あらすじ
進気鋭の女性数学者たちが、
日常に潜む数学の不思議を同世代の女性にむけて発信する、
面白くてためになる数学エンタテイメント!
数式などはほとんど出ていないにも関わらず、
読み終わると今まで見えていた世界ががらりと変わり、
数学的な見方が自然に身につきます。
ほんのひととき、日常を忘れて、美しい数学の世界に浸ってみませんか?
■もくじ抜粋
・勝負服のやめどき (フィッシャー実験計画法)
・黄金比率のレシピに物申す! 神の数黄金比 (黄金比)
・転がる先のπ (ビュフォンの針)
・隅田川の橋めぐり (ケーニヒスベルクの7つの橋)
・私たちは素数に守られている
(素因数分解とインターネットショッピング)
・かばんを買うとき (四次元)
等
■著者紹介
嶽村 智子 タケムラ トモコ
解析学 確率論
奈良女子大学 研究院 自然科学系 数学領域 准教授
大山口 菜都美
幾何学 低次元位相幾何学
東京理科大学 理学部 第一部 数学科 准教授
酒井 祐貴子
代数学 整数論
北里大学 一般教育部数学単位 准教授
新進気鋭の3人の女性数学者たちが執筆。
たくさんの女子におしゃれに楽しく、数学の面白さを届けている「数理女子」で活動中!
(数理女子 http://www.suri-joshi.jp/)
感情タグBEST3
Posted by ブクログ
30の面白い数学の話と、最後にまだまだある数学の話、合わせて31の話が収められている。
フィボナッチ数列、トポロジー、素因数分解などは少し知っていたけれど、両手の10本の指で掛け算ができるとは知らなかった!
好きな九の段を思い浮かべて、9にかける数と同じ番号の指を折り曲げたら…うわ!ほんとだ!と通勤電車の中で興奮した。
これ、学校で教えて欲しいなあ。
こういう小ネタがあると、「勉強って楽しい」と思えるから。
私が勉強を好きなのはこういう経験があるから。
好きだからといって、必ずしも成績最上位だったり試験に合格したりできるわけではないけれど……。
子供達に教えてみよう。
反応はイマイチかもしれないが、ママは「頭が良い!」って思ってもらえるかも!
『呪術廻戦』と無限の話も面白い。
私は人生で大事なことは大体『少年ジャンプ』で学んだのだが、数学まで学べてしまうとは。
すごいな集英社。
しかし本書の出版社は明日香出版社である。
本当にワクワクする世界だらけ。
例えば、
本の世界は二次元で、私たちの世界は三次元で、ドラえもんのポケットは四次元だが、私がカバンを買うときは13次元!?
あみだくじは掛け算?!
推しのグッズの効率的な集め方?!
数学って楽しい。
こんなの考えたって食っていけない、そう、それはそう。
けれども、少しだけ賢くなれて、ワクワクできる。
それを積み重ねれば、明日が少し変わるかも。
全部を理解できなくても、「おもしろい!」は力になる。
Posted by ブクログ
楽しかったです。黄金比やフィボナッチ数、結び目や無限の話など、いつかどこかで聞いた数学の世界が日常の世界に落とし込まれて、目から鱗が落ちるような、新鮮な驚きを味わうことができました。
Posted by ブクログ
数学の身近な活用法がいろいろと、コラム形式で書かれています。数式もあまり使われておらず、読みやすいと思います。しかし、一部手書き図表の文字が読みにくい部分もあるのでご注意を。(242ページ下段の手書き文章、かなり読みにくいです。)
Posted by ブクログ
数学は得意でないし、苦手です。それでも、スラスラと理解できたらいいなと、興味とあこがれはあります。ほんとに驚きました。この本を読むと、びっくりするほど数学に対する理解がふかまって、どんな問題も解けるようになり・・・ません。そんな魔法の本はないとわかっていても、数学の本にはいつも期待してしまいます。
日々の生活の中にみつかる31のテーマについて、「写像」?のように数学ワールドが紹介されています。
各テーマ、短くまとめられており、文章をよむだけでぼんやりとでもわかるように書かれていましたので、わたしも大きな苦痛を感じることなく、楽しく読み通すことができました。
いろんな事象から数学的要素をひろいあつめ、コンパクトにまとまっているので、夏休みの数学的自由研究テーマ探しにちょうどいい感じです。どなたか浮世絵の暑中見舞い作成されるそうですが、浮世絵と数学についても書いてありましたよ。
どれもおもしろかったのですが、わたしは「フィボナッチ数列」?が気になりました。
イタリアのフィボナッチさんが、1200年ごろの著作のなかに記載したそうです。一組のつがいのウサギが、1年後につがいは何組になるか、を考えたそうです。
この数列に出てくる数字をフィボナッチ数といい、この数字が世界のいたるところに隠れているそうです。有名なのは花の花びらの数がフィボナッチ数になっていること。生きものの形との関係が気になるので、関連書を読んでみたいです。
数学者の言葉の感覚についてもおもしろく感じました。
たとえば「黄金比」?は、数学的に「1:φ」となるらしいのです。それなのに、”調味料の黄金比レシピ”とかいって、「黄金比」を安易に使いすぎ!らしいのです。紀元前から「視覚的に万人に美しいと、認識される」数学の黄金比を学び、リスペクトしようとおもいます。
「22.かばんを買うとき」の話には「次元」?の説明がありました。これだと、「異次元の〇〇」とか言われると、数学者のかたは、やっぱりモヤっとするんでしょうね。
著者の三人の数学者のかたは、みなさん女子大あるいは女子高育ちのようです。女性が数学者になるために、数学に興味を持ったり、それを発展させるためには、女子高や女子大が有利なのでしょうか?
もし、あとお二人追加して女性数学者5人で本書を書かれていたら「仮説検定」?できていたかもしれませんね。すでに研究されていそうですけど。
最後の「おわりに」で、WEBページ「数理女子」を紹介されていました。中高生へ数学の魅力を伝えるWEBページだそうです。このサイトを拝見すると、コラムやエッセイのほかに、夏休み向けの読書案内もありました。絵本とかもあるので、ぜひ参考にしたいとおもいます。
※図表の文字が細くて・・・☆4です
Posted by ブクログ
文系の数学エンジョイ勢にしても優しすぎる内容で気軽に通読できた。
ここで感じた物足りなさを足がかりに、次に読む本を参考文献を見ながら考えてみたいと思います。
あと表紙が素敵。
Posted by ブクログ
これはまさに全然知らない状態で
本屋行って表紙とタイトルと帯で惹かれて、
あれよあれよと買ってしまった1冊ですね。
めくるめく数学。読む前からワクワクするわ…………
3名の女性数学者による数学の美しさ、面白さ、エンタメ性を説いた本です。
正直言ってしまうと中身めっちゃ数学の計算式並んでます。笑
ただ、それだけで「うげっ数字の羅列無理……」
とならず普段数学に苦手意識がある方にも、
日常生活でイメージしやすい情景を例に挙げて
数学の話をしてくれるので面白いです。
ただ途中で著者たちの数学への熱狂具合は沸々と…笑
“こんなところにもフィボナッチ数!”
って、鍵盤のお話の時にいきなりフィボナッチ数の話ぶっ込まれるとは思わず、笑いました
Posted by ブクログ
私は数学が苦手だ。高校で理系に進み、大学の学部学科もゴリゴリの理系だったのに数学が大の苦手なのだ。理系としては致命的とも言える欠点だが、それでも理系を選んだのははっきりとした答えが出るからだろう。それに苦手ではあるが興味がないわけではないので、少しでも苦手意識を払拭したくてこの本を読んでみた。
普段は私も含めてほとんどの人が意識していないと思うが、我々の生活の中には数学が溢れている。意識してはいないけどわかってはいるはずだ。でもそのことを深く考えないし、理解したい!と思って数学の勉強に励む人もおそらくあんまりいない……と思う。私の主観ではあるが多分数学好きな人ってそんなにいないんですよ。少なくとも私の周りにはいない。
でもそんな人たちにこそ、この本を読んでほしいと思う。書いてあるちょっとした数学の知識を知っていればライフハックになるようなこともあるしね。何気なく過ごしている日常に潤いを与えるわけではないけど、日々の生活の中で起こる様々な事象に疑問を持ち、考えることに繋がる入口としてこの本は最適だ。
別にそんなことわざわざ考える必要ないだろ。と思う人もたくさんいるだろう。しかし、パスカルも「人間は考える葦である」と言っている。ボケ防止としても適度な頭の体操は必要だ。それに考えることは人間の特権とも言える行為だし、使わにゃ損損。
別に数学じゃなくたっていい。何でもいいから自分が積極的に思考を巡らせる対象を持ちましょう!ということを私は言いたいのだ。
というわけで数学に興味はあるけど、なかなか一歩踏み出せない……という人はこの本を読んでからその後どうするか考えればいいと思うよ。
正直書いてあることのほとんどが理解できていないけど読んでて楽しかったのは間違いない……それじゃダメかな?