あらすじ
あの夏から季節がめぐり、冬。小学校の卒業記念の寄贈絵本づくりのメンバーになった美話は、心にアイデアの火を灯し、そして大きな失敗も経験する…。創作の道をゆくすべての人におくる、感動の物語!
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Posted by ブクログ
コピーライターのソラモリさんと、物語を書いている美話。大人と子どもだけど、二人は気の置けない友人どうし。でも、美話はソラモリさんを尊敬してる。
創作が行き詰まったとき、美話はソラモリさんに会いたくなる。ソラモリさんの言葉が、美話の創作を支えていく。
例えば、心の畑を広げること。そのために、興味がないことも試してみること。たとえ「?」でも、それを楽しんでみること。
例えば、アイデアが閃いたときでも、それにすぐに飛びついて「最初のバス停でおりないこと」。
「創作」においては師匠と弟子のようだった二人が、同じ創作の道を歩む同志のようになる関係の変化も素敵だったな。「きみは、自慢の友だちだよ」とソラモリさんが口にするシーンは感動的だった。
すごく面白かったー。『ソラモリさんとわたし』も読みたい。続編も出るのかな。どうだろう。楽しみ。
ーーいつもはふれないものにふれて、考えなかったことを考える。
そうすると、頭のなかにそれまであるとは思っていなかった歯車が動きだす。
「ソラモリさんも、心の畑を広げることをしているんですか」
「そのつもりだけどね。わたし、クラシックに興味がないの。だから聴いてみる」
Posted by ブクログ
じぶんが生み出すものに、ていねいに向き合うことの大切さを知りました。
美話と空森さんとの関係性がいい。全部言わなくても、お互いを尊重してるのが伝わります。
最初のバス停で降りるな、と言う言葉。
めちゃくちゃ刺さりました。
これは全ての創作に言えることで、思いついた勢いでサクサクと進められたものを最上とするな、ということ。
美話との対比となる文芸部同級生の直井さんと、これからどう2人が影響しあっていくのか、とっても楽しみです。
Posted by ブクログ
前作『ソラモリさんとわたし』の続編。
はんださんの文章は瑞々しくて、心をぎゅっと掴んでくる。会話や感情の表現が見事。
特に私の琴線に触れた言葉、シーンはこちら。
・普段、自分が興味のないことに触れてみると、心の畑が広がって、収穫量が増える。発想の幅が広がる。(ソラモリさんの言葉)
・小学6年生の時に作った絵本が成功だと言う唯ちゃんと、失敗だという美話。中学校に上がっても、「あのときどうすればよかったか考えてる」という美話に、「すごい!応援したい!」と本気で感激する唯ちゃんが愛おしい。
ソラモリさんと美話ちゃんの今後の話も読んでみたい。続編が出ることを期待しています!