あらすじ
家具メーカー「入江産業」で秘書として働いている紗英は、新しく顧問となった弁護士との顔合わせの席に現れた男性の姿に驚く。なんと、十年前の思い出の人である律だったのだから。業務をこなしながらも、つい律のことを考えてしまう紗英。そんな中、律をお見送りすることになり紗英は彼と二人きりに……。「俺は忘れないよ。忘れるはずないだろう?」 複雑な感情を抱える紗英だったが、律からなんと私用の電話番号を渡され——!?
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切なくて狂気まじりの愛
作家さん買いです。
そういえば現代モノを初めて読んだような…。
初恋とトラウマと恐怖と切なさがどっさりひとつのボウルにいれられて、美味しく混ざっていくようなお話でした。
最初の方のさえちゃんの気持ちもよくわかるし、そういう事情なら宮川くんの気持ちもわかる気はする。
さえちゃんの優しさや恋心で、不問になった赤面症とかトラウマは、私はたぶん許すまでにけっこうかかるだろうなと思いました。
でもラストは結婚ということになってほっとひと息。
ここに弟が二度とでしゃばってこないことを祈りたくなりました。
あと山田さん、普通にやべーヤツじゃん。怖過ぎる。
きっちり追い払ってくれてよかったです。
あと、ラストの2行がまた大変よかったです!
ふふっとなるし、今後についても希望しかない。
よいお話でした。