【感想・ネタバレ】アラビアの医術のレビュー

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Posted by ブクログ

科学と宗教って相反する時があって(エデンの園と進化論みたいな)、西アジアはめっちゃ科学が発達してみんな勉強家な面と、根強いアッラーの教えが共存している地域なんだよね。特に医術って生命に関することだから、微妙なところじゃん。興味深い!

アラブ地方では、病気はジンとか邪視のせいだ、と言われ、治るも治らないも神の一存という考え方もある一方、おまじないだけじゃなくて、効果のある薬草やお酒?なんかの研究から、次第に医術は発展してきた。ギリシアは別として、中世ヨーロッパがかなり荒治療を行っていた頃から、症例や効果をコツコツまとめ、医学書を作ってきたイスラムの皆さん。やっぱすごい!万能薬のテリアカは、なんと日本まで渡ってきたらしいよ!

医者はお金持ちに仕える仕事だったから、資金も豊富だし、研究も執筆も盛んだったんだろうね。民間ではやっぱり、アッラーの思し召しと身を委ねる方が多かったのだろうか。薬屋さんは街角にもいたみたいね。

著者はかなりの読書家だったらしい。文章はとても読みやすく、内容もエピソードをまとめた形でとっつきやすい。西アジアって日本人にはなかなか遠い世界だと思うんだけど、これくらいの本から攻めてみると良さそう。

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2021年03月07日

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