あらすじ
実りの秋。人気役者の甥で、美男と評判の喜八が仕切る芝居茶屋かささぎでは、秋なすにしめじ舞茸、新生姜など、滋味あふれる食材を豊富に使った料理で客をもてなしている。そんな折、下総から江戸遊山にやってきた、お菊という美女と冴えない大男という二人連れがいた。そのお菊に、店内に居合わせた久作と名乗る男が菊若水という化粧水を買わないかと持ち掛ける。喜八は、久作の商いの仕方が気になって……。料理と芝居、そしてかささぎを舞台に巻き起こる人間模様と、三度楽しめる大人気時代小説シリーズ、第五作!
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Posted by ブクログ
菊花ちらしは5作目です。
まとまりがよくテンポもあって 読みやすかったです。
このカササギのお料理で感心するのは
魚とか 湯葉 とかそういうものは使ってない。
野菜 きのことかで 献立をたてている。
庶民の行く芝居茶屋
高い材料は使わず 献立をたてています。
菊花ちらしもですが 芋名月と栗名月
どちらも食べてみたいですね!
現代でもありそうな いい男が化粧水を売る。
これは引っかかりそう!
そして鬼勘が なんか段々いい人に見えてくる。
喜八と弥助のいい男コンビの お芝居も
見てみたくなりました。
続編は出ないのかな?
でたら読みたいものです。
Posted by ブクログ
シリーズ5作目。季節は秋。
若い女性客に化粧水を売りつける若い男性が現れます。
特に悪いことしてるわけじゃないけど、何か引っかかる…
友達を紹介してくれたら10文引くとなんかマルチ商法みたいだなと思って読んでました。また、お得意様になりそうな客とデートって、若い女性から金を巻き上げるホストみたいだなと思いました。
ただ、久作や新之丞の他人を妬む気持ちや腐ってしまう気持ちはよくわかります。
私も上手くいかないと上手くいってる人が妬ましいし、自分だけ損しているような気持ちになります。周りと比べちゃいます。
今回はお料理が一層美味しそうでした。
芋名月御膳、栗名月御膳どっちがいいかな…。
見た目はやっぱり栗だと思うし栗餡ぜったい旨いと思うんですが、里芋のほくほくも好きなので芋名月にします!
この本の世界に行きたい…喜八と弥助に会いたい。私もキャーっていいたい。
というか、やはり危惧していた感じになりましたね。執事喫茶みたいになってきた。
おあささん実在してたら間違いなくヲタク。
5作目なので、喜八も慣れたもので
鬼勘「協力してくれ」
喜八「それって、俺たちを利用するやつですか」
って会話にふふってなりました。
最後に謎の美魔女(死語)が出てきましたが、なんなんでしょうね。
ちょっと怖い。黒幕かな。
Posted by ブクログ
篠先生のこのシリーズは、とにかく食欲をそそる作品です。時節がまさに食欲の秋だけに食材も美味しそうなものばかり。里芋を揚げたものなんかは作ってみたくなるような表現です。
喜八さんと鬼勘との関係が少し緩和したのかと思っていたら前巻が未読でした。
Posted by ブクログ
シリーズ第五作。
人気役者の甥の喜八と幼馴染みの弥助は一緒に「芝居茶屋かささぎ」で接客として働いている。二人とも色男だが、役者には興味がなく、このかささぎを少しでも大きくしたい一心で料理の献立を日々考えている。
昔の人は季節の変わり目を大切にし、無病息災を願い、邪気を祓う行事を大切にする。今回は中秋と菊の節句にちなんだ献立だ。旬な食材を使いどれも美味しそうなものばかり。
そんな二人の店に訪れるお客が悪事を働く。そして人助けのために一日限りのお芝居をする事でその悪事を暴いていく。
難しい言い回しがなく、現代言葉なので、とても読みやすい作品。初めて時代小説に触れる人にもお勧めです。