【感想・ネタバレ】高速道路 なぜ料金を払うのか 高速道路問題を正しく理解するのレビュー

あらすじ

「休日1000円ぽっきり」も「無料化社会実験」も、結局は国民全体が税金で負担するだけだ。また東日本大震災のあとには、この「社会実験」のための予算を復興に振り向けることを決定するなど、混迷の度は増すばかりである。高速道路問題については30年以上前からずっと同じ問題意識をもち、世に提言し続けてきた第1人者である著者は、そもそも高速道路は無料であるべきか、という根源的問題に立ち返ってこの問題を整理する。今の高速道路問題は単に有料であることによるものではなく、また無料化によって解決できるものでもない。問題は高すぎる料金にあり、受益と負担の適切なバランスがとれていない料金設定の仕方にある(償還主義のための料金の高水準と、画一料率性によって生まれている高速便益の地域間格差)。混迷する高速道路料金について、道路とは何か、場所を移動する便益と、高速で移動する便益は誰が負担すべきか、という根源的問題にまで立ち返って議論した、正しい考え方がわかる本。

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Posted by ブクログ

 確か、美濃部くんの推薦。

 著者の主張は、高速道路は快適で高速で移動できるサービスの対価として支払うべき。

 よって、

(1)サービスの水準に関わらず、償還主義で借入金の全額を償還するのは料金が高すぎ。

(2)高いサービスを提供しているのに、無料化するのは全くナンセンス。

(3)新直轄のような税金でつくる高速道路でもサービス水準が高ければ利用者から料金をとるべき。

 なお、上下分離方式をとった新幹線が、結局本州会社の株式上場に伴い、廃止されて、本州会社に新幹線を譲渡し、それによって各会社のサービス合戦が始まったことを考えると、今の高速道路の上下分離方式が適当か疑問に思う。

 少なくとも、もっと高速道路会社に自由裁量性を与えないと、民営化の意味がないだろう。

 勉強し始めだが、高速道路行政は、自民党末期から民主党政権で混乱の極み。かえって悪くなっているような気がする。

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2012年09月24日

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