【感想・ネタバレ】エンジニアが学ぶ金融システムの「知識」と「技術」 第2版のレビュー

あらすじ


金融に大きな変革の波が押し寄せている!
第2版では、DX、AI活用、DeFiなど、最先端の技術が充実

金融システムは法規制等を受けて年々複雑化するとともに、ブラックボックス化しています。
そのため、初めて金融業界を担当することになったエンジニアは、しばしば戸惑います。
また、すでに金融関連システムに携わっているもののビジネスの全体像をとらえきれず、お困りの方も多いでしょう。
近年は、ブロックチェーンや機械学習などの新しい技術も金融システムに導入されており、最新技術も押さえておく必要があります。

●進化し続ける金融システム
第2版では、最先端の動向を多く加筆しています。
DX、AI活用、少額決済、DeFi、Embedded Finance、Transformer、パーソナライズレコメンド、ローコード/ノーコード、メタバースなど、これからの時代に求められる知識が身につきます。

【読者対象】
・金融システムを構築するエンジニア
・金融機関の改善提案を行うコンサルタント
・金融機関のビジネスモデル検討やシステム導入、業務改善担当者など
※エンジニアでなくとも、金融に携わる方全員にお読みいただけます。

【本書のポイント】
●金融システム構築のために必要な「システム化」と「金融知識」のポイントがわかる
●金融に関する幅広い知識を体系的に学ぶことができる
●「銀行」「保険」「証券」「クレジットカード会社」などの業務内容やシステムの特徴、構築のためのポイントを紹介
●ブロックチェーンやデータサイエンスなど、金融システムに携わるエンジニアなら知っておきたい最先端の金融ITがわかる

【本書の構成】
第1章 金融ビジネス、金融ITの変遷と現状
第2章 金融業界のシステム
第3章 金融ビジネスを支えるデータサイエンス手法
第4章 データサイエンスによって実現される金融ビジネス
第5章 デジタル資産とブロックチェーン
第6章 金融業界におけるサイバーセキュリティ
第7章 その他の注目すべき技術と金融ビジネス

※本電子書籍は同名出版物を底本として作成しました。記載内容は印刷出版当時のものです。
※印刷出版再現のため電子書籍としては不要な情報を含んでいる場合があります。
※印刷出版とは異なる表記・表現の場合があります。予めご了承ください。
※プレビューにてお手持ちの電子端末での表示状態をご確認の上、商品をお買い求めください。

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Posted by ブクログ

エンジニアが学ぶ金融システムの「知識」と「技術」 第2版
著:大和総研フロンティア研究開発センター
出版社:翔泳社

昨今の金融システムの動向を確認したくて本書を手にしました

・貪欲な資本主義の代表である、超高速取引など、金融取引の最先端は常に、ITの進歩にささえられています。
・IBM、日立、富士通が中心である、汎用機の時代は終わり、オープン化の時代を迎えています。
・海外、とくに、中国での少額取引、送金システム、コード決済は、手数料ビジネスに大きな影響を与えています。
・決済の多様化、電子マネー、ポイント、キャッシュレスは、ますます、複雑な開発を強いられています。

本書は、用語集であり、辞書的なやくわりにて、その周辺の情報を、読者に開いてくれています。

図表がたくさん掲載されていますので、流れや比較などがしやすいとかんじました。
膨大な領域をカバーするには、粒度が粗いとおもいましたが、索引を含めて、外部へアクセスすることをお勧めします。

これまでの歴史、業務、技術など、いろいろな視点になって、金融システムを見直してみる必要があると感じました。

金融の機能

 ①決済 銀行、決済代行、暗号資産、金融商品取引清算
 ②資金供与 銀行、貸金業者、証券業者
 ③資金運用 証券、投資信託、投資顧問、信用格付、証券取引、金融商品取引清算
 ④リスク移転 保険、証券、銀行

取引決済のプラットフォーム、金融インフラ

 ①統合ATM ②全銀システム ③日銀ネット
 ④CAFIS ⑤決済照合、清算 ⑥株券電子化

金融システムの業態

 ①銀行=バンキング:メガ、地銀、信金、信組、労金、農協、郵貯 等

 ・顧客チャネル(ATM、銀行窓口、インターネットバンキング、コールセンター)
 ・周辺系(営業店、ダイレクトチャネル、事務集中、顧客管理、リスク管理、AML(マネロン))
 ・基幹系システム(預金、貸付、為替、対外接続系、国際系、資産管理)
 ・情報系(DWH,CIF)
 
 ②クレジット

 ・国際ブランド
 ・イシュア
 ・アクワイアラ
 ・決済代行
 ・加盟店
 ・オーソリ

 業務系
 ・会員管理
 ・売上管理
 ・与信
 ・加盟店管理
 ・取引管理
 ・ポイント管理
 ・不正検知
 ・債権管理
 ・カード発行

 ③少額決済(コード決済)

 ・CAFIS
 ・CARDNET
 ・ことら

 ④証券

 ・発注システム
 ・約定システム
 ・決済システム

 ・株式
 ・債券
 ・投信
 ・デリバティブ(先物、オプション、スワップ

 ⑤投資信託

 ・投資信託
 ・投資顧問

 ・投資一任業務
 ・投資助言業務

 ・発注約定:注文管理
 ・追加解約
 ・残高・基準価額計算
 ・基準価額連絡
 ・レポーティング

 ⑥保険(生保、損保)

 ・生命保険(終身、定期、養老、学資)
 ・損害保険(自動車、火災、旅行、傷害、海上)
 ・障害疾病(がん、医療、介護)

 ・保険商品の開発
 ・募集、引受
 ・給付
 ・資産運用

金融ITに関して

 ・金融DX
 ・ESG投資
 ・クラウド化
 ・データサイエンス
 ・ブロックチェーン
 ・サイバーセキュリティ

IT技術

 ・AI:機械学習
 ・デジタルマーケティング
 ・ロボアドバイザー
 ・アルゴリズム・トレード
 ・HFT:超高速取引
 ・ビットコイン、NFT、トークン
 ・暗号資産
 ・ステープルコイン
 ・CBDC

開発手法

 ・ローコード
 ・XR(VR,AR,MR)
 ・5G
 ・量子コンピュータ 等

目次

はじめに

第1章 金融ビジネス、金融ITの変遷と現状

1-1 金融とは?
1-2 金融サービスの提供
1-3 金融ビジネスの転換点
1-4 金融ビジネスの再構築
1-5 金融システムの相違点と共通点
1-6 金融システムのシステム化ニーズ
1-7 金融システムの発展と金融システムの構造
1-8 金融システムの近代化
1-9 金融システムのクラウド化の歴史
1-10 データサイエンスによる金融ビジネスの変化
1-11 新たなシステム構築技術と運用技術
1-12 システムの変化により求められる人と組織

第2章 金融業界のシステム

2-1 銀行のシステム
2-2 クレジットカード会社のシステム
2-3 少額決済・送金のシステム
2-4 証券会社と取引所・決済機関のシステム
2-5 投資会社のシステム
2-6 保険会社のシステム

第3章 金融ビジネスを支えるデータサイエンス手法

3-1 金融ビジネスとデータサイエンス
3-2 機械学習の基礎
3-3 機械学習の評価
3-4 表形式データに対する機械学習
3-5 テキストデータに対する機械学習
3-6 画像データに対する機械学習
3-7 音声データに対する機械学習
3-8 汎用AIへつながるマルチモーダル機械学習
3-9 AIモデルの予測精度を向上させるための技術
3-10 ビジネスに効果の最大化をもたらす最適化
3-11 機械学習モデルを組み込んだシステムの運用
3-12 機械学習モデルを活用するインフラ
3-13 データとAIを活用するための人材・組織
3-14 倫理的なAIの開発・利用とプライバシー保護

第4章 データサイエンスによって実現される金融ビジネス

4-1 顧客分析とパーソナライズドレコメンド
4-2 Web広告の最適化
4-3 個人ローンにおける与信審査
4-4 企業融資における与信審査
4-5 金融に関わる不正検知とAI活用
4-6 資産運用・ロボアドバイザー
4-7 トレーディング手法の多様化
4-8 保険業におけるデータサイエンスの活用

第5章 デジタル資産とブロックチェーン

5-1 ブロックチェーンとは?
5-2 ブロックチェーンの歴史
5-3 ブロックチェーンの分類
5-4 イーサリアムの歴史とその特徴
5-5 Cordaの特徴
5-6 GoQuorumの特徴
5-7 Hyperledger Fabricの特徴
5-8 さまざまなパブリックブロックチェーンとその関連技術
5-9 暗号資産の概観と今後
5-10 ステーブルコイン・CBDCの発展と動向
5-11 STO・IEO・INOによる資金調達
5-12 分散型金融の概観と今後

第6章 金融業界におけるサイバーセキュリティ

6-1 サイバーセキュリティの概観
6-2 サイバー攻撃の動向
6-3 サイバー攻撃への対策
6-4 サイバー攻撃を防ぐ技術
6-5 注目すべきサイバーセキュリティの動向
6-6 わが国のセキュリティ推進体制

第7章 その他の注目すべき技術と金融ビジネス

7-1 ITの内製化を促進するローコード開発
7-2 新たなUXを表現するXR・メタバース
7-3 産業・社会基盤としての活用が期待されるシステム「5G」
7-4 量子コンピュータの概要と展望

索引
参考文献
執筆者一覧

ISBN:9784798180908
判型:A5
ページ数:424ページ
定価:2800円(本体)
2023年11月13日 初版第1刷発行

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2026年01月18日

Posted by ブクログ

ブロックチェーンやWeb3の前に、金融の基礎をざっくり押さえたい人におすすめ

ブロックチェーンやWeb3を学びたくて手に取った本だけど、思った以上に「金融とは何か?」という基礎から丁寧に書かれていて、初心者の自分にはありがたかった。

1章では金融の定義や働きといった全体像が解説されていて、まず視点が整理される。2章では銀行、クレジットカード、少額決済といった身近な金融サービスの仕組みが、エンジニア向けに噛み砕いて説明されていて「なるほど!」と思う場面が多かった。

その後も、データサイエンスと金融の関わりについて触れられていたり、5章では本命のブロックチェーンについて体系的に説明されていたりと、かなり幅広くカバーされている。

特に暗号資産の章は勉強になった。PoWやPoSの仕組み、ステーブルコインがどうやって法定通貨と連動しているのか…など、なんとなくしか理解してなかった部分がかなり整理された。

タイトル通りエンジニア向けなので、プログラミングやシステムの知識が少しでもある人向け。逆に、そうでない人にはちょっと専門的な表現が難しく感じるかも。でも「技術寄りの視点で金融をざっくり理解したい」という人には最初の一冊としてすごく良いと思う!

これを入口に、もう少し深い技術書にもチャレンジしてみたくなった。

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2025年04月08日

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