【感想・ネタバレ】疲労とはなにか すべてはウイルスが知っていたのレビュー

あらすじ

疲労することが恥とされてきた欧米では、疲労の研究はタブーとされ、結果として、日本が世界の疲労研究をリードしてきた。しかしいま、うつ病や新型コロナ後遺症によって、疲労は世界共通の大問題となってきた! どうすれば科学的なアプローチができるのかもわからなかった疲労研究において、疲労の度合いを正確に測定する方法などを開発して世界のトップランナーとなっている著者が、そもそも疲労とはなにか、ヒトはなぜ疲労するのか、疲労を起こすメカニズムはどのようなものかを説く、かつてなかった疲労を科学する本!

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Posted by ブクログ

この分野の素人ですが、そんな私でもとても楽しく読めました!読んでよかったです。
特に3章のうつ病に関する話はとても印象深かったです。ウイルスによる脳内炎症によるものなのですね。
読んでいくうちに「適応障害」との関係が気になりました。それはまだ環境からストレッサーを受けている状態で、もしその状態が持続したら、疲労によって発現・蓄積した物質によって脳内炎症を起こして「うつ病」になるのかなぁ、と疑問に思いました。多分しっかり理解できていないので、もう一回読みたいです!

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2026年05月18日

Posted by ブクログ

疲労とウィルスの関係が論じられていたのが、はじめて聞く話でとても興味深い内容だった。普段の生活に応用ということでは、体は本当は疲れているのに、それを早期に感知して休むことができなくなる状態が過労死につながる危険がある点をよく理解して、無理をせず、適度に休息を取ることが大切ということ。

目に見えない世界を明らかにしていく面白さ、ダイナミズムが伝わってくる、読んでわくわくするお話でもありました。

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2026年04月26日

Posted by ブクログ

疲労からうつ病、コロナ後遺症の原因までHHV-6(ヒトヘルペスウイルス)を中心に解説している。

納得感はあるものの、本当にそれだけが唯一の原因かー?と少し懐疑的にはなる。身体は複雑なシステムで動いているので。

とはいえ、アセチルコリン受容体の話などは睡眠系の書籍を読んでいても出てくることなので一定の説得力はある。

コロナ後遺症にドネペジルは効かなかったが、これはニコチンの禁断症状に似たものと推察される。S1によりアセチルコリンの産生、受容体が攻撃を受けていれば分解能を制限したところでもはや効果は無いだろう。むしろオメガ3系不飽和脂肪酸などの摂取が後遺症の回復に効果的というのも納得。一度壊れてしまったのだから建材のほうが身体には必要なのだ。

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2026年03月28日

Posted by ブクログ

疲労と疲労感の違いや、疲労とウイルスが関係があるなど、初めて聞いた時には全くピンと来なかった。
でも読み進めるうちに少しずつ納得感をもって理解できる実感を得られた。
新しい見地や考え方を知ることができ、とても素晴らしい内容でした。

内容は専門的で難しいので、もう一度読み直したいと思う。

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2025年12月21日

Posted by ブクログ

私はうつで仕事を辞めたことがあるので「うつは脳への疲労の蓄積の結果として起こるのであって、その疲労の蓄積はウイルスによって左右される」という主張と解説によって、うつは気持ちの問題ではないのだ、ということに十分納得ができて気持ちの面でとても救われた。

科学的な説明が丁寧に展開されているため使われている言葉が難しくはあるが、論理展開はとても素直なので(化学、生物をあまりやってこなかったため)言葉の意味はきちんとは分からなかったものの、疲労のメカニズムをよく理解することができた。

病的疲労が生活を破壊することは明白なので、疲労とは何かを中学校の理科や保健体育などで噛み砕いて教えるようになって欲しい。



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2025年11月06日

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いやー面白い。
うつ病とコロナにこんな関係があるとは思いもよらなかったし、うつ病はあくまでも「病気」であることを再認識させられた。
健常者からの偏見は抑制されるべきことがよくわかる一冊。

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2025年10月29日

Posted by ブクログ

疲労のメカニズムが論理的に説明されていてよく理解できた。ミステリーを読んでいるような感覚になり、一気に進めてしまう魅力がある本だと思う。

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2025年10月16日

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 疲労と疲労感は違う。疲労は体の炎症で、疲労感は脳がその炎症をキャッチして、体を休ませるために、疲れたから休みたいと思わせること。
 エナジードリンクは、疲れたから休みたいと思わせることを麻痺させるだけで、体の炎症は治まっていない。エナジードリンクの飲み過ぎで体調を壊すのは、脳からの休みたいという指令を遮断して、体の炎症が悪化してしまうから。

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2025年09月15日

Posted by ブクログ

新型コロナの流行で病態解明が進んだ! うつ病の原因について、ウイルス研究者である近藤一博氏が、エビデンスを積み重ねて解明してきた経過を理論的に書かれており、非常にエキサイティングな一冊だった。
・疲労はeIF2αがリン酸化されて炎症性サイトカインを産生することで生じる。
・軽い運動はeIF2αの脱リン酸化を誘導し、生理的疲労を軽減する。
・疲れると潜伏しているヘルペスウイルスが再活性化する
・うつ病の原因遺伝子は、SITH-1(シスワン)で、これはヘルペスウイルスの一つHHV-6Bが持っており、嗅球のアストロサイトに潜伏感染しているときに発現する。抗体保有者のリスクは12倍。
・SITH-1はアストロサイトのアポトーシスを引き起こし、アセチルコリンの産生を低下させ、コリン作動性抗炎症経路が阻害される。
・コロナ感染では、SITH-1と似たスパイクタンパクS-1が、やはり嗅球に感染してアストロサイトを破壊し、後遺症を引き起こすと考えられている。感染症によるサイトカインで脳に炎症が起こる。
・うつ病の際はコロナと違って炎症の「火種」がないかと思われていたが、疲労によるeIF2αのリン酸化が起これば炎症性サイトカインが産生されるため、脳に炎症が起こりうる。
・GWAS等の遺伝子検査でうつ病を発症しやすい遺伝子は確認できないが、家族内で集積があることの謎は、SITH-1を発現するHHV-6Bの家族内感染が起こっていれば説明できる。

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2025年12月03日

Posted by ブクログ

ヒトの体がいかに複雑な仕組みで機能しているのかを感じられる本だった。
また、当たり前だけどヒトの体にはウイルスや細菌など多数の生命体が共存していることも改めて実感させられた。

ヒトヘルペスウイルスの研究をしていた著者。
うつ病のメカニズムの解明に悩む研究者たち。
全く関係のないように見える彼らが交わり、重なり合っていく。
さらに、新型コロナウイルス拡大を機に、研究は加速し、ついにうつ病のメカニズムが明かされる。

言葉は少し難しいけれど、研究の面白さをこれでもかと凝縮した良書でした。

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2026年05月24日

Posted by ブクログ

疲労と疲労感を日本では厳密に区別していることから始まり、「疲れた」という感覚が単なる気分ではなく、生体が発する警告システムであることが印象的だった。疲労感を抑えるアドレナリンや栄養ドリンクの仕組みも紹介されていたが、疲労そのものを消しているのではなく、体の声を聞こえなくしているだけという指摘は非常に納得感があった。スポーツ選手がレッドブルを飲むのも、短期的に限界を超えるための合理的な選択なのだろうと思った。

本書では、生理的疲労と病的疲労の違いを「脳内炎症」の有無で説明しており、継続的な疲労が病的疲労へ変化するという考え方が興味深かった。運動は健康に良いものというイメージが強かったが、過剰な運動が脳内炎症を引き起こし、うつ病の原因になりうるというのは意外だった。また、病的疲労が唾液中のHHV-6で客観的に確認できる可能性が示されていたのも印象的で、将来的に手軽に検査できるようになれば、うつ病や適応障害の早期発見につながるのではないかと感じた。

うつ病については、心因説・神経伝達物質説・炎症説の3つの考え方が紹介されていた。特に「脳内炎症」という発想は最初はイメージしにくかったが、死亡した患者の脳で炎症が確認されていることから、かなり説得力があるように思えた。一方で、病態は分かっていても原因は分からない病気が多いこと、腸内細菌とうつ病の関係のように相関と因果を安易に結びつけてはいけないことなど、科学的思考の難しさも学んだ。

また、HHV-6やSITH-1の研究を通じて、「人類は現代社会に適応するようには進化していない」という話が出てきたのも興味深かった。かつては短期的な危険に対応するために有利だった“不安”という機能が、現代の慢性的ストレス社会では過剰に働いてしまうという説明には納得感があった。さらに、ネアンデルタール人とホモ・サピエンスの生存競争を、不安やHHV-6と結びつけて説明する“空想科学”的な議論も面白い。不安を持ったホモ・サピエンスは仲間と集団を形成し、結果として生き残ったという仮説は、人類史を新しい角度から見せてくれた。

加えて、ニコチンの話も印象に残った。タバコは有害という前提が強すぎるあまり、ニコチンの有用性を科学的に検証しようとしない風潮があるという指摘には考えさせられた。科学は本来、「善悪」ではなく「何が起きているか」を中立的に探究するもののはずであり、ガリレオの地動説のように、現代でも社会的空気によって研究しにくいテーマが存在することを感じた。

最後に、聖書とHHV-6を結びつけながら、人類が“不安”を獲得した意味を説明していた部分も非常に印象的だった。科学と宗教を対立ではなく、人間理解のための補助線として扱っており、「疲労とは何か」という問いが、最終的には「人間とは何か」というテーマにまで広がっていく構成が見事だった。

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2026年05月18日

Posted by ブクログ

第一線で業績を挙げている研究者自身による研究成果の啓蒙書。面白くないわけがない。
思考プロセス、実験プロセスが丁寧に書かれているので、理路は追いやすく、明快である。

ただ、随所に論理の飛躍があり、理系の研究者特有の還元主義的な発想に抵抗を覚える。
たとえば、強引にSITH-1をうつ病の「原因」と断定してしまうのは勇み足であろう。
ほとんどのヒトにHHV-6は感染しているわけだから、SITH-1が高いことはうつ病の原因でもありうるが、うつ病の結果でもありうる。つまりうつ病そのものによるストレス反応性にeIF2αのリン酸化が生じ、その結果としてHHV-6の活性化が起きて、SITH-1が高くなるという経路も十分考えられる。SITH-1を発現させたマウスが活気を失うことを短絡的に「うつ状態」と言いきるのも問題である。
著者の結論が、疲労そのものやSITH-1、うつを、なくそうとすることは危険であるというのは、正しい。常識的に考えても、疲労は生体の安全装置であり、まさに神からの贈り物だからである。

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2026年03月14日

Posted by ブクログ

・面白いが難しい
・特に中盤はわからず流し読みしてた
・ただうつ病という症状からしか診断できなかったものが数値で診断できるかもという話や対症療法しかなかったうつ病の根本治療ができるかもという話は新鮮だった
・そもそもうつ病は気分の問題だと思ってたので脳内で炎症が起きているという物理的な症状があることすら知らなかったので勉強になった
・欧米だと疲れが良くないものという捉え方だから疲労の研究が進んでないという話も面白いのに、新型コロナの後遺症として疲労があったことで世界的に疲労の研究が進むようになったという話がさらに面白い
・とりあえず玉ねぎとりんごと鶏胸肉はたくさん食べようと思う

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2026年02月22日

Posted by ブクログ

疲労のメカニズムについての本。
ちゃんと自分に落とし込むことができれば、自分や他人の疲労に対してどう考えるべきか、どう解釈すればよいか、とても有意義になると思う。
「疲労したときはどうすればいい?」に対するハウツー本ではないので、対処法みたいな記載を期待しないほうがよい。
でも、そこがまさにブルーバックスっぽくて良い。
疲労の研究をこれからも続けていただけると有り難いな。

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2026年02月13日

Posted by ブクログ

疲労や免疫、潜伏ウイルスがうつ病に関わる可能性があると知り、とても興味深かったです。職場で長期休職を繰り返していた同僚を『心の病だから仕方ない』と見守るしかなかった自分たちですが、この本で、本人の意志や性格ではなく身体と脳のサインだと理解でき、少しモヤモヤが晴れました。日本は疲労研究で進んでいることも知れました。
発見された因子「SITH-1」の名付けが、スター・ウォーズのSITHの暗黒卿からだったのでイメージしやすかった。

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2026年01月16日

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疲労の原因は脳の炎症!?

脳の炎症が起こるメカニズムやそれに関するウィルスとタンパク質。そしてそれらを包括する人間の体の仕組みに感動した。

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2026年01月10日

Posted by ブクログ

ネタバレ

疲労と疲労感の違いがあるとは知らなかった。「疲れた」ってどんな状態?と思っていたけど、本書でとてもよく理解できた。疲労は重要な体からのアラートだけど、まだわかっていないことのほうが多い。現代社会はストレス社会(厳密にはストレッサーが過多でストレスが慢性化しやすい社会)なので、疲労とはいったい何なのか、どういう対処法が必要になのか、治療法はあるのか──判明すれば助かるのになぁと思った。

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2025年12月14日

Posted by ブクログ

ネタバレ

以前読んだ『「脳の炎症」を防げば、うつは治せる』(最上悠・著/永岡書店、2011年)という本がなかなかおもしろかったので、関連本かな?と思い手に取った。脳内の炎症がどのように起きるかというメカニズムを、疲労とウイルスとの関係から追っていく内容だとのことで、うむ、面白そうではないか。

仕組みの解説というだけでなく、研究のプロセスを研究者ご本人が語ってくれるところが醍醐味。一つの発見によって当初考えていた目的とは異なる視野がひらけたりする展開にワクワクした。「研究者の思考回路というのはこうなんだなあ」と感じられるのも楽しい。解明しても解明しても、まだ次の謎が控えている……探求は終わらない。

ちなみに本書の中では、病的疲労の一つである新型コロナ後遺症の治療薬として「ドネペジル」(これまで認知症の治療薬として使われてきた)の臨床治験が実施されているという記述があるが、ネットで調べてみたところ有意な結果は出なかったようだ。アセチルコリン不足を補うだけでは、脳内炎症はおさまらないということなのだろうか? メカニズムの解明と治療方法の間には、まだまだ越えなければならない大きな溝があるのだなあ。

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2025年12月04日

Posted by ブクログ

専門用語が多くて難しかったけど、疲労のメカニズムが理解できた。
著者はさまざま発見をしていて、驚きの連続だった

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2025年10月18日

Posted by ブクログ

疲労やうつの原因をウイルスを使って解明していく。
細かいところは難しかったけれど、科学者・研究者の頭の中をのぞき見したようで、面白かった。
現状の確かなもの、と、まだ確かでないものを切り分けて考えるって、難しそうだと思ったり。

疲労やうつの仕組みは分かってきたけれど、
「人類は疲労やうつとうまくつきあっていくしかない」というまとめが身に染みた。


以下メモ
・「疲労」のとらえ方
日本:頑張っている、疲労した相手をたたえあう
欧米:疲れたときは休んで、仕事の効率を上げようとする。疲れているのに無理に働いている人は自己管理のできないだらしない人


・疲労:疲労感の原因となる「体の障害や機能低下」
疲労感:疲れたという感覚

・疲労の種類
生理的疲労:短期的な疲労
病的疲労:何か月も続き、少々休んだだけでは回復しない疲労(うつ病、慢性疲労症候群)
病的疲労では、脳内炎症が起きている


・SITHー1
うつ病の原因遺伝子、と同時に不安の亢進作用もある。
不安が亢進することで、怒りと憎しみ、それと同時に強い力を得て生き残ってきた種族なのかも。

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2025年10月11日

Posted by ブクログ

コロナ後遺症の病的疲労が、それまでのウィルス研究を進めて、アセチルコリン不足をウィルスが引き起こし、脳内炎症を起こす仕組が分かってきた。

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2025年09月14日

Posted by ブクログ

 シスというふざけた名前に著者の遊び心を感じる。それと素直にブルーバックスに著者になれる喜びを示すなんて、素直な方だ。私もブルーバックスが好きだが、そんなに沢山は、読んでいない。若い頃ワクワクしながら読みは、したが。
 エナジードリンクの脳が疲れていないというサインが、疲労回復障害を起こすとは。

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2025年08月14日

A

購入済み

疲労とうつ病とコロナ後遺症。
これらの類似点と相違点がわかって
興味深く読めた。
それにしても、
人類は闇落ちを克服できるのだろうか。

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2025年06月28日

Posted by ブクログ

生理的疲労と病的疲労という2種類の疲労があり、後者は脳内炎症を伴うことが特徴とのことです。病的疲労の代表がうつ病であり、そのメカニズムは新型コロナウイルス後遺症と深い関連があることが述べられています。
結論から言えば、ウイルス由来の遺伝子SITH-1が発現して作られるタンパク質(うつ病の原因とされる)と、新型コロナウイルスのスパイクタンパク質に含まれるS1が、似たような経路で脳内炎症を起こすとのこと。

かなり分かりやすく解説されていますが、専門用語も多く、ある程度背景を知っていないとなかなか読むのに苦労しそうです。
エナジードリンク(というか抗酸化物質?)に頼って無理をすることが危険な理由や、軽い運動が本当に疲労を軽減させるメカニズムが書かれており、普段の生活の参考にしようと思いました。



まず生理的疲労の「疲労感」とは、体の各所で起こる炎症によって産生された炎症性サイトカインが(血液脳関門を通って)脳に届くことによって生じます。特に肝臓で産生される炎症性サイトカインが疲労感に影響しているとのことです。
一方で、疲労感の原因、すなわち実際の「疲労」は、eIF2αというタンパク質がリン酸化されることが発端です。労働・訓練などの負荷やストレスによってリン酸化酵素が誘導されると、結果的に炎症性サイトカイン産生やアポトーシスにつながっていきます。

ところで、我々の体にはHHV-6というヘルペスウイルスが潜んでおり、これもeIF2αのリン酸化によって再活性化し、唾液中に増加します。
このHHV-6が嗅球のアストロサイトに感染し、それが持つ遺伝子SITH-1(シスワン)が発現すると、細胞内のカルシウム濃度を増加させます。すると嗅球のアポトーシスが起こり、脳内でアセチルコリン産生が低下します。アセチルコリンが減ると抗炎症経路が効かなくなってしまいます。いわばブレーキを失った状態です。さらに、疲労によって産生された炎症性サイトカインが脳内に到達すると、炎症のブレーキが効かずに脳内炎症が発生します。

新型コロナウイルスのS1も同じで、嗅球のアポトーシスを引き起こしてアセチルコリン産生を低下させ、抗炎症経路が効かなくなったところに、コロナウイルス感染によって起きた肺での炎症に由来する炎症性サイトカインが供給され、脳内炎症が起こります。
コロナウイルスにかかると前述のHHV-6も再活性化するので、コロナウイルスがなくなった後も、HHV-6のSITH-1のせいで先ほどと同じメカニズムで後遺症として症状が長引くとされています。
いわばS1とSITH-1による脳内炎症のリレーです。

現在、新型コロナウイルス後遺症の治療薬として治験中のドネペジルが、抗うつ薬としても使えるのではないかと期待されています。

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2024年05月05日

Posted by ブクログ

疲労について新しい視点を得られる内容で興味深かった。
疲労が蓄積すると正常な判断ができなくなり、うつ病や自殺につながる危険性があることを知った。
また、過度な運動が心身に負担を与え、うつ病の原因になり得る点も印象に残った。
さらに、ニコチンが将来的にうつ病やコロナの予防に役立つ可能性があるという話も興味深かった。

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2026年05月20日

Posted by ブクログ

一側面として、ウイルスが疲労を産生していると語られている
疲労と疲労感は違う、というところまでは文系でも理解できた

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2026年03月09日

Posted by ブクログ

疲労には
・疲れたと感じる“感覚”
・体の機能低下という“状態”
の2つがあって、私たちが口にする「疲れた」は前者らしい。

しかもその疲労感の正体は、「休みたい」という気持ち。
気合不足でも甘えでもなく、体で起きた炎症反応を脳が察知して、ブレーキをかけている状態らしい。

1日休めば回復する疲れと、何ヶ月も続く疲れは別物。
後者はちゃんと向き合うべき「病的疲労」。
疲労は怠けじゃなくて、防御反応。
「休みたい」を無視しないこと、大事だなと思った一冊。

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2026年01月06日

Posted by ブクログ

内容は難しく、研究色が強めなので、医学知見が0の自分には全てを理解するのは難しかったが、
疲労の仕組みや栄養ドリンクを飲んだ時の効果等有益な内容もあった。

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2026年01月04日

Posted by ブクログ

疲労と疲労感は別物で、過労死が英語圏でもkaroshiと表されるほどの日本では疲労の研究が進んでいるのも納得できる。エナドリはあくまでも疲労感を低減するだけのもので、むしろ疲労そのものを感知するセンサーのスイッチを切っていようなもので、つまりは感覚を麻痺させているだけと気付いて空恐ろしくなる。オロCの味が好きで常に家に置いてあるけど、付き合い方を考えないといけないかもしれない。

ダーウィン「いかなる痛みも苦しみも、長く続くとうつ病を引き起こし、行動力を低下させる。しかし、うつ病は、巨大あるいは突然の悪からわれわれの身を守るための適応なのです。」
疲労を感じない身体になるのは無理だしむしろ弊害があって、疲労をきちんと感じた上で上手く付き合っていくしかない。

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2025年10月22日

Posted by ブクログ

生理的疲労(運動や風邪など)と病的疲労(慢性疲労・うつ病・コロナ後遺症)の違いと、疲労と疲労感の違いが専門的な知識を含め詳しくかかれていた。
専門知識のない私は、マウス実験などの箇所は幾度か読み飛ばした。
ストレス社会で生きる私たちには自分を守るために必要な知識。
本書の後に【スマホ脳】を読んだ。本題の前にうつ病について触れられてあった。本書とつながりがあり、2冊同時に2周目を読むほどに興味深かった。
2周目はマウス実験の部分も興味を持てる部分は読めた。
より深く理解できた。

長期的なストレスと疲労からくる、心身の不調を見過ごさないように過ごし、早期に適切な対策を日々模索していこうと思う。

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2025年10月10日

Posted by ブクログ

ブルーバックス的な平易に説明しようしてくれているのはわかるけどそれでも難しい内容。


疲労感は炎症性サイトカインが脳に入ることで生じる。
生理的疲労では脳の抗炎症機構がはたらくので脳の炎症は起きないが、病的疲労ではSITH-1によって脳の抗炎症機構が阻害され脳に炎症が起こる(炎症を停止させるブレーキの故障と言える)

脳の炎症で鬱症状が現れる。
うつ病を引き起こす原因のウイルスSITH-1。
SITH-1はHHV-6が宿主の嗅球のアストロサイトに潜伏感染している
疲労がうつ病の環境因である

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2025年01月25日

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