あらすじ
著者が生まれてから小学校時代まで、両親、姉、時折姿を現す4人の異母兄、乳母、お手伝い、書生や居候、という大家族に囲まれた、甲子園に近い兵庫・西畑の時代を、思い出すままに綴る。『血脈』など、著者の自伝的作品では触れられることのなかった秘蔵のエピソードが満載。幼い「アイちゃん」目線で、“人生で最も幸福だった時代”の暮らしぶり、人間模様を活写する。
*目次*
モダンガールが来たァ/サンタクロースはいなかった/ばあやの鼻
/嘘について/全生涯で一番の幸福/なんでこうすぐに涙が出るのか!/お遊戯会/イロハのハッチャン/そしてばあやはいなくなった/安モンはおいしい/ハナはんのハナ/長男なのに名は八郎/はじめての敵意/海の色
感情タグBEST3
Posted by ブクログ
佐藤愛子さんといえばエッセイだ。
この作品は、愛子さんの幼少期の思い出をエッセイにしたもの。
ご家族やご近所、時代的風景が浮かんでくる。
まだ凛とした激は飛んでこないものの、愛子さんらしい筋は感じられる。
Posted by ブクログ
佐藤愛子が幼少の頃の記憶をしっかりと覚えているのにはビックリさせられる。沢山の逸話満載で面白い。小生より更に一回り以上年齢を生きていて良き家に生まれ幸せに又ホンワカと心温まるお話で心癒されました。
Posted by ブクログ
佐藤愛子さんの本は情景が浮かびやすくて、
サバサバとした佐藤さんの主観でどんどん書いていくスタイルに思う。読みやすい。
1冊の中で最低1回は絶対に笑わせられたり、泣かされたり、する。幼少期の思い出、大正生まれの佐藤さんの幼少期ではあるけど「わかる、わかる」が詰め込まれている。大人に「どうしてこんなことしたの?訳を教えて」なんて言われても、やりたかったからやってしまった。この衝動は子どもには説明しようがない。説明しようとすると事実と異なる事をつい口にしたり、うん。とか頷くしかない。懐かしく共感する内容でした。
Posted by ブクログ
八郎兄ちゃんが、
詩人のサトウハチロウさんが佐藤愛子さんの八郎兄ちゃんだとは知らず恥ずかしい!
にしても中学生で子供を作るたぁ確かに筋金入りの不良ですな…
愛子さんの記憶力の凄さに脱帽です
もの書きの執念が、この幼少期からの感受性の強さと相まって、世に数々のエッセイと小説で我々をたのしませて下さいました