あらすじ
村上作品をキリスト教神学で読めば、ページから違う声が聞こえてくる。悪の問題に正面から取り組んだ『騎士団長殺し』を「不可能の可能性に挑む」「神なき時代の愛のリアリティ」のキーワードで詳細に読みほぐし、最新作『街と~』に至る展開まで鋭く考察。神学と海外事情に精通する著者だから書けた、発見と驚き満載の書。
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Posted by ブクログ
村上春樹氏の「騎士団長殺し」についてです。
読後の感想は「ああ不思議なファンタジーだなあ」
で終わってしまいましたが、この本を読んで
考え方が変わりました。
全編においてキリスト教的な示唆に富んで
いるのです。
冒頭の「顔のない男」も「スバルフォレスターの男」
も、そして免色氏もです。
何より洞窟内の出来事も、ペンギンのアクセサリー
も、さらに絵画の「騎士団長殺し」も全てが一つの
線上に繋がるメタファーなのです。
こんな読み方ができる人が他にいるのだろうか、
と正直思ってしまいました。
読書の深みを再認識させられる一冊です。