【感想・ネタバレ】キェルケゴール ――生の苦悩に向き合う哲学のレビュー

あらすじ

キリスト教国家デンマークに生まれ、いまなお哲学史にその名を刻むセーレン・キェルケゴール。母や兄弟との死別、厳格な父との葛藤、放蕩、婚約者との破局――。不憫な日々を過ごした青年は、孤独と憂愁の淵で深くへりくだる。その愚直な信仰と思索のあいだに立ち上がった〈実存哲学〉とはいかなる企てだったのか。『死に至る病』『不安の概念』などの代表作のみならず、残された膨大な日記や手紙を読み解き、“神に仕えるスパイ”という使命を生きた人間キェルケゴールの実像にせまる。

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Posted by ブクログ

プロテスタント的信仰に基づく実存哲学を打ち出したキルケゴール。その著作と思索、人生の過程が概ね時系列に沿って紹介された一冊です。
キルケゴール的な実存主義に心惹かれる日本人はおそらくそれほど多くはないでしょうが、それに触れたいと感じる人、これから学びたいと思っている人が最初に手に取るのに適した一冊ではないでしょうか。
哲学を知るためには、哲学者の人生を重ねて知ることが理解の近道と考えているのですが、まさにキルケゴールはそのタイプですし、この本はそれを可能にしてくれる一冊です。

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2024年01月27日

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