あらすじ
21世紀に入り欧米諸国にとって最大の脅威はイスラム勢力だった。だが、欧米がイスラムを理解せず、自分たちの価値観を押しつけようとしたことが、対立をより深刻にしたのは否めない。1400年前に誕生し、いまだに「生きる知恵の体系」として力を持ち、信者を増やし続ける宗教・イスラム。その教えの強さはどこにあるのか。暴力的・自由がない・人権を認めない等、欧米が抱くイメージはなぜ生まれ、どこが間違っているのか。世界の3人に1人がイスラム教徒になる時代の、必須教養としてのイスラム入門。
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Posted by ブクログ
イスラム教と言う馴染みのない宗教を信じている人たちの考え方や様式を理解する事は、西洋的な考えにどっぷりと浸かっている我々にはなかなか難しいです。
イスラムとの分断を引き起こしているのは、西欧社会の自分たちは進んでいると言う思い上がりだけでなく、異なる宗教との考え方の違いや歴史的なものなど、一概に言えない根深い感情のようです。
アイデンティティの重要性が言われる現在では、自分が正しいと思った事が絶対と信じ過ぎるが故に、相手にとってはそれが正しいと感じる事とは限らないと言う、基本的なことを多くの人が忘れている気がします。
自分とは違うパラダイムで生きている人がいると言う事は大変な学びになりました。
Posted by ブクログ
イスラム教についてあんまり知らなかったんだなあと改めて認識した
全てはアッラーに任せるという姿勢や、来世のためにという考え方はすごく魅力的だと思った
Posted by ブクログ
イスラム教は旧約聖書を同じくする宗教の中で最も新しい宗教なので、それ以前の預言者であるモーゼもキリストも認めていますので、他の宗教に対して寛容な宗教なのですが、私たちはイスラム教は排他的な宗教であるかのように思っています。却ってユダヤ教はユダヤ民族の選民意識を、キリスト教は三位一体というキリストを預言者ではなく神と位置付けるという強引さが他の宗教に対して不寛容にしています。
私たちはイスラム教を全く理解していないのに、イスラム教よりはキリスト教の方が正しいという偏見を持っているので、イスラム教徒がなぜ増えているのかも、パレスチナ問題もわかりません。この本はイスラム教のことをとてもわかりやすく説明してくれる良書です。
Posted by ブクログ
イスラム国が猛威を振るっていた頃、メディアの露出が多かった著者による、最近のイスラム教徒についての本。以前テレビで解説を聞いていた頃のように、わかりやすく、非常にフラットに世界を見ている。ただ、入門と謳っているが、ある程度の知識がないと読むのが困難かもしれない。