あらすじ
王家の血筋でありながら、冷遇されてきた将軍フレデリク。
弟が予知能力に目覚め暴走し、精神を衰弱させてしまう。肉親を救いたい彼。
"時読み"と呼ばれるそれを制御する令嬢リズエラを尋ねることに。
現れたのは器用で聡明な少女。彼女もまた多くを背負っているように見えた。
利害による二人の関係は、互いを知り、絆が生まれ、やがて熱を孕み始める。
それが無二の愛だと理解したフレデリク。時を同じく国家を揺るがす計略が動き出し……!?
「一生私の傍に置く。君を離すことはない」
真っ直ぐな愛の言葉を残し、陰謀ひしめく死地へ向かう彼。救えるのはリズエラだけ。
自身の想いを自覚した時読み令嬢は、決意を力に走り出す――
感情タグBEST3
実によかった
作家さん買いです。
すごく丁寧な描写で、誰がどれでどうなった?と混乱することもほとんどなく、おそらく校正さんが見落としたのだな、というところ以外はするすると読めて、非常にわくわくしたり切なくなったり、泣きそうになったり笑ったりと感情が忙しく、一気に読み切ってしまいました。
超能力への人の依存性とかがとても丁寧で、リズエラの苦悩に寄り添う気持ちになれたし、フレデリクの想いがよくわかったところも大変よかったです。
何度も読み返したいお話でした。
よかった
時読み能力で次々に起こる出来事を回避していく、芯の強いヒロインが素敵でした。ヒーローを助けるためだとはいえ戦場にヒロインがいた時のヒーローの心情も、そうなるよね。って共感しつつ無事でよかったとホッとしました。