【感想・ネタバレ】特捜検察の正体のレビュー

あらすじ

「まさか、特捜検事が相手の話をまともに聞こうとせず、脅しやだましによって、あらかじめ用意した供述調書に無理矢理サインさせるとは思わなかった」(村木厚子・元厚労省事務次官)

村木厚子、角川歴彦、小沢一郎、カルロス・ゴーン、堀江貴文、鈴木宗男らの弁護を担当した、検察が最も恐れる「無罪請負人」が、冤罪を生み出す日本最強の捜査機関の「危険な手口」を詳細に解説する。

手口1 ストーリー優先の証拠集め
手口2 供述調書は検事が「作文」
手口3 別件捜査で相手の弱みをつく
手口4 客観的事実にはあえて目をつむる
手口5 不都合な証拠を隠蔽・改竄・破棄
手口6 マスコミ捜査で犯罪者に仕立てる
手口7 長期勾留で心身ともに追い込む
手口8 家族や部下を人質にして揺さぶる
手口9 ニセ情報を与えて、記憶を捏造


【本書の内容】
はじめに
序 章 特捜事件とはなにか
第一章 修正不可能! 検察官ストーリー強要捜査
第二章 裏司法取引
第三章 「人質司法」という拷問
第四章 マスコミ情報操作で「犯罪者」を作り出す
第五章 裁判所を欺く姑息なテクニック
第六章 特捜検察は変わっていない
第七章 さらなる暴走を食い止めるには
あとがき

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Posted by ブクログ


司法の問題点がしれた。
特捜検察は本当に法曹なのか?
鈴木宗男事件然りIR汚職事件での非人道的な人質司法、調書中心主義、記憶の捏造などはもっと国際社会から批判されていてもおかしくはない。メディアへのリークでの世論誘導は検察だけの責任ではない。検察の調書のストーリーは仮説でしかないのに裁判官が有罪前提の裁判をする(特捜検察への忖度)。特に特捜検察には歪んだ正義感ではなく、冷静に良心に従い全体の奉仕者となるようにして欲しい。

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2025年09月14日

Posted by ブクログ

弘中弁護士。
知らない人はいない弁護士ですね。

すぐ思い浮かぶだけで、カルロスゴーン、ホリエモン、村木厚子、鈴木宗男、小沢一郎氏等の弁護人を務めてきた方。。


(冤罪事件を取り上げた内容という意味で)
やや不適切かもしれませんが、
めっちゃ面白いです。

よく、検察は先ずはストーリーを作り、そのストーリーを完成させるために証拠を作り訴訟手続きを進める、と言われますがさもありなん、と。。

有名な事件における検察側の問題点をわかりやすく解説、指摘した内容で、面白いのですが、こうやって冤罪は作られる的な内容で怖くなってきます。。。

注意点は、グレーな部分での訴訟というのは、裁判官が正しいのか、検察が正しいのか、弁護人が正しいのか微妙ですよね。
したがって、この本の中で取り上げられた事案の全てについて弘中氏の主張が本当に正しいのか、という事は読み手が考えないといけない事ですかね。


本の内容とは直接関係ないのですが、
学生時代、刑法(実体法)の授業が嫌いでした。
(刑事訴訟法(手続法)は好きでしたが)

思うに、構成要件やら違法性やら理論から教える順序とか、ずいぶん昔の判例等を学ばせる教育方法がおかしかったのではないかと。

この本のような、記憶に新しく、話題になった事案をたくさん取り上げた本をまずは読んだ上で、理論に取り組むという順序であればもっと関心を持てたのではないかと思いましたね。


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2023年08月12日

Posted by ブクログ

特捜検察はもちろん、真実を見極められない、見極めようとしない裁判官も恐ろしい

ただ的確な捜査で巨悪な犯人を見逃さない人もいる

操作された情報にメディアが加担するようなことはあってはならないし、真実を報じることが任務である
特捜検察の人権を無視した捜査は即刻やめてほしいが、そんな悪い話ばかりが出回り、真摯に犯罪に向き合う検察官を妨害するようなことはあってはならない

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2025年08月12日

Posted by ブクログ

巨悪に立ち向かう正義の味方。特捜検察の損なイメージは本書でくつがえされるだろう。多くの著名な特捜事件の裁判で無罪を勝ち取った弁護士が明かす特捜検察の手口。

本書を読むと世の中、多くの冤罪に泣き寝入りしてきた人が多かっただろうことが想像され戦慄せざるを得ない。

特にマスコミへの情報リークで犯罪者イメージを植え付ける手法は、自分も含め国民誰もが騙されやすいところだろう。

大山鳴動して鼠一匹の裁判が多いのもチェック機構の働かない特捜検察の弱さなのだろう。

司法改革と検察に悪用されない方法など、未来につながる提言も良い。全否定は、したくないが日本の司法のあり方を考える一助となる作品。

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2024年02月21日

Posted by ブクログ

筆者の弘中惇一郎氏は高名な弁護士である。何冊かご自身が請け負った裁判に関しての著書がある。私は少し前に、「生涯弁護人」という上下2冊に分かれた分厚い著作を面白く読んだ記憶がある。
本作は、特捜検察に対しての批判の書である。ご自身が担当された事件・裁判を題材に、20の観点から特捜検察を批判されている。ただ、題材となっている事件・裁判は、数年前に書かれた「生涯弁護人」と重なる部分が多く、ストーリーを持った読み物としては、前作の「生涯弁護人」ほどの新鮮さ、面白さはない。

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2023年10月27日

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