【感想・ネタバレ】トラディションのレビュー

あらすじ

かつて街から出て別の場所で働き、五年前から兄を頼って再び街の片隅で金勘定をしている私から見ると、街の外の変化に比べれば、この街の変化など微々たるものに過ぎない。もうずいぶん前に、夜と心中するような女はいなくなったし、今では男と心中するような女も少なくなった。表面だけ明るく、少し退屈になった街で、みんながごく個人的に病んでいく。

群像8月号掲載の中編を単行本化。

ホストクラブの受付で働く「私」、ホストにハマる幼なじみ。夜の世界を「生き場所」とする彼女らの蠱惑と渇望を描く傑作小説。

...続きを読む
\ レビュー投稿でポイントプレゼント / ※購入済みの作品が対象となります
レビューを書く

感情タグBEST3

Posted by ブクログ

読後、生きることとは何かと考えさせられる。受け入れてくれる場所があることか。人に必要だと思われることか。淡々とした文章とホストクラブの形骸化した居場所が静かに流れていくようだった。主人公がこの後ここから出てどう生きていくのかなど本を閉じた後も登場人物が脳内で動き続けている。

0
2024年02月01日

Posted by ブクログ

「」の会話文が少なく句点が多いからなのか、読み易くはなかったです。ホストクラブの店内や人の外見、様子ははっきりと描写されていますが、それ以外の状況や心理などの説明がヴェールに包まれたようにぼんやりとしていて、私には主人公の彼女が無気力でそこでなんとなく暮らしてるということしか理解できませんでした。

0
2024年03月23日

「小説」ランキング