あらすじ
逮捕――その瞬間に、人は人格を否定され、社会的には市民としての権利を失う。にもかかわらず、一説には全国で1日1件は誤認逮捕があるという。ごく普通の一般市民が、なぜ「してもいない犯罪」の犯人にされてしまうのか。指紋の取り違え、目撃証言の過信、不十分な裏付け、悪意ある第三者の偽証など理由はさまざまだが、狭い取調室で理不尽かつ屈辱的な思いをするのは間違いない。窃盗、痴漢、薬物取締法違反から、ひき逃げ、放火、殺人まで誤認逮捕された実例を取り上げ、現代警察機関の問題点を指摘した一冊。
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Posted by ブクログ
実際の冤罪の事例も掲載されていてわかりやすいが、恐怖も覚える。
以下、本書で気になったところのまとめ。
警察のノルマのために、軽犯罪法で検挙する。
銃刀法にも違反しない小さなナイフ(刃渡り6センチ以下)でも、職質で所持の理由を聞かれ「護身用」だと答えたら即、検挙されるらしい。狩り場は秋葉原。
「やりました」という自供ほど強力な証拠はないそうで、冤罪事件の多くは、誤認逮捕された被疑者が精神的、肉体的拷問に堪え兼ねて自白。
日本では、捜査段階で自供すると、ほとんどの裁判官が有罪を認める。
P180 「捜査側が誤認逮捕を認めるのは真犯人が出てきた場合だけです」
万が一、誤認逮捕されたら『一貫して否認する』ことが大切。