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Posted by ブクログ 2013年06月10日
十年前、たった一人でカルト教団を崩壊させた八十歳の老人がいた―世界最強の技を持つ達人・山本俊之の存在を知った謹慎中のサッカー部員・晃吉とクロアチア人の留学生・マルコ。
二人は達人がこもる山へと向かい、イルジスタン人のアバスとともに修行を始めるが…。
Posted by ブクログ 2012年03月23日
前作の「達人山を下る」が室積光らしいハチャメチャなコメディ小説だったので、続編である今作もあまり期待せず、箸休め程度のつもりで読んだが、期待が大きく裏切られた。
面白い! (良い意味での)期待の外れ具合で言えば今年一番だ。
物語は前作の十年後。
カルト教団を一人で崩壊させた柔術の達人・山本の弟子に...続きを読むなるため、達人が篭る山へ向かった、謹慎中のサッカー部員・晃吉とちょっとKYな留学生マルコ。二人は電気も通らない山奥で仲間たちと修行に励み、成長していく…。
というところまでは普通の話。この小説の良いところは、太平洋戦争や中東地域の内戦に絡めて、生きるということや、家族、国家などについて物語を深く展開させていることだ。
若者の命を賭した決断に涙。
「命を大切にしてくれ。自分の命だけではない、すべての命をじゃ。わしも六十年以上前の戦場を生き抜いた。わしは修行を、強くなるための武術の修行を続けていたが、戦場ではそんなものは通用しなかった。」
本当の強さとは・・・。
Posted by ブクログ 2018年06月21日
「達人山を下る」の続編
老人だからって語尾に「じゃ」とか今どき言わないでしょー(昔も?)
展開を早くするために都合のよい不自然な会話が多すぎー
説明的なセリフも多いよー
けどまぁコメディ小説だしね
そして旧制高校に関するところはいつもどおりに詳しい
その辺のギャップが面白いといえばそう
所々に...続きを読む良いセリフがある
一番強い技は敵を仲良くなることとかね
これは前作でも言ってたね
あと、内戦の描写が結構リアルに感じる
淡々と事実を述べてるだけなんだろうけどね
ユーゴスラビアの分裂とダブらせてるのかと思うところが少々
とは言っても僕もユーゴスラビアに関しては全然知らない
米澤穂信の「さよなら妖精」を読んだくらい
流石に続編はもうない?かな?