【感想・ネタバレ】言葉がない時:沈黙の語りに耳を澄ますーEMDR療法による早期トラウマの修復のレビュー

あらすじ

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この本は、乳幼児期ーときにはそれ以前の人生早期に起きたトラウマやアタッチメントの傷つきに対して、トラウマ治療の最も有用な治療手段と国際トラウマ学会から認められているEMDR療法を用いたアプローチ:早期トラウマアプローチを紹介しています。治療の対象となる人は、解離性同一性障害など解離症状のある人ばかりでなく、身体化症状やアタッチメント課題をもつ人まで多様です。
映像も言葉も伴わない早期トラウマに対して、編み出された①情動回路のリセット、②時間枠統合のステップはEMDRの標準プロトコルに、生物学的脳基盤と発達の観点を考慮に入れた素晴らしいイノベーションです。著者の手になる魅力的な図版は臨床家のみならず、心の成り立ちを知りたい人の自己理解にも役立つでしょう。

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Posted by ブクログ

なかなかにハイレベルな内容。これだけのレベルの治療を要する人がどれくらいいるのかと、それをいかに導入するのかを臨床家は見極める力が求められる。

本文だけ読んでもイメージが湧きにくいので、付録のマニュアルを見ながら読み進めた方が理解しやすい。また、自我状態療法などのパーツワークができることが前提なので、これ以前の著者の本なども読んでおく必要がある。

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2023年05月08日

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