あらすじ
進化思考──それは、生物進化のように変異と選択を繰り返し、本来だれの中にでもある創造性を発揮する思考法。
変異:どのように、変われるのか
選択:なぜ、そうあるべきなのか
第1版は2021年4月に発売され、イノベーションを体系化した本として「第30回山本七平賞」「Penクリエイター・アワード2022特別賞」などを受賞し、3万部発行となった。
今回、進化生物学者の河田雅圭氏(東北大学総長特命教授)が生物学監修を担い、実践を通じて新たに生まれた進化ワークも追加するなど、全面改訂・大幅増補された『進化思考[増補改訂版]』がついに発売!
・事業開発、ソーシャルイノベーション、地域活性など数々のプロジェクトでの実証実験をもとに体系化。
・生物の進化、人類の創造を追体験できる、150点の写真・図版を収録。
・読みながら実践できる、52個の進化ワークを収録。
●目次
はじめに
序 章 創造とは何か
第1章 進化と思考の構造
第2章 変異
1 変量――極端な量を想像してみよう
2 擬態――欲しい状況を真似てみよう
3 消失――標準装備を減らしてみよう
4 増殖――常識よりも増やしてみよう
5 移動――新しい場所を探してみよう
6 交換――違う物に入れ替えてみよう
7 分離――別々の要素に分けてみよう
8 逆転――真逆の状況を考えてみよう
9 融合――意外な物と組み合わせよう
第3章 選択
1 解剖――内側の構造と意味を知ろう
2 歴史――過去の系譜を引き受けよう
3 生態――外部に繋がる関係を観よう
4 予測――未来予測を希望に繋げよう
第4章 創造
終 章 創造性の進化
おわりに
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Posted by ブクログ
賛美両論ありすぎて批判書まで出た後に、専門学術家のフォロー付きで出された書。
正直、本屋で見つけたときは当たりに久しぶりに出会ったとまで思った。内容的には進化を体系化(ここが専門分野からは浅い、間違っているなどで批判)し、方法論として昇華するという60年代の建築家の方法論が流行った時期と似たようなスタンス。メタファーやアナロジーというよくわかるようなわからないような言葉で語るスタンスは、本質なのかただの考えすぎなのかは人それぞれだが、言ってる方は気持ちいいと思う。
その時のスタンスで、かつ本としてのデザイン的にも内容的にも「デザインの方法論として」こういうものを書きたかったんだろうな、というのが筆者の意欲であり、ここまで批判されるものになるのはSNSの発達した現代であるからこそかなとも思う。
批判と反批判の応酬はあまりわかっていないが、デザインをやっていて浅い理論や思想書に飽きている人には新しい見方だろうし面白いと思う。