あらすじ
「本当の友だちだと思ってたのに」「ただの知り合いです」「恋人と友人って何が違うの?」「親子はこうでなければならない」……身近な関係に悩むのはなぜ? 家族、恋人、友人――いちばんすぐそばにあり、実はいちばんつかみどころのない「身近な関係」。切り捨てることも、手放しに肯定することも難しいその関係は私たちをいつだって悩ませる……。人と人のつながりをいちから捉えなおすことで、息苦しさとさみしさの狭間に立ち位置を見つける本。 【目次】まえがき/序章 まえがき その二/第1章 身近な関係とはどんなものか/第2章 身近な関係はどんなものでないか/第3章 タテとヨコ/第4章 共同と相補/第5章 パターンをかけあわせる/第6章 身近な関係のウチとソト/第7章 あらためて、身近な関係は必要か/結びに代えて――人は変わる、関係も変わる/あとがき
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Posted by ブクログ
友人と恋人って何が違うの。男女の友情は成り立たないって本当?この本によれば、「身近な関係は感情だけでは成り立たない」。どこか腑に落ちた。好きという感情だけでメールをしまくっても、相手にとっては辛い束縛かもしれない。友達だから、恋人だから、これが普通と考えるのは少し危ない。人間関係は変化するし、人も変化するのは当たり前。関係は思うようにいかないからこそ意味があり、関係によって自分が作られる。曖昧な名前のない関係性を大事にしたいと思った。ひとつひとつの関係がかけがえのない存在だから。
Posted by ブクログ
とても分かり易かった。親子や恋人の関係を整理して説明してくれた。同じ恋人や親子でもそれぞれ違う部分はあると思う。そこは自分たちで考えていくところかな。
Posted by ブクログ
身近な関係に慣れ親しんでる人は勿論、そういうものから離れた人も「普通の人」の人間関係やその実態を知るのに良いと思う
素晴らしかった
「身近な関係」から、それをそれたらしめる因子を抽出してきて、2つの軸を設定してマトリックスを作る
そうやって、曖昧な「身近な関係」を高精細に分析していく過程で目から鱗が落ちた
端から「理想の関係」だけ目指すのではなく、変化するものだと受け止めて接していくのが大切なのかなと思った
昨今の人をモノとして操作/所有しようとする悪弊にメスを入れ、改めて「関係」そのものの在り方を問い直す名著
Posted by ブクログ
身近な人間関係を「タテ↔ヨコ」、「共同性↔相補性」2軸に分けて展開。
「身近な関係性は必要か?」と言われると、共同性によって結ばれている関係は必ずしも必要ではないと結論づけられる。しかし人間は必要なものだけで生きているわけでなく、身近な関係には必要というよりも幸せにかかわるものがあると考えることが大切。
Posted by ブクログ
もしあなたがこの本のキャッチコピーを書くとしたらなんと書く?(質問はアプリのガイドによるものです。)
「本当に人間関係について知りたい人だけ読んでください」
ベタかもしれないけど、私にはこのキャッチコピーが一番しっくりきています。
人間関係に悩んでいる人やあるいはこれからの人間関係をどうするか考えたい人がそのヒントをもらう本ではありません。
でも論理的かつ哲学的に人間関係を読み解いていくことで自身の人間関係の問題点や解決法につながる可能性はあります。
印象的なのは何度も何度も前提を覆すような記述をし、元も子もないようなことまで丁寧に書かれていることです。
少々読むのに疲れた部分もありましたがなんとか読めました。これまで分類してきた名前は仮もので偽物だという主張には深く同意します。
便宜上つけているに過ぎず根拠に欠けるからです。
このことを知ると自身の勘違いに気づくこともあるかもしれませんが、それがこの本の良さだと思います。
Posted by ブクログ
友達、親子、カップル、師弟……、そういった人間関係が、何によって成り立っているのかを原理的に考える本。「こうすると友達関係はうまくいく」とか、「現代の親子関係はこんな風になっている」とか分かりやすい答えを示してくれるわけではない。そもそも、自分の身の周りに人間関係は、どうなっていて、どうして上手くいったり、いかなかったりしているのだろうか? それを考えるための道具をくれる本である。
内容もそうだけれども、本当にこれは言い切っていいのかなあ……、でもここの部分は間違いないなあ、という迷いのある文体に、すごく親近感が湧いた。
議論の組み立て方は、とても哲学的。そもそも、人間には、「個人」「社会」、そして「身近な関係」という三つのあり方がある。「身近な関係」には、「相互性」と「持続性」という特徴がある点で、「感情や気持ち」で成り立つ「個人」と、「制度や仕組み」で成り立つ「社会」とは異なっている。
このように議論の前提を、具体例を示しつつも、あくまで抽象的、原理的にコツコツと積み上げていく。その上で、「身近な関係」には、「タテとヨコ」の関係と、「共同性と相補性」の二つの関係のあり方があることを示す。具体的な人間関係を挙げて、この枠組みが、どれだけ現実の人間関係を捉える上で便利であるのかを説明するところも面白かった。
著者自身も言う通り、「タテとヨコ」「共同性と相補性」といった分類で人間関係を考えることは、そこそこうまくいってはいるものの、もちろんうまくいかないこともある。例として、「自然にできる関係と人工的に作る関係」というものが挙げられていた。そういった意味では、この本で出された枠組みで、自分の人間関係を見直すことも大切だけれども、こういった手順を踏んで、人間関係を考えていくことが大切だとも思った。
自分の身の周りの関係について考え直したい人はもちろん、哲学的に手順を踏んで考えるということについて知りたい人にも、ぜひ読んでほしい本だった。
Posted by ブクログ
読み始めてから「ふだんづかいの倫理学」に書かれていたことと似ているな、と思ったら、作者が同じであることに気がついた。共同性と相補性、この二つを頭に入れながら、今の人間関係を考えていきたい。