あらすじ
安倍元首相暗殺から1年、統一教会と政界、そして山上徹也容疑者の実像を追い続けた著者だから書ける事件の深層とは!
山上はなぜ接見に応じないのか/「なかったことにしたい」勢力/山上に送った四通の手紙/宗教2世との微妙な距離感/統一教会・政治家・メディアの恥ずべき関係性/狙いは本当にテロだったのか/私の責任について/山上からの「回答」/被害者と加害者
(主な内容)
序 章 風化する「統一教会問題」と「なかったことにしたい」勢力
第一章 山上徹也と安倍晋三、鈴木エイトをつなぐ「奇妙な縁」
第二章 銃撃事件後、逮捕された山上が供述した「恨み」
第三章 鑑定留置中の山上徹也に送った手紙
第四章 事件の約一週間前に山上徹也から届いていたメッセージ(前編)
第五章 山上徹也に複雑な思いを抱く「宗教2世」たち
第六章 事件の約一週間前に山上徹也から届いていたメッセージ(後編)
第七章 山上徹也が抱えていた「マグマのような憤り」の正体
第八章 山上徹也は事件前からSOSを発していた
第九章 山上徹也が見た「絶望」の正体
第十章 「統一教会の被害を食い止めた」ために罪が重くなる可能性
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Posted by ブクログ
鈴木エイトさん。山上さんが安倍元首相を暗殺事件で一躍有名になった感がある。
けれど本書を読むと、鈴木エイトさんは遥か前から統一教会について綿密なリサーチをし続けてきたことがよく分かる。
暗殺事件がきっかけとは言え、これは統一教会という宗教団体、そして統一教会と自民党との関わりについて知る、大きなキッカケだと思った。
それが事件と真剣に向き合うための、ひとつの形だと思う。
他のカルト教団がそうであるように、統一協会もまた褒められたところは何一つない。一人の人生を滅ぼすような。異常な献金体制など、読んでいて心底腹が立った。
山上さんというのは、そんな統一協会の被害者であった。安倍元首相とは別に、統一協会と幹部も暗殺しようとしていたということは知らなかった。
そして彼は鈴木エイトさんの書籍を読んでいた。あの暗殺事件の直前に、Twitter で鈴木エイトさんに DM を送っていた。Twitter の仕様の関係上、その DM は届くことがなかったが、もし届いていたら歴史が変わっていたのかもしれない。と思うと、言い方は難しいけど、とてもドラマ的だと思った。
Posted by ブクログ
文体がキレキレで一気に読める。あらゆる支援からこぼれ落ちてしまった山上一家。これを読んでから信田さよ子さんの『家族と国家は共謀する』を思い出した
Posted by ブクログ
統一教会を追い続けてきた鈴木エイト氏による「山上徹也」論考。すれ違いだが凶行の前に実際にやり取りもしており、その掛け違ってしまった引っかかりが著者の想いを深くし、「山上徹也」をより理解しようとさせている。
そして「山上徹也」の叔父があまりに出来た人物で感動。
Posted by ブクログ
鈴木エイト氏が、安倍元総理と統一協会との関連を襲撃事件以前から、追っていたことを知りませんでした。
この襲撃事件をきっかけとして、自民党と統一協会の関係を知りました。
今後の動向を注視していきたいです。
Posted by ブクログ
この本が出版されてから半年ほど経ちましたが、まだ彼に関してはあまり情報がないですね。
私が聞きもらしているだけ?
この作者についても気になります。
忖度とかぶったぎってくれそう。
今の世の中では生きにくくないのかしら?とふと思ってしまいました。
私とは全然違う生き方をされている方。
羨ましいです。
Posted by ブクログ
一貫して統一教会を取材して来た鈴木エイト氏の本作。恥ずかしながら、エイト氏の著作を初めて読ませていただきました。衝撃の事件から一年半、次々と政治家の不正も起こり、安倍晋三襲撃事件もヒトの口にのぼらなくなった今日この頃だが、改めて読んでみると、正直山上被告への同情を覚えます。ずいぶん前から、街頭での怪しい募金活動をしている団体、統一教会=勝共連合ということは知ってはいました。桜田淳子などの合同結婚式が大いに話題になったことも憶えています。エイト氏には引き続き頑張ってこの問題を追求して、世に知らしめて欲しいし、社会の関心が向け続けられ、世論の力で解散まで持っていって欲しいと思います。
暴力では解決しない、しかし、正直この事件がなければ、、、何も明るみには出なかったかも、と考えるとやりきれない思いです。
Posted by ブクログ
こういう本はあまり手に取ったことがないのでなかなか判断しづらいのですが、何とも言えば良いのか、違和感を覚えるのが正直なところ。
対象者本人よりも著者含めた政治家・ジャーナリストなどと自称する人たちに信頼が置けないというか。
ただ、追い詰められた対象者の深みが際立って立ち止まらざるを得ないことを感じただけでも読んで良かったし、それが
ジャーナリストの仕事なのかもなぁと。