あらすじ
現在、背任の容疑で外務省を起訴休職中である著者による異色の人生相談。投書、電子メール、電話などを通じ、読者から溢れ出る人生の悩みに、外務省のラスプーチンが答える!
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Posted by ブクログ
いろいろな悩みに対して、ユーモアと優しさをもって真摯に答えていて、いい方だな〜と思いながら読んだ。回答の中で必ず本が紹介されていて、読書が人生を切り拓く鍵であることもよくわかった。
Posted by ブクログ
佐藤優による人生相談。この人生相談が連載されている雑誌が雑誌がゆえに質問の内容もなかなかハードだ。いや、別にどんな高尚な雑誌の読者にしたって、言わないだけでその内に秘める悩みというのはどこか似たり寄ったり、人間臭いものなのかもしれないが。
世の中の人がどんなことに悩んでいるのか知ることができるという意味でも興味深いが、それ以上に興味深いのが佐藤優の回答だ(人生相談だから回答するのは当たり前なのだが)。佐藤優はどんな質問にも参考として何らかの本に言及し、そこから何か"ヒント"を提供する。なるほど、本というのはこういう風に現実の生活の中で活用するのか。純粋な知識を得るためだけでもない、楽しむだけでもない、より実践的な読書をするという視点で読むと、この人生相談はより興味深いものになるだろう。
また、佐藤優の回答は抽象的なものにとどまらず、どこか具体的・実践的だ。こうしたらいい、ああしたらいいと具体的にどのように行動すればいいかを示していることが多く、質問者と自分が置かれた状況は違うものの、役立つ部分があるし、何か行動を起こせば何かが変わるかもしれないーそんなことを思わせてくれる。
なんとなく悩んでいる、でもその悩みの正体がよく分からないーそんな人もこの本を読んで質問者と一緒に悩み、佐藤優と一緒に解決方法を考えてみることも、自分の状況を振り返るきっかけになるかもしれない。
Posted by ブクログ
片手間に読めるだろうという安直な気持ちで手にとったが、ユーモア(下ネタ?)混じりつつも真剣に回答されていて、改めて「はっ」とすることもありよかった。
ネットカフェ難民(?)やフリーターからもどかしい思いをして働いている医師など様々な方が日々の不満・悩みを等身大(良い意味で)に質問を投げているから、
普段は「はずかしいので人には言えないけど(ちょっと自分勝手だとわかっているけど)ぶっちゃけこうなんだよね」っていう思い(質問?)に対して、建設的な答え(?)が提示されており、また参考となる書が提示されている。
このようなスタイルなので、(短い)通勤時間の合間とかに読むのにぴったりだと思う。
Posted by ブクログ
■『結論を言うと、イサムさんの現在の状況は決して悪くありません。<民間企業で働く会社員やパート労働者の昨年1年間の平均給与は435万円で、前年に比べて2万円少なく、9年連続で減少したことが国税庁の民間給与実態統計調査でわかった。年収別で見ると、200万円以下の人は前年に比べて42万人増え、1023万人と21年ぶりに1000万人を超えた。一方、年収が1000万円を超えた人は9マン50000人増加して224万人となり、格差の広がりを示す結果となった。>という実情に鑑みるならば、手取りで15マネンということは額面で20万円強、しかも住む家があるのだから、東京の感覚で言えば400万円ぐらいの年収があるということになります。住む家が保証されているという現在の与件を最大限に活用したほうがいいと思います。』
■『じゃこ飯さん、ぜひ、プラス思考でいきましょう。まず、「ダメ人間でも何とかなる」というのは本当です。客観的に見て、あなたは「ダメ人間」では全くないのです。月に15万円も稼いでいるじゃないですか、自分一人を養っていくことが出来るということです。社会的責任を十分果たしています。』
■『とにかく20代の前半というのはすごく大切な時期なので。向学心もあるしね。それで世の中に対して斜めから見るようになったら、それはもう絶対に損するから』
何も出来ない癖に世の中を斜めから見るような行為を辞めたい。
全体のアドバイスを通して感じるのは、私達日本人一般が如何に「人に助けを求める」ことを恥じているかということ、佐藤優氏はバンバン公共機関と政治家への「助け」を提案しまくっている。辛い時は助けを求めるという大原則。
Posted by ブクログ
佐藤優氏の知性のみならず、心根の温かさが存分に感じられる本。
読んでいると何となく元気づけられる感じがします。
本書に記載の、佐藤氏の推薦書も(既読のもの以外は)読んでみたい本ばかりです。
Posted by ブクログ
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介護の仕事は、社会的に価値がある「魂の労働」なので、低給与でも名誉が得られるというイメージを先行させて、低賃金労働を末端のヘルパーの人たちに押しつけているという構造的問題があります。14
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自己啓発や、心理学の本をいくら読んでも自分の性格は変化しません。20歳くらいまでについた性格は、恐らく一生変化しないというのが、私自身と周囲の人々を観察した上での結論です。146
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不利益になる話というのは、99%自分の口から出ちゃうものなんだよ。「なんでこんなこと知ってるんだろう?」と思った場合は、ふとした時に自分が漏らしていることが多い。174
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