あらすじ
視覚でひらめく驚きの思考力 『自閉症の脳を読み解く』著者の集大成
アインシュタイン、イーロン・マスク、スピルバーグ……
視覚思考タイプの成功例に見る才能の活かし方
写真のように精緻な記憶、細部まで正確に再現するシミュレーション、視覚イメージを駆使した推測――特異な能力をもつ視覚思考者の脳はどのようにはたらくのか。一般的な言語思考者とどのように違うのか。多様な思考タイプが協力しあうことの大切さとは?
自身も視覚思考者の著者が多くの実例や最新研究をもとに、ものづくり、ビジネス、教育に革新をもたらす新たな才能の世界を示す。
【内容】
はじめに 「視覚思考」とは何か
第1章 視覚思考者の世界――頭の中の「絵」で考える人びと
第2章 ふるい落とされる子どもたち――テストではわからない才能
第3章 優れた技術者はどこに?――視覚思考を社会に活かす
第4章 補い合う脳――コラボレーションから生まれる独創性
第5章 天才と脳の多様性――視覚思考と特異な才能が結びつくとき
第6章 視覚思考で災害を防ぐ――インフラ管理から飛行機事故の防止まで
第7章 動物も思考する――視覚思考との共通点
おわりに 視覚思考者の能力を伸ばすために
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Posted by ブクログ
5章まで読んだ
自分が製図の授業で挫折した理由がわかった気がした、言語で考える派らしい
設計できる人は、いま目の前にない、たとえば自宅玄関の色や形を言える、ほんとうかな?
Posted by ブクログ
ビジュアルシンカーにもタイプがあり、その特徴が具体的だったので、分かりやすかった。
ocdになった時(今は寛解し普通に暮らしてる)、症状が主にビジュアルで表れたことを思い出した。
前述のような症状も、恐らく人によっては発症したりするので、ビジュアルシンカーであることは良し悪し。いい方に使えば仕事になるが、悪い方に傾くと辛い。
脳の構造がビジュアル優位なので、情報処理速度がテキスト優位より、瞬時にキャッチする情報量が多く、また早いため(テキストは文字のみだが、画像だと色、形、奥行き、配置、雰囲気、質感などを見た瞬間に処理)、自身による情報処理のコントロールが難しく、疲れやすい。
だが、自分を理解するのにこの本は役に立った。
Posted by ブクログ
価値観が変わる!私は多分ビジュアルシンカーなので、逆に言語思考がいることに驚いた。「相手の言ってることが意味がわからない。」と、お互い思ってるだろう人とバトルしたばかりなので、実感とともに読めたのがよかった。
Posted by ブクログ
【脳の多様性を考える】
動物科学者として活躍する著者が、自身の体験も基に、脳の多様性を伝える本。
著者自身は、4歳まで言葉が出ない子どもだったという。今では自閉スペクトラム症(ASD)と診断されるけれど、それが脳のしくみとして何を意味しているのか、
とても興味深い視点でした。
ノーム・チョムスキーは、言語は、とくに文法は、人間に生まれつき備わっている、としたが、
生後数年間言葉を話せなかった著者には、そうとは思えない。
今日の人間社会の主要コミュニケーションツールは言語であるけれども、
実はそれ以外もあるということに迫ります。
・脳の多様性、Neurodiveristyについて。
著者は、思考時の脳の使い方を、言語思考、視覚思考、と大きく分類し、
資格志向についてさらに、
物質視覚、と空間視覚、二分類しています。
これらは白黒別れるというよりもグラデーションです。
イメージで考える右脳タイプ、言葉で考える左脳タイプ、という話はよくありますが、
イメージ思考の中も分類できる、という視点は初でした。
そして皆、もともと言語を習得する5歳ぐらいまでは、言語思考よりも視覚思考が強いと考えられ、成長の過程で、言葉がイメージを覆い隠していく、ともいえると。
一般的な質問や抽象的な考え方が得意な空間視覚思考者に対し、
具体的なもののイメージを思い浮かべて考える物体思考。
前者は 音楽、数学、プログラミング系に長ける人が多いそうですが、
後者はデザイナーや工学士、職人などモノづくり派。
前者がトップダウンの演繹的なとらえ方が得意である一方、
後者はボトムダウンで、具体例から帰納的に理解する。
読者自身も、読んでいて自分の思考の仕方をあらためて考えさせられるかと思います。
言語思考に秀でている人は
ビジネス、売込みなどに長けている人ともいえます。
動物科学者の著者は、
動物の思考についても触れています。
言語は使わなくても、お互いにコミュニケーションをとっている動物も多くいます。
非言語思考の脳を持つ人間は、非言語思考の動物界について理解を深めることにも長けています。
・時代・社会について
言語化能力がかなり重要視される時代・社会で、非言語的思考の人が、障害、としてレッテルを貼られる社会。
国境や領域を超えたつながりの中で個々人が自分をどう伝えていくかが自分の存在意義にもかかわるような社会で、
言語はとても強いと改めて思いました。
著者はまず、教育の場においても物体視覚思考者の居場所がなくなっている点を指摘します。
多重知能理論を唱えたハワード・ガートナーは、
今日の教育制度は、強みがテストの方法に合わない人にとって不利になる、と論じていて、
より複雑な代数の理解を求められる高校数学でつまずき、ふるい落とされてしまう若者が多くいる現状から、アンドリュー・ハッカーは2012年に「代数は必要か」という論稿を出しました。
働く場、産業においても、偏重があるとのことです。
ユージーン・S・ファーガソンは1977年に、「設計者の創造的思考は、大半が非言語」であると論じ、2002年には「技術が数学的に表現できない知識」からかけ離れてしまったことを述べています。
たしかに、計算機の発展が進む今日。
プログラミング思考、パターン化の思考が、
言語化に加えて重要スキルとされる。
著者は、非言語の創造的思考が、アメリカで軽視されていることこそが、の製造業の危機に警鐘を鳴らしています。
製造の海外外注は、技術屋の能力の空洞化、という人のレベルでも起こっていることなのだと知る。
また、インフラや設備といった、物理的なもののリスクマネジメントにも、
物質視覚思考者が果たす役割は無視できないとします。
なぜなら、物質視覚思考者にとって、災難は抽象的ではないから。
津波で非常用ディーゼル発電機が1台を除き破壊され、冷却装置の機能不全になった福島第一原発にも触れられています。
最近また、いくつかの原発に20年使用延長の承認が下りたようですが、
これは抽象論ではなく、実際の技術専門家が判断していることを祈ります。
サイバー攻撃のリスクについても述べられていて、デジタルや抽象的な議論への依存に警鐘を鳴らしています。
脳の多様性を尊重する社会を作り、技術の空洞化を防ぐにはどうすればいいか。
教育、職業訓練・育成制度の改革、
それに加え、
一流企業が率先して、多様な脳を持つ人材を採用することも推奨していました。
・偉業・天才について。
過去の発明家が視覚思考の脳を持っていたこと。そして、
これまでの偉業が複数の脳のコラボレーションで生まれていることが紹介されていました。
建築物、ヒエログリフの解読、NASAアポロミッションに必須だった開発、などなど、
異なる脳が互いに関わり合い、受け入れあうことで多くの可能性が広がる。
そして企業も組織も多様な脳を集めて取り組むことは強みになる。
天才自身も脳の多様性とかかわる。
とくに、複数の視覚思考に秀でている人はまれで、
物質思考と空間志向の双方に抜きんでていたと考えられる天才たちが紹介されていました。
ミケランジェロ、スピルバーグ ピカソ ディスクレシア、エジソン、ゲイツ、マスク、アインシュタイン…
中退するのにも意味があったのですね。
ちなみにスティーブ・ジョブズは、言語思考にも長けていたようですが、
ちょっと分類が複雑ですね。
生まれ可育ちか、と問うと、主に生まれつき、の話をしているようにも感じますが、
著者は、環境に影響を受けやすい脳の機能もある、と言っています。
脳の動き方は人によりばらつきがあること、各々が自分の脳について理解することで自分に合った役割を果たせる可能性が感じられました。
Posted by ブクログ
まったくイメージが浮かんで、そのイメージが立体的で動いている・ズームアップしてさらにそこがまた立体的に動いている、というとらえ方のできるもの(たとえばエンジンとか)と、たとえば法律のように文章で、その理屈みたいなところを追い込んでいくものと、ありますよね。なんか考え方というよりは得意な対象が違うんじゃないか、という気もしたり。ただ、確かに前者が得意な人は評価されにくい、という面はあるように思う。特に日本は目に見えないものが評価されない(テストでいい点を取るとか、受け答えがはっきりしているとかが評価され、ものをすぐ直すことができるとか改良できるというようなことが評価されない)傾向がとてもあると感じる。それを変える一石となるといいと思う。
Posted by ブクログ
ゆる言語学ラジオでこの本を知り読みました。この本に出会うまでは自分と他人との思考の仕方が違うなどと考えたこともありませんでした。本を読んでいくうちに自分がビジュアルシンカー的一端も持っているのだと気づくことができ、世界には自分以上にビジュアルで思考している人も存在するのだとさまざまな症例を見て感じました。後半につれて症例などの話が多くなってはきますが、作者の視点を通してさまざまな事象を考察していく様はとてもおもしろかったです。
Posted by ブクログ
価値観とかじゃなくて、OS部分の『考え方の違い』
言葉を持たない動物がビジュアルシンカー、なるほど。
自閉症の人なんかは違う思考をしているし、口が上手い人が社会でうまくやっていけてるだけ
Posted by ブクログ
主観も織り交ぜたスピーチ用のメモなので必ずしも本の内容に即しません。
本はとても面白かったので気になったら読むのがいいと思います。
ご参考までに。
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「ビジュアル・シンカーの脳」
あなたは、物事を考える時、
言葉で考えてますか?
絵で考えてますか?
というお話。
言葉で考える人にとっては、
絵で考える?そんなわけないだろ。と思われるかもしれない。
逆に、え?絵で考えてないの?って思う人もいるかもしれない。
これ、多くの人はどっちも持っている性質のように思うので、どっちの傾向が強いか。という話かもしれない。
ただ、誰しもみんな自分と同じように物を考えているだろうと思っていて、
自分と違う考え方をしてる人がいるということはなかなか想像できない。
だからびっくりする。
言語思考に特化した人は、あらゆることが言葉にできるし、言葉にするということが考えるということで、言葉にちゃんとできないのは考えが足りないのだと感じる。
視覚思考に偏った人(ビジュアルシンカー)は、絵で考えているので、むしろ言葉は不完全なものだと思っている。頭の中が見せられたらそれがいちばんいい。いつも頭に浮かんだ絵を言葉で説明するけど、完璧じゃない。説明したところでどうせ全部は表現できないし、意味変わっちゃうし。
途中で諦めて、結果、言葉足らずになる。
この特性もあって、ビジュアルシンカーは学校教育からはあまり評価されにくい。言語習得前の幼児はみんなビジュアルシンカーだけど、学校教育によって言語を獲得していく。今の学校教育は極論すると言語思考を身につけるためのもので、「賢い人」とは言語思考者の上位層になる。
つまり、この世界のルールは言語思考者によって作られているとも言える。
ビジュアルシンカーが生きづらさを感じるのはここに原因がある。
よく広告クリエイティブの現場でも、巨匠のクリエイターに「イメージできない!やりなおし!」と怒られて、高学歴であるはずのプロデューサー陣が途方に暮れる。という場面があるけど、あれは思考方法の違いによるものだと考えると理解しやすい。イメージできない抽象概念をそのまま伝えられても、ビジュアルシンカーは混乱する。しかし高度な言語思考者はまさか相手が本当に頭の中に絵を思い浮かべようとしているなどとは考えておらず、言葉を尽くして概念で説明しようとする。結果溝は埋まらない。
ビジュアルシンカーに極端に偏った人、言語習得が困難な特性を持っていたりする人は、現代社会では自閉症スペクトラムあるいはアスペルガー症候群と診断されることも多い。
しかし、実は有能なデザイナーやエンジニア、発明家、経営者にこの特性を持つ人は多く、イーロン・マクスもアスペルガーを公表しているし、アインシュタインもアスペルガーだったと言われている。
IKEAの創業者イングヴァル・カンプラードはディスクレシア(読み書きが困難)だそうで、IKEAの組み立て説明書が絵だけで構成されているのはこのためだが、その独自の経営手腕で世界長者7位にまでなった。
このように、完成図が思い描けるビジュアルシンカーは、設計者・危機管理者・発明家・クリエイターに優位な特性を持っているが、学校教育の中では埋もれてしまい、その才能の発見が遅れている。
これからのアウトカムが問われる時代、教育にはビジュアルシンカーを教育する枠組みが必要なのだ。
言語思考者と、視覚思考者、どちらが優れているということではなく、
協業することで成果が出やすいと言われる。
スティーブジョブスとウォズニアックのように。
お互いを尊重し、ともに補いながら進んでいくのが制作の仕事なのかもしれない。
言語とビジュアルの高みを目指して。
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と、いいつつ、この手の本をまるっと鵜呑みにするのも懸命な態度とはいえないので、そこはご留意されたし。
おんもしれー!って思ってエネルギーもらっとけばいいのとりあえずは。
Posted by ブクログ
ニューロティピカルや定型発達の話題に関しては最近触れたばかりなのもあって
内容としては読み込みやすく、序盤の「視覚思考」という概念提示に関しては、筆者の体験談にあるように然様なものが存在するのかと考えを改めさせられる感はあった。
後半に至るにつれ、思考形式の違いを受け入れたうえでの教育の在り方や人材の活用法というった部分については、提言に過ぎないとはいえ理想主義的で手前味噌にも思える。
Posted by ブクログ
言語ではなく画像で物事を思考する視覚思考者(ビジュアルシンカー)の脳の仕組みや特徴について論じた本。言語思考と視覚思考の間のスペクトラムという尺度を提示することで、多様性とは何か?社会とはどうあるべきか?を考えるヒントを与えてくれる。
Posted by ブクログ
人間の思考方法は、言語だけではない。
一般論として、それは受け入れられる。
だが、ではそれ以外の方法はどんなものなのか、それこそイメージができない。
そこで、本書を読むことにした。
著者は動物行動学者で、家畜の施設などの設計にも携わってきた人。
ご自身もビジュアル・シンカーで、かつASDの当事者でもある。
本書は、多くの研究を引用しながら書かれているが、当事者研究の様相を帯びる。
特に物体資格志向の人の考え方がどのようかというのを、言葉で伝えようとしているのが私は貴重だと思う。
さて、本書の問題意識は、アメリカのものづくりの衰退にある。
産業構造の変化で、製造の拠点は今やすべて海外に移ってしまった。
そのため、アメリカ国内では、ものづくりや修理のスキルを持った人もどんどん減っていて、新たに育てられることもない。
その結果、アメリカ全国で保守点検ができなくなっている。
特にインフラの老朽化については深刻だ。
2022年に起きたカリフォルニアの大規模な山火事も、本書によれば、電力会社の送電線の保守不全が原因だったとのこと。
ん?
これはアメリカのこと?
日本でも、現在進行形で同じことが起きているのでは?
さて、本書のテーマの視覚思考のこと。
言語思考と視覚思考があり、さらに後者は「物体視覚思考」と「空間視覚志向」がある。
これらは脳の特性であり、スペクトラム状なのだそうだ。
だから、複数のタイプの混成型というのもありうるらしい。
物体視覚志向とは、世界を写真のように見る人のこと。
画家、デザイナーの他、建築家、発明家、商売人などに多いという。
一方、空間視覚志向とは、世界をパターン化したり、コード化したりして、抽象化する力が強い人。
数学者、プログラマーなどがこれに該当する。
筆者は物体視覚思考者で、ある機構がどのようにはたらくか、どう壊れるかが、映像を見るようにわかるという。
もっとも、それは、これまでにいろいろな物を手にし、設計図などの資料と粘り強く結びつけるなどの学習あってのこと。
そして、これまでに学んできたものが頭の中に蓄積し、役立てられるようになっていくのだそうだ。
いかに物体視覚思考の特性があっても、何もしないでこのような考え方ができるわけではない。
そこでやはり重要になるのは教育。
学校や現代社会では、言語と抽象思考に価値が置かれ、本書でいう物体視覚思考者は、早い段階で落ちこぼれてしまうことが多い、という。
筆者は自分の経験から、このタイプの人には、社会見学や、実物をふれ、手を動かしながら学ぶ、実践的な教育が望ましいと述べている。
この辺りは、日本も同じだろうと思われ、アメリカの状況を述べているとはとても思えない話だった。
また、異なる思考タイプの人が協力することで、良い成果が上がるとも言っている。
その例として、GoogleChromeのユーザー・インターフェイスの話があった。
プログラマは空間思考タイプの人が多く、美しいコードやプログラミングを書くことに情熱を注ぐことがある。
しかし、それだけではいいアプリにはならない。
白い画面に検索窓がひとつだけあるGoogleの画面は、使う人がそこに入力すればよいことを、一目で伝えている。
これは、ユーザーがどう行動するかを目に見えるように想定できる物体視覚思考者がいたためだ、と筆者は考えている(実際にいたかどうかはわからない)。
物体視覚というのは、物理的な物だけに働くものではないのか、と驚く。
と同時に、それなら某MS社には、きっと物体視覚思考者が少ないのかも、なんて思ったりする。
(なぜTeamsはあんなにめんどくさいんだろう?)
IT関連では、サイバー攻撃への備えについても提言していた。
コンピュータで完結するシステムを作らないことの重要性は、技術音痴の自分にもよくわかった。
例えば、水道に化学物質を加えるシステムをコンピュータに制御させるにも、バルブそのものの口径を小さくしておけば、万が一ハッカーに乗っ取られても、被害を小さくすることができる。
致命的な障害につながりかねない部分は、旧来型の、物理的に動かさないといけない制御方法を残すということだ。
すべてがブラックボックスに入っている現代社会のもろさを考えさせられる。
Posted by ブクログ
画像視覚思考者と空間視覚思考者。
前者は写真のような映像で世界を切り取り、ものづくりや空間デザインなどが得意。後者は構造やパターンで世界を捉え、数学的思考に優れる。
現代社会は言語思考者に有利な教育体制となっており、視覚思考者はハンディキャップと捉えられることが多い。それによって優れた職人や修理工が育たず、アメリカは工業製品の生産力で中国などに遅れをとりつつある。
身の回りの仕事仲間や友人などを視覚思考者、言語思考者という括りで考えてみると、違った視点で他人を捉えることができて解像度が上がるように感じる。
Posted by ブクログ
視覚思考と言語思考が存在すると言う事実に気づけたのは本書がきっかけ。
ただ、全体的にまとまりがなくて読んでてイライラすることが多かった。
筆者が物体視覚思考者であるなら、図を使って説明して欲しかった。なぜ言語だけで執筆しようと思ったのか謎。
Posted by ブクログ
言語思考型、物体視覚思考型、空間資格思考型
ホワイトカラーの働きが主な今の時代は言語思考型が有利そうで、どちらかというと物体視覚思考型が軽視されそう。
でも、それぞれの個性を知り活かすことが大切
Posted by ブクログ
絵で考える人と言葉で考える人について。著者は絵で考える人。様々な事例で、言葉で考える人が優位な世界になっていることを憂い、絵で考える人ももっと社会で活躍させた方が、未然に防げる事故も多いと言う。
例えば、IKEAの家具の組み立てマニュアルは全て絵で解説されている。私はこれをとても簡潔で分かりやすいと思っていたのだが、言葉で考える人には分かりにくいらしい。それ程に両者の考え方には違いがある。
だけど、世の中はこのIKEAの例とは逆のパターンが多いそうだ。
この本を読んでいると、どうも私の場合は絵で考える頭のようだ。ただ、言葉で考える〜絵で考えるのあいだは両極端に分かれるのではなく、グラデーション(スペクトラム)だそうだ。私は「絵」寄り。言葉がわからないわけじゃない。
こう言う考え方の違いがあると知るだけでも、人を理解するのに役立つと思う。何であの人はあんな行動にでるのか、、など。
後半、事例の羅列がちょっとしんどかったけど、興味深い本でした。
Posted by ブクログ
確かに自分もそうかもと共感したけど、で?
言語思考者より不利なことは実感しているけどどうすればより良い行動が出来そうかまで至らずモヤモヤした。
それこそ言語では無く図や写真で提言すればスッキリしたかも。
Posted by ブクログ
一章と最終書を読めばいいのかな。 途中は事例集。
人の分類定義として、画一的ではなく様々な見方がありということを改めて感じさせてくれる
大事なのは尊重しコラボレーションを生むこと
Posted by ブクログ
文章で考えることの苦手が「ビジュアル・シンカー」が文字だらけの本を書いてしまった本。はじめの部分の考察は興味深かったがその後の事例などは目新しさが少ない一般的な事例もありいいまいち平凡なように思う。。これはおそらくバリバリの「言語思考者」の編集者が大活躍した本のようで、構成が苦手かつ本用の執筆の不慣れな著者を編集者が大きく構成・編集した本によくある特徴。図が全く出てこない本だが、多くを図化し図を読ませるような本にすればもっと独創的になったのではと。
Posted by ブクログ
「本を読むのが遅い」「抽象的な言葉が苦手」「文字だけではイメージできない」
このようにコンプレックスに感じていた私の悩みが、視覚思考型であるがゆえに生じていたものだと気づき少し安心しました。視覚思考型と言語思考型で、文字に対する認識の違いがあることにまず驚きですが、社会が言語思考型に有利になるような仕組みになっていることを知り、世界の見え方が変わりました。
この社会に適応しなければならない一方、それに注力し過ぎずに自分の得意なことをどのように活かすかをちゃんと考える必要があると思いました。
Posted by ブクログ
人間には言語思考者と視覚思考者がいる
両者は完全なる区別があるわけではなくスペクトラムな傾向を示す
また、視覚思考者は物体視覚と空間視覚に分けられ、前者は物理的な機械の組立てを得意とし、後者はプログラム構築などを得意とする
現代社会は教育プログラムなどが言語思考に偏っており視覚思考者を蔑ろにしている傾向が見られると本著は語る
結果として工業的な設計に携わるエンジニアの不足や質の低下を引き起こしているとのこと
視覚思考者を賛美する内容ではなく、思考方法の違いを社会が受け入れて適切に活躍できる場を設けて欲しいというのが主旨
確かにその通りでテスト勉強できる方より形而下で活動できる方は有用
印象に残った文
・遺伝子の構成が複雑なおかけで、人間はさまざまな環境に対応する能力を獲得した。その代償で、わずかな数の人が重度の障害を持つことになる。
・(サヴァン症の方について)右脳はブレーキがきかなくなって超高速で飛ばし、能力がとてつもないレベルに達する。こういう能力は、社会性の欠如や極端な孤独など大きな代償を払って生じることもある。言い方を変えると、並外れたスキルを持つ人は、脳の一部だけで生きている。
Posted by ブクログ
思考を視覚的なイメージで行う視覚思考者の現状について、当事者でもある著者がこれまでの体験や研究から描き上げた良書
言語思考者が優位なこの社会において、視覚思考者は少数派として見向きされず、さらに視覚思考者の多くはASDやADHDなどの知的障害に当てはまるため「まともに」生きることが難しくなっている
だが、最先端の発明や発見は彼らによって行われており、仕事の大きなミスを防ぐためにも彼らの存在は欠かせない
私たちの社会は、「定型発達」の人達だけでは成り立たず、様々な脳が複雑に相互作用している賜物であり、そういう意味で脳は真に多様性をもっていると言える
Posted by ブクログ
人間の思考の形態には言語思考者と視覚思考者がいると提言している。本書はその理論的体系を解説しているわけではなく、そのような思考の多様性がある中で言語思考者が優位な社会であることを指摘し、包括的な社会の構築を提唱している。そのような思考のスタイルの違いは興味深かったが、著者自身が視覚思考者であることもあり、そちら優位の結論前提で話が進んでおり、世の中のあらゆる人物や職業を少数の状況証拠から視覚思考者であるとみなして論が進む点には疑問を持った。
Posted by ブクログ
論文の参考に。
おそらく論文で直接使えるのは1〜3章、あとは視覚思考と言語思考の理解を深めるためのもの
夏休み中にこの本の中で紹介されてる論文読む
Posted by ブクログ
世の中には言語思考者とビジュアルシンカー(視覚思考者)が存在し、ビジュアルシンカーの中には物体視覚思考者と空間視覚思考者の二種類がいる。
自分はこれだな、なんて思いながら読むのが楽しかった。
天才の周りには、それを受容した環境があるという話は、子育てをする身としては気をつけたいところ。
Posted by ブクログ
視覚思考者の脳のプロセスを詳しく解説してくれるものと思って読んだが、実際には成功者の自閉スペクトラム症の紹介や失敗例の列挙に終始しており、思っていたのとの相違があった。
世界中の成功者の自閉スペクトラム症の紹介や、失敗例をビジュアルシンカーならどう捉えるかという事例が多く含まれていた。これらの内容は、特性を理解する上での具体的なプロセスやメカニズムの解説には乏しかった。
また、成功者の一部が自閉スペクトラム症であることを強調する部分や、失敗例の改善点をビジュアルシンカーの視点から述べる部分が多く見られた。しかし、これらの内容は冷静に俯瞰できる状況であれば誰でも言えることであり、特にビジュアルシンカーだからこその視点や洞察が感じられなかった。また、ASD成功者の紹介に関しても、作者自身またはASDを輝かせるための要素に過ぎず、私にとってはあまり意味のない情報に感じられた。「エジソン、ジョブズ、マスクが自分と同じ症状かもしれない!誇らしい!」とはならない。
ビジュアルシンカーの脳のプロセスや特性についての詳細な図解などでの解説を期待していた私にとっては、期待外れの内容であった。
あと、これは個人的なものだが、「イェール大学人気講義 天才 ~その「隠れた習慣」を解き明かす」と平行して読んでいたためどちらも「天才」を取り扱っていたので内容がリンクしてて少し興味深かった。
その意味でも「ビジュアルシンカーは天才が多いんだぜ!」みたいなアピールに余計に思えたのかもしれない。
Posted by ブクログ
うーん、明確なことは言えないんだけど、それぞれの思考者は次のような形なのかな。
・言語思考者:文字/論理で考えるのが得意
・物体視覚思考者:絵で考える…というより、写真や2次元での理解を好む
・空間視覚思考者:空間把握、パターン把握が得意。3次元的な考えを好む
自分は「言語思考者」なので他2つはよく分からないけど、筆者が「違いがすぐ分かる」なんて語ったのは、写真として見比べた時に(間違い探しを見つけるように)違和感を見つけられた、ということだろう。まぁ自分も細かく思い出す時は写真のように思い出すから分からなくもないが…。
思考を言葉にすることが難しいというのは理解できるが、もう少し言語化してくれても良いのになぁ。「ビジュアルシンカーはすごい」を色々なものから引用されても、読者が知りたいのはその思考の流れだと思うんだよね。
まぁ自分と違う思考の流れを知るのはいい機会になったかも。
『目の見えない人は世界をどう見ているのか』の中で、盲目の人が坂道を山の一部と(空間的に)捉えたように、僕らが当たり前と思った世界の見方は全く当たり前ではない…のかもしれない。