あらすじ
一度しかない16歳の夏、私とママは再び海辺の別荘にやってきた。3年前にあの「事件」が起こった場所だ。ママも私も事件のことは口に出さず、毎日が穏やかに過ぎてゆく。ところが1週間後、私とそっくりの服を着た少女が目の前で殺された。そして次々と届けられる奇怪なメッセージ。誰かが私の命を狙っている……? 『殺人よ、こんにちは』から3年、過去の秘密を胸に抱き、ユキがあの海辺に帰ってきた。
...続きを読む感情タグBEST3
このページにはネタバレを含むレビューが表示されています
Posted by ブクログ
赤川次郎作品にしては暗い方の部類。
殺人が横行し、
人の良さそうな登場人物も、
殺人者の一味だったりする。
赤川次郎作品にしては、何を主張しているのかが分かりにくい作品。
野生時代という雑誌への連載のようなので、
雑誌の性格に気を使いすぎているのかもしれない。
Posted by ブクログ
『殺人よ、こんにちは』の続編。
読んだと思っていたら全く記憶になく、初読だった模様。
前作が'83年で、この作品の初出が'91年なので約8年。
物語の中では前作から3年が経過し、主人公は16歳になっている。
多分、作者のキャリアの問題だと思うが、前作よりも洗練されていてストーリーもよく練られ、ミステリーとして面白かった。
前作も悪くはないけど、割と単純だったかなー、と。
主人公の有紀子は、もともとシニカルな女の子だったが、前作のラストで“人を殺した”という十字架を背負って、ますます影のある少女に成長している。
そして相変わらず、いや、前にも増した胆力と度胸で新たな事件に向かっていく。
今のところこの続編は出ていないが、彼女が本当に殺人に“さようなら”できるといいな。