あらすじ
退職勧奨や解雇はまちがったやり方をすると会社と従業員のどちらも不幸にしてしまいます。また、まちがったやり方をすることによって、会社にとっては多額の和解金や賠償金を支払わなければならなくなる可能性が発生し、従業員にとっても不安を駆り立てられ、ときには精神に疾患をおよぼすこともあります。さらに、まちがったやり方で辞めさせられる従業員は後ろ向きな感情を持ち、自身の今後のキャリアを前向きに積み上げる気持ちになりません。
本書は、退職勧奨を行う会社と退職勧奨を受ける従業員の両者が未来に向かって前向きになれるやり方を解説しております。
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Posted by ブクログ
敬愛する作家である垣根涼介先生の「俺たちに明日はない」という退職勧奨小説があって、退職勧奨のスキームが小説とほぼ同じで面白かった。
法律書でも退職勧奨を扱っていないわけではないが、「過去の裁判例に照らすと〇〇はすべきでない」というネガティブリストになりがち。その点本書は退職勧奨の流れや進め方が具体的に記載されており、既存の書籍の莫大な行間を埋める内容。
使側ではそのまま教本となり、労側では退職勧奨の相談を受けた際の今後の流れの予測や対応策のアドバイスに使える。労働問題の優れた本って労側でも使側でも勉強になるという個人的法則にぴったりあてはまる。良書!