あらすじ
日常生活やビジネスに必要なことはすべて「戦術」に詰まっている! 本書は、元自衛隊作戦参謀である著者が、自ら考案した本格戦術シミュレーション60題を通して、「戦いに勝つための9原則」[(1)「目標の原則」 (2)「統一の原則」 (3)「主導の原則」 (4)「集中の原則」 (5)「奇襲の原則」 (6)「機動の原則」 (7)「経済の原則」 (8)「簡明の原則」 (9)「警戒の原則」]を解説したものである。「戦術」は決して特殊な知識ではない。人間社会やビジネスの世界において、かなり有効な要素を含んでいる。「他人と意見が食い違った場合、どうしたらいいのか」といった日常生活で出合う出来事から、「勝つための目標をどう立てるのか」「急激な戦況の変化にはどう対応するか」などビジネス上の問題まで「戦術」はあらゆる状況・場面に応用が利く。現場は刻々変化している。普通に行動したことが戦機を生んだり、危機を招いたりする。冷静に分析しながら的確な判断力が身につく本。
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Posted by ブクログ
全体通して、戦いの基本は総力・持久戦でなく、優れた戦術と指揮による奇襲分断流言籠絡陽動といった方にあることを学んだのが大きい。本を読めるひとにおいては、ビジネス書としても十分優れている。
Posted by ブクログ
・軍隊の基本用語(中隊、大隊、連隊、旅団、師団とはなにか等)
・セオリーとなる戦術(障害は敵に遠く渡れ、等)
・戦いの原則(フラー少将による9原則)
を一般向けに解説。
また、架空の戦場を舞台としたケーススタディを通して、どう指揮を行うかといった問も用意されていて当事者意識を感じながら判断できるのはおもしろい。
印象に残ったのは以下。
・軍隊の階級の意義は「命令違反するときを判断できる者に与えられている。規則通り、命令通りするだけであれば将校ではなく、兵士」となっている
→軍隊は命令が絶対だと思っていたので、意外だった。
・ロンメル元帥いわく「戦闘においては、いかなる場合においても”大胆な案”を採用せよ。大胆な案は一か八かの案とは異なる。大胆な案は、最悪の事態における代替案をもち、それに転換できる予備を保有していることである」
→プロジェクトマネジメントとつながること多いと思った。リスクマネジメントとして。
Posted by ブクログ
"著者は元自衛隊陸将補であった松村さん。実際の戦争状態での軍隊を指揮するセオリーを紹介している。こうした地形の場合、どこに部隊を集めるべきか?あるいは2つに分散しておくべきか?こうした問いかけに指揮官は敵の動きを予想して作戦を練る。得られる情報は100%には絶対にならない。半分でも事実をわかれば御の字。少ない情報から指揮命令を的確に行うのが指揮官だ。
相当な胆力が必要。
こうしたシミュレーションをし続けることで、ビジネスの現場でも応用できる。
時間をいかに有効に使うか、ビジネスも時間の奪い合いだ。
先手を打って、相手にすきを見せずに上手に進めばきっと良い結果が導き出せるであろう。"
Posted by ブクログ
前半は戦術・指揮の基本用語の説明や簡単な演習、後半では盆地戦闘、島嶼戦闘の本格的なシミュレーションで構成されている。妥協のない内容で難しかったが、どういう順序で考えて部隊を動かすのかということはなんとなくであるが分かった。しっかりと理解し、身に付けるためには繰り返し読む必要がありそうだ。
Posted by ブクログ
演習問題を解きながら戦術が学べる…って感じの本です。これの戦国時代バージョンが読みたいな〜w 私は正答率七割以下だったのできっと生き残れないだろうな〜…
Posted by ブクログ
好きな人向け・・・。
と思ったが、読後には考え方、物事の見方が変わったことに驚く。
目的指向というか、目標や手段に大して冷静になれる。
どのような筋道や置かれている状況を分析しようとする努力が
わき起こっている自分。内容は完全に軍事的な衝突でいう分野の
話だけど、人の営み&過去の歴史の見返し・心理から産まれてる
分析方法なので、説得力がある。
ビジネス書としてオススメ、比較的時間に余裕があるときの頭の体操。
直接的な処方箋を求めている人には向いてない。
これが標準的な思考回路になれていくと、非常に頑強な頭脳に
なれると思われる。
Posted by ブクログ
戦争で使う具体的な戦術が詳しく記述されている。これを現代のビジネスに役立たせるにはどうすれば良いか。
私にはそこまで読み取ることが今回は出来なかった。もう一度読み直したい。
Posted by ブクログ
strategy研究をレビューするときに買った本だろう。軍事面の話。表紙は往年の名ゲーム「大戦略」だな。SLGでまともにやりこんだのは信長の野望だったので,現代戦のはよく分からない。戦術や戦略に関する知識はゲーミフィケーションやシミュレーションを重ねた方が定着しやすいと思われる。
Posted by ブクログ
序章は部隊、兵種、陣形などの基本的な用語の説明だが、本題は中盤からの戦闘の演習問題。川はどこから渡るのか、川岸の防御地点はどこか、曲道のどこで布陣するか、隘路での戦闘における注意点とは、主火力をどこに配置すべきか、などなど、シミュレーションゲームをやったことのある人間ならば想像力を膨らませながら楽しめる。状況の説明不足も結構あるような気がするが、自分の間違えた解答に対する解説には納得できるものが多く、勉強になる。ただ、後半の長文問題は、多数の印象に残らない固有名詞を使って延々と状況が語らられるので、理解しにくいことこのうえなく、残念。題材は良いので、同類他書も読んでいきたい。
Posted by ブクログ
三択から四択の演習問題をこなしながら、
サブタイトル通り『命令の与え方・集団の動かし方』
について読み解いていく。
ちなみに私の解答はほぼ最悪だ。
私が戦の天才ではないことだけはわかった。
一軍の将だったならば、
たくさんの兵が犠牲になっただろうなー。
なんとなく表紙がアドバンスド大戦略なのか吉。
Posted by ブクログ
図面がね……分かりにくくて。いや、私が単に「地図の読めない女」だけなのだが。
しばらく寝かせて再読の時は、掲載されている地図をコピーして、分かりやすいものにしてみようと思う。
戦場の状況をメモしながら。
そういう意味では★3。あと、変にビジネスシーン入れなくていい。
そんなもの目当てに読むなら、ビジネス本でも読めばいいのだ。
Posted by ブクログ
まさに戦術のための一冊であった。実際の自衛官が書いたため非常に細かく、専門的な内容となっていた。一問一答形式や後半の実戦を想定した演習問題などなかなか面白い内容だった。しかし、冒頭でビジネスにもつながると謳っていたがそうでもないなというのが感想である。後半の実践演習は是非地図をコピーし、コマを用意して、動かしながら読みたい。どんどんやややこしくなる(笑)