【感想・ネタバレ】仏教の正統と異端 パーリ・コスモポリスの成立のレビュー

あらすじ

「大乗仏教」でもなく、「上座部仏教」でもない――
サンスクリット語からパーリ語へ
「聖なる」言語の転換から描きなおす新たな仏教史

インドからスリランカ、そして東南アジアに伝わった「上座部仏教」と、日本にも伝わった「大乗仏教」という図式は近代が作りだした二分法であった。近代の分類概念を克服し、サンスクリット語とパーリ語をめぐるダイナミックなネットワークの実態から仏教史の新しい展開を切りひらく。


【主要目次】
序章 聖なる言語の国際空間

I 不在の中心
第1章 仏教に「正統と異端」はあるのか?
第2章 インド仏典の多元的伝承――部派と大乗
第3章 サンスクリット・コスモポリスの仏教

II 中心と周縁
第4章 スリランカにおける史書の誕生
第5章 パーリ語原理主義
第6章 ブッダゴーサが示す仏教の未来

III 周縁の正統
第7章 正史の王権論――「教え」と「異端」
第8章 パーリ・コスモポリスの形成
第9章 近代における「大乗仏教」と「上座部仏教」の創造

結論 神々の言葉からブッダの言葉へ

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Posted by ブクログ

ネタバレ

この本はものすごく面白いです!インド、スリランカの仏教を国際政治、内政の視点から見ていくというのはありそうであまりなかったのではないでしょうか。

私も今年スリランカに行く予定でしたのでこれはものすごくありがたい本でした。とにかく盛りだくさんで刺激的な内容だらけです。読み始めは少し込み入った話や仏教初学者の方にとっては厳しい内容もありますが、途中からはスリランカの歴史パートに入り一気に読みやすくなります。

これはぜひぜひおすすめしたい一冊です。いや~面白い本でした!ぜひ手に取ってみてはいかがでしょうか。

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2024年08月23日

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