醒めた眼で金銭を語り、男と女の交情をあますところなく描く。芸能記者にして自らも芸人、そしてエンタメ作家として人気を博した。評伝的史料は極めて少なく、実在さえ疑われることもあるけれど、芥川や太宰をはじめ数多くの作家と読者を今も魅了しつづける。仕事と人生を「鬼のような心」で全うした謎多きマルチタレントの実像に迫る。

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Posted by ブクログ

08/2/16購入。井原西鶴は個人的に全くノーマークだったが機会があればぜひ入門したいと思っていたところだったので、ちょうどよいと思い購入。 最近ではかえって珍しいくらいの、きわめて真っ当な新書入門書である。金銭・性愛・芸道・奇想という西鶴の特性をバランスよく概観している。西鶴の発想の基本は俳句(連句)にあるとして、俳句と密接に関連付けながら本書で解説をしているのがまた面白い。実によくできた入門書である。 それにしても、こうした真っ当な入門的新書こそ岩波新書に書いてほしいんだけど、最近の岩波新書ときたら…(嘆息)

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2009年10月07日

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