あらすじ
【電子版巻末には細居美恵子先生によるカバー用イラストをそのまま収録!】
吉祥寺のパン屋には、何でも解決してくれる魔女がいるという噂がある。
大学生の凜弥(りんや)は、今日も魔女の加賀見(かがみ)に想いを寄せながらパン屋「ベーカリー・ソルシエール」に通う日々。
ある日、加賀見の旧友であり俳優の光雅(こうが)が店に現れ、10年ぶりの再会に。光雅から持ち込まれた相談は「自宅に脅迫文が届いた」というもの。
思いがけない恋のライバル登場(!?)に困惑しつつも、凜弥と加賀見で相談の謎を解くことに。
光雅と関わる中で、加賀見の過去や忘れられないパンの味の謎に迫っていく――。
魔女の過去と思い出の味・パストラミサンドの秘密を巡る、グルメ&ミステリー待望の続編!
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Posted by ブクログ
凛弥にとって恋のライバル登場かと身構えていたら、まさかまさか「そっちの恋」のライバルか!と最後に驚かされた。
まだはっきりとした自覚にまでは至らないにしても、いやまさか、まさか、加賀見さんが……詳しくは本編にて。
今回もパン屋の魔女の推理はキレッキレ。
一方で凛弥の直感による本筋を見通す発言もかなりのもの。
知識があって推理力も確かな魔女も、思い込みや先入観で真実から遠ざかってしまうことも自覚済み。
その欠点を補うのが凛弥、本当にいい相棒だと思う。
今回はYouTuberという現代的なネタを扱っていたり、加賀見さんの過去に関わる話やキャラが出てきたりと話の広がりや深みを感じた。
それに前回とは違う加賀見さんの演技を見られたのも感慨深かった。
パン屋としても探偵役としても優れているのに、役者としても本当に優れているからなあ、彼女。
そんな彼女でもまだ自覚しきらないものがあるなんて面白い展開。
そして様々なキャラから「鈍い」判定をくらう某キャラよ。
がんばれ……!
案外きみの春は近いぞ!