【感想・ネタバレ】屋敷怪談のレビュー

あらすじ

子供が消えてしまう家
仏間に墓石を祀る家
家長の魂を移し替える家
福の神を殺す掟の家
神を混ぜて作る呪いの家
死にたい人だけが見える遺書の家

建物の仕事を本職とする著者が見聞きした〈魔〉の棲まう処
家と家系の怪異談!


建物の仕事に携わる著者が長年かけて聞き集めた「家と家系」に纏わる怪異談。

・家を渡り歩き、住人の記憶を操作する謎の人…「あがたさん」
・押入れに棲むもう一人の母と呼ぶ何か…「母のぬけがら」
・死にたい人だけが見つけられる遺書の家…「たがねさんち」
・旧家の厠に棲み3回だけ質問に答えてくれる神…「厠坊主」
・家に仮の弟が出現し預言を行う日…「まくれる」
・成人前の一族を住まわせる度胸試しの家…「護神の御座す処」
・福の神を見つけたら袋叩きにしなければならない家の掟…「福の神を殺す話」
・お母様と呼ぶ墓石を仏間に祀る家。墓に入っているのは…「墓になった実家」
・家の中に突如現れる真っ白な異空間の正体は…「百足部屋」
・家長の魂を代々移し替える家…「影の座」
・どこからともなく砂が湧き、家も人も砂に埋もれていく家…「砂かぶりの家」
・お盆の時だけ家の中で子供が消えてしまう家…「迷い盆」

他、奇妙で空恐ろしい魅惑の64家の怪!

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Posted by ブクログ

家にある怪異とは土地に通じるし忌み地みたいなはなしにつながってると思う。
忌み地、穢れのはなしに興味がある。
日本は狭いからどこにも逃げ場はないのではないかと本当は思っている。
そのことはたぶんみんな知っている。
怖さは日常に紛れ込んでいるから。
興味深かったものをいくつか。
『あがたさん』何者?家に知らないヒトが棲むとか怪異しかない。
『厠坊主』大切な記憶を持っていかれるのは怖い。
『らくがきの家』すべてが不可解。仕事は辞めたのかとか。怪異にまきこまれる。
『同級生・起 結』これも不可解。進行形の怪異ってめちゃくちゃ魅了される。
『お祓い代行』他の人たちがいたはずなのにいなくなる怪異。記憶は曖昧。
『おとなり』これはめっちゃ好み。家族が認識するひとたちがみんな違うとか。宇宙人かなにか??
『砂かぶりの家』これも記憶がおかしくなるはなし。怪異って記憶に巣食うのかも。
『くろかわさん』めちゃくちゃ怖いです。古いアパートってそれだけで怖い。
『共通認識の怪人』これって黒沢清映画「回路」みたい。こういうのほんまにあるんかも。幽霊とは残滓。
『顔の表札』異界への道標的な何かと思えた。
『地図の手』神様の手。
進行形の怪異の続きを楽しみにしてます。

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2024年02月22日

Posted by ブクログ

家や建物にまつわる怪談。短い話が64話もある。筆者が蒐めた実話なので、オチがなくてそこがリアルだ。ふつーに人死にがあるので、わりとコワイ。

ただ、文章がちょっとアレで‥。わかりにくいし、読み辛い。最初の方に「あがたさん」という話があって、後半、後日談があるのだけど、何故か登場人物の名前が変わっている。
あくまで、蒐めた怪談を1冊にまとめました、という体ならば、まあ、いいかなと思う。

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2025年10月25日

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