【感想・ネタバレ】Webアンケート調査 設計・分析の教科書 第一線のコンサルタントがマクロミルで培った実践方法のレビュー

あらすじ

Webを使ったアンケート調査で失敗しないためのコツを徹底解説!

本書は、顧客理解・消費者理解に不可欠なWebアンケートの設計と分析の基本について説明しています。

今ではPCはもちろんスマホを利用したアンケート調査を手軽に実施できるようになりました。その一方、期待する成果を得られないといった問題が発生しています。

実は、アンケート調査を成功させるには考慮すべき内容が思いのほか多く、慣れないうちは調査票を作った時点で失敗が決まってしまうこともあります。

そこで本書では、「成果につなげるために、押さえておくべきアンケート設計・分析のコツ」を解説しています。

筆者は、年間3000社超の企業のマーケティング支援を行うマクロミルに長年在籍し、現在はそのグループ会社のエイトハンドレッドで企業のデータ利活用の推進、人材育成支援などに従事している渋谷 智之氏。

この1冊でアンケート設計の基本的な流れやWebを用いて調査する際の注意点(陥りやすい罠)を知り、ビジネスに活用できる知識と実践方法を習得できます。

【こんな方におススメします! 】
・アンケートを設計・分析する必要があるデータアナリストやマーケティング担当者、企画担当者
・アンケートを実施したことがあるが、有効活用できなかったビジネスパーソン
・データ利活用プロジェクトを統括する立場にある管理職クラスの方々

【本書の構成】
第1章 意識データを使いこなすことの重要性
第2章 アンケート調査の流れ
第3章 アンケートの成否を握る「調査企画」
第4章 実際のアンケート作成
第5章 アンケートの集計・分析
第6章 アンケート分析の幅を広げる解析手法
第7章 主要なリサーチテーマ

※本電子書籍は同名出版物を底本として作成しました。記載内容は印刷出版当時のものです。
※印刷出版再現のため電子書籍としては不要な情報を含んでいる場合があります。
※印刷出版とは異なる表記・表現の場合があります。予めご了承ください。
※プレビューにてお手持ちの電子端末での表示状態をご確認の上、商品をお買い求めください。

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Posted by ブクログ

## ウェブアンケート調査の要点

本書は、ウェブアンケート調査の設計と分析について、マクロミルで培われた実践的な方法論を解説している。特に強調されているのは、**行動データだけでは「なぜ(WHY)」がわからない**ため、アンケートによる**意識データ**が不可欠であるという点だ。行動データが「誰が、いつ、どこで、何を」といった事実を明らかにするのに対し、アンケートは「なぜ」という顧客の意識や動機を深く理解するために重要とされている。

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## 調査の失敗を避けるためのポイント

著者は、調査を成功させるために、いくつかの注意点を挙げている。

* **目的を明確にする**: 目的が不明確なアンケートは、ありきたりな結果に終わりがちである。調査目的を考える際には、「何がわかっていて、何がわかっていないか」を徹底的に考えることが重要だ。
* **「ゴミを入れれば、ゴミが出てくる(GIGO)」の原則**: 不適切な質問や調査設計は、無価値なデータを生み出す。
* **「善意のウソ」と「忖度」**: 回答者は無意識に「善意のウソ」をついたり、インタビューの場で忖度したりすることがあるため、これらのバイアスを考慮に入れる必要がある。
* **「安定性」を重視する**: 完璧な「代表性」を持つ調査は難しいため、常に同じ偏り方をする「安定性」を確保することで、過去の調査や競合との比較が可能になると述べられている。

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## 調査設計の具体的な手法

本書では、効果的なアンケート設計のための具体的なフレームワークや考え方が示されている。

* **仮説を立てる**: 調査の最初のステップとして、マーケティング課題を整理し、仮説を立てることが推奨されている。良い仮説とは、「ビジネスを良い方向に動かす」ものであり、具体的で、アクションにつながりやすいものである。クリステンセン教授の「理論の詰まった道具箱」の考え方や、アブダクションといった推論法も引用されている。
* **定性調査と定量調査の組み合わせ**: 仮説の発見にはデプスインタビューやグループインタビューなどの**定性調査**が有効であり、その仮説を量的に検証するために**定量調査**を実施するという、マーケティングリサーチの王道ステップが示されている。
* **質問票の工夫**: 回答者の負担を軽減するため、質問数を20問程度に抑え、時系列に沿って質問を配置する「アンカリング効果」を意識することが重要とされている。また、「極端の回避」などの心理的バイアスを考慮した質問の作り方も解説されている。
* **分析の進め方**: データの「クリーニング・集計加工」が効率的な分析には不可欠であり、「全体集計で全体傾向を俯瞰し、クロス集計で詳細に深掘りする」ことが分析の鉄則とされている。

この本は、アンケート調査を通じて顧客の「なぜ」を深く理解し、ビジネスの成果につなげるための実践的な知恵が詰まった一冊と言えるだろう。

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2025年08月29日

Posted by ブクログ

主にマーケティングの話だけど、広くアンケート設計に重要な要素も説明されていた。
俺が馬鹿なことと微妙に分かりにくいことが原因で一回では理解しきれなかった。
でもよくまとまっていて理解する価値はありそうだったから、もう一回読んでみようかな。

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2024年08月18日

Posted by ブクログ

リサーチ業務の教科書。特にWebでの調査の進め方を解説。一通りの流れに沿って説明されているので、実務に役に立ちそう。

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2024年04月19日

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