【感想・ネタバレ】1100日間の葛藤 新型コロナ・パンデミック、専門家たちの記録のレビュー

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Posted by ブクログ

ネタバレ

社会は許容できる死亡者数を決められるか…。
あまりにも重い提言だ。どうしても出せなかったとはいえ、こんなことを検討しなくてはならないほど逼迫した状況を3年も戦い続けてくれた専門家の皆さんにまずは感謝したい、と本書を読んで思った。

誰も最も最良と言える確かな判断を出来ない状況の中で、時には怒鳴り合いながら六時間以上も話し合うのはものすごい精神力や忍耐や体力も必要だったことと思う。
そしてこれだけ詳細なデータややり取りを残しておくこと自体も必要とはいえ大変な作業量だったことと思う。
よくぞこれだけの文章にまとめられたものだと思う。
著者は常に矢面に立たされる立場だったことから世間から批判されることも多かったと思う。
本書には感情表現はほぼなかったけれど(あえて記録に徹しようとする本書の著者のスタンスだったのでしょう)記録を掘り起こして書きながら、その時の辛さが耐え難かったことを思い出されたりしたこともそれはそれは多くあっただろうと文のあちこちで推察させられた。

まだコロナは収束していっているとはとても言えないけれど、何十年後かにこの本の記録の価値を今以上に見直さなくてはならない時は必ず来ると思う。
それは今のコロナ禍が終息を迎えたときかもしれないし(終息、するだろうか?)、新たなパンデミックに見舞われたときかもしれない。

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2024年04月20日

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