【感想・ネタバレ】八重歯が見たいのレビュー

あらすじ

「私は彼を9回も殺した。いつも違うやり方で!」

〈チョン・セラン〉ワールド全開!
笑いに満ちあふれながらも、ちょっぴり背中が凍りつくロマンチック・スリラー。

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かつての恋人たちを夢中にさせた八重歯の持ち主「ジェファ」。
エンタメ作家の彼女は、執筆中の短編集の中で元カレのヨンギを殺した。しかも9回も。

すると作品を発表するたびに、ヨンギの体にはジェファの文章がタトゥーのように浮き出るという不思議な現象が!
そんな時、ジェファの背後にストーカーの影が忍び寄り……。

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宝石のようだった八重歯。ときどき、あの八重歯が恋しくなった。ジェファが恋しくなったわけではない。ただあの八重歯だけが……。

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【目次】
■ジェファ……時空の龍と十五人の恋人たち
■ヨンギ………バニラとピスタチオ
■ジェファ……オオカミの森に腕を忘れてきた
■ヨンギ………八重歯だけがリアルだった
■ジェファ……ハッピー・マリリン
■ヨンギ………ガス銃を触ってみてもいいですか
■ジェファ……ラブ・オブ・ツンドラ
■ヨンギ………ファッキュー・ファッキュー・ファッキュー
■ジェファ……鶏もみじは窓辺にて
■ヨンギ………巨大なさつまいもの夢を見た
■ジェファ……魚王子の伝説
■ヨンギ………五発入りのロシアン・ルーレットのように
■ジェファ……航海士、船長になる
■ヨンギ………地球が記憶するラブストーリー
■ジェファ……私と勝負してみる?
■ヨンギ………誰も死なない話を書いたら?
■ジェファ……最後のキスを更新すべきだった
■ヨンギ………切断面がきれいじゃないとくっつけられないんだよ
■ジェファ……三分二十六秒前だった
■ヨンギ………勇気ある者がジェファを得る

■あとがき
■訳者あとがき

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感情タグBEST3

Posted by ブクログ

韓国文学は感情的に書くのではなく理性的なものが多い気がする。そして、非現実的な出来事なのに現実的で、何食わぬ顔で日常に溶け込んでいる感じ。

大袈裟に感情的に誇張しないところ
露悪的でないところ
それでいて人の温もりや人々のささやかな暮らしを身近に感じさせるところ

あまりに感情的なものを読むと疲れる最近は、韓国文学が肌に合う。

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2024年01月13日

Posted by ブクログ

最初から最後までずっとロマンチック!かわいくてラブリーな物語(って私は思ってしまった)八重歯欲しいよね〜

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2023年12月29日

Posted by ブクログ

初めて読む作家さんだったけど、その時点で2作品買った。本屋の棚で物色しているときに「すっごく面白い」と思って、読み終わった今も「すっごく面白い」と思えた。
かつての恋人、ジェファとヨンギに関する物語が交互に編まれ、大きなストーリーが紡がれる。かつ、ジェファパートではジェファの書いたバラエティーに富んだ、それでいてひたすらただ一人のことを追い求めた短編が読めると言うお得っぷり。茶目っ気と真摯さのバランスが好きな小説だった。
なかなか読む時間が取れずに、この小説を読み終えるまでにこの他に数冊のチョン・セラン著書を積読してあるので、楽しみに読んでいきたいです。

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2025年09月27日

Posted by ブクログ

素敵な八重歯の持ち主で作家のジェファは小説の中で元彼ヨンギを9回も死なせる。
ジェファはある時からストーカーに脅えはじめて…

ジェファの書く小説がバラエティ豊かで面白い。
そのゲラをチェックする度に何故かヨンギの体にジェファの小説の文字の一部が浮かび上がるというのも面白い。

インパクトあるタイトルもロマンチックスリラーというのも読んで納得。可笑しさもあるが思わぬ展開になって最後はゾッとする怖さ。

独特でちょっと不思議でそれでいて面白いという、チョン・セランの小説は癖になりそう。

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2024年08月08日

Posted by ブクログ

ロマンチック・スリラーとは…なるほど!読む前と読んだ後では、題名の印象が大きく変わるほど前半と後半で物語が一変します。さすがチョン・セラン!「地球が記憶するラブストーリー」のヨンギと彼女の会話と「私と勝負してみる?」の短編が好きだった。

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2024年01月19日

Posted by ブクログ

面白くてどんどん読み進めてしまった!

ファンタジー要素の入ったロマンチック・スリラーではあるけれど、
女性ならではの恐怖心や、(男女関係なく)現代社会の生きづらさなども感じられた。

でもやっぱりくすっと笑える要素も入っていて、さすがチョン・セランさんだなあ…

他の作品も、もう一度読み返したくなった。

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2023年10月12日

Posted by ブクログ


文章が好き ◯
作品全体の雰囲気が好き ◯
内容結末に納得がいった ◯
また読みたい
その他

チョン・セランさんの作品、初です。
どんな物語を書く方なのか、何の情報も入れずに読んでいきました。
作中の短編を短編として楽しみ、
そういえばストーカーの存在がチラチラ描かれていたけれど、どこかに関わってくるのかしら…
とぼんやり読んでいたら、
最後に予想外の展開。

他の作品も読みたい。

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2024年05月25日

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