あらすじ
イタリアの小村の教会から申告された『奇跡』の調査に赴いた美貌の天才科学者・平賀と、古文書・暗号解読のエキスパート、ロベルト。彼らがそこで遭遇したのは、教会に角笛が鳴り響き虹色の光に包まれる不可思議な『奇跡』。だが、教会の司祭は何かを隠すような不自然な態度で、2人は不審に思う。やがてこの教会で死体が発見されて──!? 『首切り道化師』の伝説が残るこの村に秘められた謎とは!? 天才神父コンビの事件簿、第3弾!
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Posted by ブクログ
期待を裏切らないミステリー!
神父コンビの活躍みたさに何度も読み返しています。
複雑な化学式や専門用語、さらにはキリスト教やその他文学的知識まで、著者の知識の広範さと深さには脱帽です。
今回も奇跡と思われる現象から司祭の失踪、アルビノの少年の死、不可解な過去の事件、道化師の伝説、とワクワクする仕掛けが盛りだくさん。
ソロモンの忠告になぞらえて洞窟内を進み、最後の罠まで乗り越える展開は手に汗握ります。
ジュリアの性悪さは腹が立ちますが、憎めないのは何故でしょうか。
今後のジュリアとの展開にも期待が高まりますね!
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人間って、怖いし残酷だなと改めて思わされる。ここではジュリア司祭がまさにそう。醜悪なほどの心根はその美貌で騙されてしまうが、読むたびに寒気がする。
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ミサの途中に教会の中に角笛の音が響き、虹色の光が満ち、キリスト像が色づき動き出す、というイタリアの田舎の奇跡の真相を無垢にして天才科学者・平賀と懐疑派だが颯爽たるイケメンの暗号・古文書解読のスペシャリスト・ロベルトの両神父が暴き出す。32年前のまだらの服を着て鎌を持った首切り道化師によるおぞましい事件がこの奇跡に関わっていることが分かり、奇想天外な物語が展開する。何百年も前から存在する秘密結社も絡んできて、あの美貌にして冷血なジュリア神父が登場するのには驚かされる。トリックの解明もとんでもなさが却ってぐぐっと迫ってくる。それにしても作者のキリスト教の教義・歴史への豊富な知識をもとにした想像力には感服する。
「神が人に何をしてくれるというのですか?聖書をもう一度良く読んでごらんなさい。神は常に人を罰してばかりだ。奇跡や神の恩恵なぞ、この世には存在しない。それは貴方方が一番良く知っているでしょう?ですが、その人間に知恵を授けてくれたのは年取った蛇。すなわち悪魔ですよ。」というジュリア神父の問いかけに揺さぶられるロベルトと平賀。この問いかけは鋭い。
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シリーズ第三弾!徐々に内容に深みと幅が出てきて、今後の展開が楽しみです。
繋がってはいますが、一話ずつ完結するのでどこからでも楽しめます!オススメ!
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奇跡、過去の事件が解き明かされていくのに凄くワクワクした。
ロベルトはイエス様を信仰というよりイエス様を信仰している平賀に対して信仰しているような気がしてきた。
この事件で一番の被害者は今も入院中のドメニカでは・・?
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1巻より2巻、2巻より3巻のほうが面白い。
登場人物に慣れてきたからでしょうか?
完全な天才型で純真無垢な平賀と一般的な感性を持った古書大好きなロベルトというイメージだったけど、ロベルトも十分天才だった(笑)
頭の良いけど、違う感性を持つ2人がお互い尊重しあって奇跡と呼ばれる謎を解明していく話です。
3巻まで読んでようやく自分なりの納得したシリーズの説明ができるようになりました
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【2024年144冊目】
今回、奇跡調査官である平賀とロベルトの二人が調査するのは、とある小さな村の教会に鳴り響く角笛と降り注ぐ虹色の光の奇跡。ところが、奇跡だと申請してきた中に、肝心の司祭の名前が無い。これは本当に奇跡なのか、それとも。因縁のジュリア司祭も見え隠れするシリーズ第三弾。
なんと!10年振りの再読です!再読した感想としては、思っていたよりも楽しめたな…という感じ。文体は相変わらず素人目線ながらも「もうちょい洗練できるのでは」とか思ってしまうのですが、話がなるほど、面白い。先が気になって手が自然にページをめくるめくる。
途中ある人を疑ってたら、普通にいい人だったのでマジごめんって思いました。お前、黒幕のあの人やと思ってたわ…。
過去の事件も上手く絡めながらの建付け、10年後に再読した私的にはなかなか好みでした笑
【2014年6月21日の記録】
今回はちょっとすっきりしませんでした。まあ伏線的というかなんというか。ええーそんな感じでいけちゃった?みたいな笑
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今回の事件は、男女関係の複雑な事件であった。
権力があるからって好き勝手にやっていたら、バチが当たったので、被害者には同情出来ない。
加害者も殺人以外で何か出来たろうに。
それにしてもジュリア、タチが悪い...。
悪魔主義は非人道的だけど、何かしらの理由があるので、「悪」と断定できない。
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バチカン奇跡調査官シリーズ3巻。イタリアの小村の協会でおきる、溢れる光と角笛の音、キリスト像の変化に、平賀とロベルトが挑む。首切り道化師伝説に隠された秘密とは。
なんとなく粗筋が金田一じみているが、中身はある意味インディージョーンズ。ロベルト派としては、平賀のみならずロベルトの冴えも見られて満足。ジュリアの早速の再登場も嬉しいような、早すぎるような。しかし、ジュリアは、黒幕のくせに、自分でいろいろ動いていたり、指紋残しちゃったり(残しても良かったというが、結局人に見つかって回収し損ねただけ。)、同じような方法でなんども逃走されて案外間が抜けてるなぁと。ちょっと小物感…
Posted by ブクログ
バチカン奇跡調査官シリーズ第3弾。
今回はイタリアのセント・エリギウス教会の神父達から
申告された『奇跡』の再調査。
教会に到着した二人は、早々に奇跡を目撃することになる。
平賀は科学的な検証を。ロベルトは、蔵書からヒントを探す。
神聖という衣に隠された陰。そこに蠢き続ける歴史の闇。
オカルト的要素満載で、更に主要キャラに危険が迫る!
楽しい事と、悲惨な事のギャップがすごかったけど
ハーメルンの笛吹き男を筆頭に、どこかで聞いたことのある
中世ヨーロッパの伝説や神話、寓話がたくさん紹介されていて
更にロベルトの解釈も聞けて楽しかったぁ~
蘊蓄バンザイ
Posted by ブクログ
読書録「バチカン奇跡調査官3闇の黄金」4
著者 藤木稟
出版 角川ホラー文庫
p43より引用
“ともかく平賀は、精緻な思考の持ち主であ
りながら、日常的なことには非常に疎い男で
ある。複雑な計算式はすらすらと解くという
のに、生活環境を整えることは無理そうで
あった。”
目次から抜粋引用
“不可思議な暗号
乳のように白く、血のように、赤き死体
つららの死と悪魔の森
悪魔の在所地
我、主とともに響かん”
天才科学者と古文書・暗号解読のスペシャ
リストの神父二人を主人公とした、長編ミス
テリー小説。
イタリア・トスカーナ地方の小さな村で、
二組のカップルがちょっとした冒険に出かけ
た。車から降りて、森のなかに入っていった
のだが…。
上記の引用は、主人公の一人・平賀に関す
る一節。天才というのは、ある能力が飛び抜
けて秀でている分、他の部分が欠落している
のかもしれませんね。歴史に名を残す偉人た
ちにも、そういう人が結構いるようですし。
歴史と宗教を上手く絡めた、面白いミステ
リーのシリーズだと思います。
ーーーーー
Posted by ブクログ
シリーズ3冊目、しっかりと続き物らしくなってきた感じです。しかし何この美形表紙シリーズw
奇跡調査が面白くてどういうことどういうこと?と思ってるうちにいつの間にか読み進めちゃう感じです。
自分ではまだまだ序盤を読んでるつもりがいつの間にかページ数が残り少なくなってる!という。
Posted by ブクログ
③
おもしろいです。確かにおもしろいんだけど、科学的にそれ違うから!てのが多くて信憑性に乏しい。そんなんで、科学的な表現だけでなく全体に疑心暗鬼になってしまう。
相変わらず鞄から電顕取り出すし、何かの溶液に浸けておくだけで成分分析できちゃうし、トンデモな内容。
表紙絵があの人だったとは。
Posted by ブクログ
面白かった!
微妙に前作から続いているので、やっぱり1巻からよまんとあかんシリーズだと認識。
今回は、バチカンから車でモンテ村の奇跡を調査しぃに行く。
ハーメルン系道化伝説と絡んだ奇跡で、殺人鬼道化、
あっちっちの井戸、突然鳴り響く角笛、色と光の祝福(?)。
いつものごとく、信心深いが、きっちりと科学的に解明していく、
ホラーアピールしているものの、怖さがない、面白いミステリ。
今回、なんちゅうてもロベルトの秘密が明かされるところが山場かも。
そして、ガルドウネとあの美形がまた出てくる。
シャラマンの「ヴィレッジ」やら、ルパンのカリオストロの城とか、
なんか脳みそが自動連想してしまうのが多い。
しかも最近まだらの道化師系の話をいくつか読んだところだったので、
かなり刺さってくる(最近流行りなんか?やたら目に付く道化と笛吹男)。
バチカンの闇っほんまっぽくて、アレやねぇ。
Posted by ブクログ
今回もちょっと奇跡が薄め
それよりも、インディジョーンズバリのアクション…
まぁ、面白いんだけど、趣向が変わってきたなって
定番の秘密結社対決も板についてきて
これからは安定してのめり込めそうです(о´∀`о)
Posted by ブクログ
ラスボスかと思いきや。
いや、まだ決着はついていないのか。姿をくらました訳だし。というか、あの人はラスボスでいいの?
今回は読みきるまでに、なんだかとても時間がかかってしまいました。
Posted by ブクログ
前二作よりも話や方向性がすっきりまとまった印象で、分かりやすくて自分好みでした。シリーズ自体もこの流れで、奇跡を解明しつつ、ガルドウネと対決する方向に進んでいくのかな?
奇跡や事件のトリックは相変わらずぶっとんでます。特に司祭の死の真相はなかなかだった……(笑)
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プロローグ 首切り化師(ピエロ)
第一章 不可思議な暗号
第二章 御聖体の祝日と、奇跡の教会
第三章 アゾート 賢者の石にしたためられた鏡文字の童話
第四章 乳のように白く、血のように赤き死体
第五章 現れた過去の亡霊
第六章 つららの死と悪魔の森
第七章 悪魔の所在地
第八章 地下都市の秘密と囚われの人々
第九章 我、主とともに響かん
エピローグ 主よ全てのものを許し給え
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インディ・ジョーンズばりの脱出劇。。。
頭だけでなく、体力・時の運も味方につけないと な職業だけれど
この調査官は何人いるのだろう。。。
表紙がやはりあの人か、という感じだが
もっと後に登場するかと思っていた。意外に近い再会。
そしてさほど平賀神父に執着なし。サラリとした対応でした。
今の所、奇跡では無かった という結末だけれど
よく解明できるなぁ、という凝ったカラクリ。
Posted by ブクログ
バチカン奇跡調査官シリーズ第3弾。
1巻をよんだのは随分前ですが、2巻より先に読んでしまったのはやはりよろしくなかった…まあいいか
人名が脳内に馴染まなくて大変ですが、たのしかった!
謎解きはわくわくするなー。
Posted by ブクログ
バチカン奇跡調査官3作目。
最初は読みづらいと思ったけど、巻を追うごとに面白くなってきた。
ソロモンの忠告をヒントに地下洞窟を探索したりとか、水責めからの危機一髪の大脱出とか、スリルとわくわく感が楽しかった。
前作は平賀とロベルトの絆を見せつけられて終わったけど、今回はロベルトの惚気で終わった。平賀がロベルトの大天使だということはよくわかった。
Posted by ブクログ
イタリアの小村の教会から申告された『奇跡』の調査に赴いた美貌の天才科学者・平賀と、古文書・暗号解読のエキスパート、ロベルト。彼らがそこで遭遇したのは、教会に角笛が鳴り響き虹色の光に包まれる不可思議な『奇跡』。だが、教会の司祭は何かを隠すような不自然な態度で、2人は不審に思う。やがてこの教会で死体が発見されて―!?『首切り道化師』の伝説が残るこの村に秘められた謎とは!?
Posted by ブクログ
不気味な童謡や民話といった小道具はとても魅力的。
ミステリ部分がご都合主義かなと感じたが、そこを補う雰囲気づくりになっていたと思う。
ロベルトのいう「太陽の国イタリア」が舞台でありながら、常に暗い空気感がつきまとうのが良かった。
あとロベルトは平賀を好きすぎると思います。
読んでて、これ角川ホラー文庫だよね?ビーンズ文庫じゃないよね?と何回か思いました。
Posted by ブクログ
・世俗で起こった恋愛がらみの事件に、ガルドウネの行いが絡んでしまった感じ?
・日本と違って、キリスト教や神父という存在がいかに庶民の生活に浸透かつ畏敬されているのがわかる。
・ロベルトと平賀の信頼関係の強固さときたら本当にもう……。
Posted by ブクログ
カバーイラスト:THORES柴本
カバーデザイン:西村久美(角川書店装丁室)
バチ官シリーズ第3弾!
今回はイタリアの小村にある教会へ。死体は中盤に2体、しかもまったくグロくない!ので、前2巻と比べてさらっとした印象。「ハーメルンの笛吹」の童話に似た「首切り道化師」の民話と、日本でいう三種の神器の話に似た「ソロモンの忠告」の2つが今回のキーとなるネタ。
普通におもしろく読めるので、満足なのだけど、やっぱり1作目のボリュームと密度、ジュリア神父が登場した2作目のダークさに比べると物足りなく感じてしまう。
それにしてもカバーイラストと装丁いいなぁ~