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Posted by ブクログ
趣味で小説を書いていると、小説家を目指そうとかは思わなかったのかと聞かれることがある。文章を書くことは好きだったけれども、それで食べられると思ったことは、一度もなかったからだ。
この本の冒頭に出てくる中学生たちも、同じような話をする。絵を描くことは好きだけれども、将来、それを続けることはないだろう、と答える。
この本に感動したところは、絵を描くことが好きな子どもたちに、「どうやって絵で食べていくか」ではなく、「いつまでも絵を描く人でいるためにどうしたらいいか」を伝えようとするところだ。この本を書いた人は、色々な形で、好きなことを続けること、好きなことに関わることを大切にする。
時々、年上の人たちと部活動の話をしているといつも気になっていることがある。「中学生のときは、〇〇部だった」「高校生のときは、〇〇をやっていた」と言うけれども、そういった話の多くが、過去形で、青春の思い出になっている。そういった人たちに、「今も」〇〇をやっている、という人は少ない。
本当に好きなこと。本当に打ち込んだこと。そういったものを昔の思い出にしてしまうのはもったいない。たぶん、この本の著者も同じように思うのだと思う。
美術、特に、絵を描くことに中心を置いた本だけれども、底にある考え方には、他のたくさんのことにも共通するものがあるように感じる。いつか、大人になったら諦めなくちゃいけない。そう思い込んでいる何かがある人たちに、ぜひ読んでほしい本だと思う。
Posted by ブクログ
挿し絵やマンガを多用して美術系のお仕事にどんなものがあるかや、絵を描くときの心構えなど短く分けてエッセイ風に解説してありました。前半がお仕事編、後半が絵を描く編。後半のモチーフの写真と実際の絵の対比、やっぱり面白い。こんな風になるんだ!絶対絵の方がカッコいいって思いました。
具体性は低めだったので、中学校の悩める子向けという印象です。
Posted by ブクログ
美術に関わる様々な進路があり、自分が考えてもいなかった職種もあり興味深かった。やはり、自分の絵や話で商品価値が作れるとは思わないが進路として考えてみたい職業もあって読んでよかった。
Posted by ブクログ
美術をあきらめなくていいんじゃない?ということが優しい絵と言葉で書かれている。志望した人全員が経済的に自立できるかは厳しいけど、美術を仕事にして生きている人は確実にいるってことなんだな。絶対はないが、可能性はある。